昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

ドイツ・スイス旅行 15 「ノイシュヴァンシュタイン城」(2)マリエン橋からの絶景

2013年12月31日 | 海外旅行
南ドイツ・スイス旅行4日目、「ノイシュヴァンシュタイン城」観光の続きです。

麓のホーエンシュバンガウから、山の中腹にある「ノイシュヴァンシュタイン城」に向かいました。



「マリエン橋」から望む「ノイシュヴァンシュタイン城」の感動の風景です。

おとぎ話の城が現実に見えているように感じるのは、とんがり帽子のような屋根の塔があるせいでしょうか。

垂直にそそりたつ高い断崖の上にこれだけの大きな建物が建てられていることに驚きます。

現代の建築では建物の周囲に足場が組まれていますが、この断崖でどのように建設したのが興味が湧きます。



「ノイシュヴァンシュタイン城」のパンフレットに掲載の案内図の一部分です。(地図の方角は南が上です)

麓の「ホーエンシュバンガウ城」そばのバス停から「ノイシュヴァンシュタイン城」を観光したルートを赤丸で囲んだ番号で記し、スポットの名称も表示しており、順に紹介します。

スタート地点のバス停[1]から黄色の道路をバスに乗り、終点[2]で下車、徒歩で「マリエン橋」[3]まで行き、そこで見たのが上段の「ノイシュヴァンシュタイン城」の絶景でした。



バスの終点から山道を少し登ると「マリエン橋」が見えてきます。

写真下段は、道の右側にある橋の案内板の一部分で、橋の図が描かれており、下部のアーチで支える鉄橋のようです。

麓から小型バスで、終点まで10分足らず、そこから「マリエン橋」までは徒歩でほんの数分でした。



冒頭の写真同様、「マリエン橋」から見た「ノイシュヴァンシュタイン城」の風景です。

急峻な渓谷の向こうの岩山の断崖に美しい城がそびえ、その向こうに平原が広がっています。

城の向こうの平原には湖が見られ、城の左側にフォルクゲン湖が広がり、右側に小さなバンヴァルト湖が見えます。

写真下段は、「ノイシュヴァンシュタイン城」の建物の主要な場所名を加えたもので、城内の観光は、向って右の城門から入り、ガイドに案内されて左端の「王座の間」まで進み、最後は建物の向こう側、「階段棟」付近から出たように記憶しています。



「マリエン橋」から「ノイシュヴァンシュタイン城」の下の渓谷を見下ろした風景です。

地図にはこの川には「ペラト」の名称が見られ、後方の山から流れ出る清流を集めた渓谷でした。

写真左下に階段のような歩道が見られ、城の右下の谷川沿いに見える細い道に続いているようです。

谷まで下りて、見上げる城の風景や、渓谷の風景を楽しむのも良いのかも知れません。



「マリエン橋」の真下を見下ろした風景です。

橋の下に滝壷があり、激しく落下する滝も見えます。



「マリエン橋」のたもとの急斜面の岩山にピンクの花が咲いていました。

写真左下は、花を拡大したものですが、トゲは見られませんが、黄色の雄しべや、花の姿などからバラ科の植物のように思われます。

橋を渡り始めたすぐ横の岩山に見られ、「ノイシュヴァンシュタイン城」の絶景と共に、厳しい自然の中に自生するこの美しい花も心に残りました。



「ノイシュヴァンシュタイン城」の城門付近(案内図[5]の付近)から「マリエン橋」を見上げた風景です。

V字型の岩山には鉄骨のアーチ橋「マリエン橋」が架かり、国境に近いことを考えると、後方の高い山には、オーストリアとの国境線が横たわっているのかも知れません。



「マリエン橋」から「ノイシュヴァンシュタイン城」へ向かう途中(案内図[4]の付近)の歩道から見えた麓の風景です。

左端の山裾に「アルプ湖」(案内図右上)、その右にクリーム色の「ホーエンシュバンガウ城」が見られます。



「マリエン橋」から「ノイシュヴァンシュタイン城」へ向かう途中(案内図[4]の付近)の歩道から見えてきた「ノイシュヴァンシュタイン城」の風景です。

写真右上は、二階層ある突出たテラスの部分で、「王座の間」のある場所は、下の階でした。

「王座の間」のテラスからは、「ノイシュヴァンシュタイン城」から南西方向の「アルプ湖」を見下ろすことが出来ます。

「白鳥城」と呼ばれる「ノイシュヴァンシュタイン城」の設計は、建物一番奥の「王座の間」が白鳥が遊ぶ「アルプ湖」を正面に見下ろすよう考えられていたことがうかがわれます。

日本の神社で、神体とする山を正面に仰ぐ社殿を連想します。



屋根のてっぺんに兵士の像が建てられていました。

兵士の持つ楯に模様が見られ、白鳥ではと拡大して見ましたが、ライオンでした。

優美な建物ですが、威厳ある兵士像に見下ろされているようで、少し緊張感が走ります。

次は、城内の見学です。


ドイツ・スイス旅行 14 「ノイシュヴァンシュタイン城」(1)ホーエンシュバンガウの風景

2013年12月10日 | 海外旅行
南ドイツ・スイス旅行4日目、フュッセンのホテルを8時頃出発、約5Km離れた「ノイシュヴァンシュタイン城」へ向かいました。

ここがドイツ最後の観光スポットで、この後はスイスへ向かうことになります。



ドイツの地図に旅行で歩いた町を赤丸印で、表示してみました。

初日は、フランクフルトに宿泊、2日目はラインクルーズなどを楽しんでハイデルベルクに宿泊、3日目はローテンブルクの町や、ヴィース教会の見学してフュッセンに宿泊しました。

フュッセンの町は、ドイツ南の国境にあり、ドイツの観光道路「ロマンチック街道」の南端で、南へ進むとオーストリアの山岳地帯を越えてイタリアへ至ります。

かつて古代ローマ帝国の軍団が駐屯していたとされ、ここから始まる「ロマンチック街道」は、ローマ人によって造られ、、ローマへの巡礼者が通る道でもあったようです。



岩山の中腹にある「ノイシュヴァンシュタイン城」のふもとホーエンシュバンガウのバス乗り場の風景です。

ここでツアーのバスから「ノイシュヴァンシュタイン城」へ登る専用バスに乗換えましたが、帰りは徒歩でした。

写真左端に二頭だての馬車や、徒歩でも登って行く人もあり、帰りの歩道は賑やかでした。

写真左上は、ここから見た「ノイシュヴァンシュタイン城」の拡大写真です。

ルードヴィヒ2世が、
「ノイシュヴァンシュタイン城」は、バイエルン王「ルードヴィヒ2世」が1868年に建設を始めた城で、前日ロマンチック街道をフュッセンへ行く途中、美しい姿を見ることができました。


中央に描かれた「ノイシュヴァンシュタイン城」への案内図です。

図の左に駐車場があり、専用バスは、図の下部の道を通り、城の右下の広場まで登って行きます。

赤色の道が歩道で、図の右端の歩道の先の橋からは「ノイシュヴァンシュタイン城」の素晴らしい風景が展望出来ます。

図の左端の小さな丘の上に見える建物は、「ホーエンシュバンガウ城」です。



「ノイシュヴァンシュタイン城」付近の歩道からバス停のあるホーエンシュバンガウを見下ろした風景です。

右手に「ホーエンシュバンガウ城」、左手には森に囲まれたアルプ湖が広がる素敵な風景でした。

アルプ湖の数百メートル先には国境があり、オーストリアの高い山並みがそびえています。



見おろす「ホーエンシュバンガウ城」をズームで撮った写真です。

「ホーエンシュバンガウ城」は、「ノイシュヴァンシュタイン城」を建設する以前の城だそうで、二つの城の名称の中にある「シュバン」は「白鳥・スワン」です。

アルプ湖に遊ぶ白鳥から名付けられたのでしょうか、尖がり屋根の塔など、優雅なたたずまいです。

森の緑に調和するクリーム色の建物ですが、純白の白鳥のイメージは、この城の後に建設された白壁の「ノイシュヴァンシュタイン城」が合っているようです。



麓のから見上げた「ホーエンシュバンガウ城」の風景です。

優雅な二つの建物が固い守りを感じさせる岩の断崖の上にそびえています。

岩の断崖の下は広い駐車場で、左手には黒い建物の屋根にたくさんの石が置かれた珍しい風景が見られました。

■スイス・オーストリア・ロマンティック街道の本(近畿日本ツーリスト出版)より
******************************************************************************
ここにはもともと、シュヴァンガウの騎士たちが住んだ12世紀の城があった。16世紀以降、住む人もなく荒れ放題になっていたこの地に、新しい城の再建を始めたのはルードヴィヒ2世の父マクシミリアン2世。1832年頃のことである。
ルードヴィヒ2世自身もこの城で育った。城内のインテリアが、ルードヴィヒの好みに少なからぬ影響を及ぼしたことは、中世の伝説をモチーフとしたロマン派の絵画、白鳥をかたどったシャンデリアなどを見れば容易に想像がつくだろう。
******************************************************************************



「ホーエンシュバンガウ城」の二つの建物の写真を上下に並べています。

上段の建物は、政務を行う建物だったのでしょうか。

屋根の上には白鳥の彫刻が載せられ、窓の外側に青と白の縦縞のカーテンのようなものが垂れ下がっていたのは不思議な風景でした。

下段の茶色の屋根の建物は、居住用だったのでしょうか。

面白い窓の形や、屋根の所々に造られた屋根裏部屋の窓などで、おしゃれな建物の雰囲気を作っているようです。



「ホーエンシュバンガウ城」の左側の建物の上にある白鳥の彫刻です。

写真右上は、「ノイシュヴァンシュタイン城」付近の歩道からズームで撮った白鳥の彫刻で、黒い台座に載せられた様子が分ります。

黒い屋根の先の小さな赤瓦の軒が並び、その下の窓のデザインを見ても「ホーエンシュバンガウ城」の建物全体におしゃれな装飾が
が施されていることがうかがえます。




「ホーエンシュバンガウ城」を見上げる駐車場近くにあった一般の建物です。

壁の色や、飾り屋根がよく似ており、これもドイツ南部の文化的特徴だったのでしょうか。

遊び心のあるデザインに親しみが湧いてきました。



「ホーエンシュバンガウ城」を見上げる駐車場近くにある倉庫のような建物の珍しい風景です。

写真下段は、壁一面に見られる白い模様(右下)と、石が載った屋根の風景(左下)です。

白い模様は、白く塗られた金属と思われ、黒い板壁に模様の各所をリベットで留めることで、連続する壁板を固定しているものと思われます。

単に板を釘で留めた壁と違い、おしゃれなデザインで壁を飾る粋なドイツ文化がうかがえます。

屋根に載せられた石は何のためだったのでしょうか??

次回は、「ノイシュヴァンシュタイン城」の風景です。