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武産通信

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鬼一法眼 『兵法虎之巻』

2015年10月08日 | Weblog
 鬼一法眼 『兵法虎之巻』

                    来則迎 去則送 対則和 
                    五五十 二八十 一九十 以是可和 
                    察虚実 識陰伏 大絶方所 細入微塵 
                    殺活在機 変化応時 臨事莫動心

                    来れば則ち迎へ 去れば則ち送る 対すれば則ち和す
                    五五は十なり 二八は十なり 一九は十なり 是を以て和す可し
                    虚実を察し 陰伏を識る 大は方所を絶し 細は微塵に入る
                    殺活機に在り 変化時に応じ 事に臨みて心を動ずること莫れ

 そのころ一条堀川に陰陽師法師に鬼一法眼とて文武二道の達者あり。(中略)京中なれども居たる所もしたたかに拵へ、四方に堀を掘るりて水をたたへ、八の櫓をあげて、夕には申の刻(午後4時頃)、酉の時になれば、橋を外し、朝には巳午(午前10時頃)の時まで門を開かず。
  褐(濃い紺色)の直垂に節縄目の腹巻着て、赤銅造りの太刀帯いて、一尺三寸ありける刀(小太刀)に、御免様革にて、表鞘を包みてむずとさし、大長刀の鞘をはづし、杖に突き、法師なれども常に頭を剃らざりければ、おつつかみ頭に生ひたるに(押し掴むほどに頭髪がのびている)、出張頭巾(法師がかぶる先のとがった頭巾)ひつかこみ、鬼の如くに見えける。(『義経記』)

写真:『義経記』によると、一条堀川辺りに住む陰陽師鬼一法眼は、源義経(1159~1189)に兵法を教えたという。この石標は鬼一法眼の墓所伝承地を示すものである。 所在地/左京区鞍馬本町、鞍馬小学校横 (京都市)
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