高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

私は鳥になる!3

2008年07月19日 10時40分16秒 | 趣味

普段はもう少し人数も多く、自分の順番を待ちながら練習するのであるが、今日は私だけの専任コーチ、マン・ツー・マンの猛特訓である。気温も35℃は越えているのであろう、あっという間に汗が噴出して来る。

717_033 呉本コーチの「上手いですよ!最初からこんなに浮き上がりませんよ!上手ですョ!」と褒め上手である。「おだてりゃ、豚も木に登る!」てなもんだ。

人数が多いときは午前中いっぱい掛かって練習、昼食後タンデムフライトになる様だが、今日は出来の良い生徒が一人だけである。4本ほど練習した後、他のメンバー達(体験コースで無い人達)と一緒に標高500メートルのフライト・ポイントに移動した。

いよいよ、鳥になる時がやって来た。

717_035 天気の良い日は遠く房総半島まで見れるかもしれないが、あいにく今日は曇り空であった。しかし、眼下に見下ろす家々は遥か遠くに小さく見える。タンデム・フライトとは、二人用の大きなグライダーで、コーチの前にぶら下がる様な形で飛ぶのである。コーチの合図で急斜面を駆け下りて行く。「えー、大丈夫かな?」と思っている間も無く体は宙に浮いていた。

風を頬に感じながら、林の上を飛んで行く。ついに私は風になる。鳥と同じように風に乗っている。「ヤッホー!」と大声で叫んでいた。鷲のように大空を旋回する、鳥になった気分である。

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上手になると、上昇気流を捕らえながら遠くへ遠くへ、150㌔も飛ぶ人もいるそうだ。何時間も浮世の事を忘れて、風に身を委ねて漂えば最高の時間である。

717_045 次第に高度を下げ、下界の家々を間近に見えるようになる。私が小さい時、夢に見ていた世界は正にこの光景だった。あまり高すぎる所からでなく、地上から50メートル辺りを浮遊している夢であった。ひょっとしたら、45年前に今の私の映像をフラッシュバックしていたのかも知れない?ついに、45年間の時空を越えてやっと記憶が結びついたのだ。

どんどん地面が近づいてくる。地上に降り立った時、ふと、我に返った。

717_046 今回も楽しい体験が出来た。呉本コーチが実に爽やかで良い表情をしていた。自分の好きな事をして職業となるのは幸せな事である。 つい、もう直ぐ高校を卒業する長男とオーバーラップしてしまう。彼にも自分の納得する好きな道に進んで欲しい物だ。

竹工房オンセ

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