気ままに撮り歩き

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当尾(とうの)の石仏 1

2018年06月27日 | ハイキング

 

岩船寺から浄瑠璃寺周辺には多くの石仏や磨崖仏が残されていて、当尾の石仏の道と呼ばれ、人気のある散策路となっています。

何度か岩船寺と浄瑠璃寺にを訪ねていますが、以前から一度この「石仏の道」を歩いてみたいと思ってました。

この日は梅雨の晴れ間、雨の心配は無かったので、岩船寺の駐車場に車を置いて、浄瑠璃寺まで歩いてみることにしました。

駐車場のおじさんにその旨を伝えると、「ゆっくり楽しんできてください」と言って、

散策マップと帰りのバスの時刻表を渡してくださいました。

また、岩船寺から浄瑠璃寺へ向かうのが、下り坂で楽なコースだと教わりました。

ほんの一部ですが、歩いたコースの石仏や磨崖仏を紹介します。


木津川市内東南部の加茂町当尾(とおの)地区は古来、南都仏教の影響を色濃く受け、

世俗化した奈良仏教を厭う僧侶が穏遁の地として草庵を結び、念仏に専心したと伝えられています。

やがて草庵が寺院へと姿を変え、塔頭が並び「塔の尾根」ができ、いつしか「当尾」と呼ばれるようになったといわれます。

浄瑠璃寺や岩船寺周辺は小田原と呼ばれ、寺院や修行場が散在し、多くの磨崖仏が造立されました。

これらは道を行き交う人々を優しく見つめてくれる道しるべとしての石仏達です。

石仏は当尾の里の広範囲にわたり、散策コースの道中では旬の野菜が並ぶ吊り店(露店)など、

四季折々の美しい山村の風景が楽しめます。(木津川市観光ガイドより)


歩いたコース

「岩船寺」→「一願不動」→「わらい仏・ねむり仏」→「ミロクの辻」→わらい仏・ねむり仏」→

「カラスの壺二尊」→「あたごの灯籠」→「薮中三尊磨崖仏」→「首切り地蔵」→・・・浄瑠璃寺


わらい仏・ねむり仏からミロクの辻へ戻っったのが間違いでした。出発地の岩船寺より遠い所で、往復1.2Kmありました。

駐車場に戻って、散策マップをもらったおじさんにこの話をすると、

一願不動からのコースの場合は、ミロクの辻へは戻らずに浄瑠璃寺方面へ行くのが普通です。

ずいぶん遠回りになりましたね、と言われました(笑)


紫陽花の岩船寺を後にし、石仏の道を経て浄瑠璃寺へ向かいます。




木漏れ日の散策路を歩きます。日陰で案外涼しかった。




道から少し外れ、階段を降りたところが「一願不動」


「一願不動」
(岩船不動明王立像)【弘安10(1287)】

ただ一つだけのお願いを、一心にお願いすれば、叶えてくださるという一願不動さん。

高さ1.2mほどで右手には剣を持ち怒った顔をされています。(母親が子どもを叱るように、愚かな人間を叱っているそうです)

 

苔の覆われ、長年の風雨にさらされて、お不動様の姿がはっきり見えません。






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次はわらい仏に向かいます。


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あちこちに大きな岩もあり、ここにも磨崖仏が刻まれているか?と思いながら周囲を見ました。


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「わらい仏」

(岩船阿弥陀三尊磨崖仏)【永仁7(1299)】京都府指定有形文化財

 

当尾の代表的な石仏の一つです。蓮台を持つ観音菩薩と合掌する勢至菩薩を従えた阿弥陀仏です。

永仁7年(1299)の銘文があり、上部の屋根石が廂となっているので、風蝕の影響も少なく保存状況は良好です。

特に夕陽の中にたたずむ、やさしい微笑みをたたえた姿は微笑ましいものがあります。



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すぐ隣には「ねむり仏」がおられます。


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眠り仏(埋もれ地蔵)【南北朝】

わらい仏の向かって左脇に、半身を土のお布団にくるまれて心地よくすやすやと眠るお地蔵さまがいらっしゃいます。

眠りながらも右手には錫杖を持っておられます。


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この後、弥勒磨崖仏のミロクの辻へ向かいました。

片道600m、往復1.2Kmは三差路から浄瑠璃寺までの距離と同じ。岩船寺方面へ戻る事になり、ずいぶん遠回りになりました。


続きは次回です。


撮影地 当尾の石仏の道・岩船寺〜浄瑠璃寺(京都府木津川市加茂町)

機 材 Nikon D4S

    Nikon D810

    AFS NIKKOR 24-70mm F2.8G ED

    AF-S VR Micro NIKKOR 105mm F2.8G IF ED