ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

奄美の旅(2)

2022-04-03 19:56:26 | 旅行(国内)
奄美と言えば、ともあれ「クロウサギ」なんだとか。

島を訪れる大半の人らが、これを観るために来るらしい。剥製なら奄美生き物センターで観れるが、生きている姿を観るにはナイトツアーに参加するしかない。動物に疎い私はまったく興味がないが、奄美に行くと娘に伝えた時、すぐさま「クロウサギは観れるの?」と聞かれた。とりあえず「タイミングが合えばね…」と濁しておいたが、出発の前日には「行くなら絶対観たい!」となり、半ば強制的に見に行く流れになってしまった。

初日と2日目は夕方から雨だったので、3日目の朝に予約すれば大丈夫だろうと踏んでいたが、どこもかしこも一杯。2日間連続雨だったからかもしれないが、8社目でようやく取れた。あやうく行けなくなり、娘の怒りを買うところだった。

日が暮れた夕刻7時に島の中心地から車で30分ほどの道の駅に集合。ここでガイドの運転するジープに乗り換えてウサギの生息地へ向かう。このガイドがくせ者だった。参加者の女性のひとりが「山に入ると上着が要りますか?」と尋ねると「そんなことは自分で判断してください、人それぞれの感じ方ですから…」に始まり「娘がカエルの泣き声が凄いので近づこうとすると、「近づくと逃げます、人間ももし背中に絵の入っている人が近づいてきたら逃げるでしょ?それと同じことです…」

一事が万事、こんな対応をする。

例えも悪いし、こやつは何かが欠落している。確かに知識は豊富で動物や昆虫を知り尽くしているようだが、肝心の人間は知らないようだ。クロウサギは小さな子供のウサギも含めて8匹ほど観れた。私たちが知っている白いウサギは人間が作り出したもので、こちらのクロウサギがウサギの原種ということで、大変貴重なんだとか。それはそうかもしれないが、ビジュアルで言えば、人が作り出した白いウサギの方が単純にかわいいと思う。そんなことを言えば、このガイドはどういう反応をしただろう?皆、大はしゃぎだったが、私はそんなことばかり考えていたので、クロウサギの印象はいまひとつだった。他にも天然記念物のネズミとかカエルに鳥もいた。

こうして2時間半、山の中にいた。帰り際、再び雨になり、屋根を取っ払ったジープに乗っていた私たちは皆、ずぶ濡れで帰る羽目に。さすがに暖かい奄美でも、夜の山の雨には凍えた。

そうそう奄美のみかん「たんかん」これも甘くておいしかった。大きな袋で買って、移動中は本当によく食べた。

お土産は海で拾ったサンゴと昨年、小笠原諸島の近くで海底火山が爆発して軽石が奄美にも流れ着いていた。小笠原では見なかったので、奄美では大きいのを探して拾ってきた。

思いのほか良かった奄美大島。
もうひとつくらい、鹿児島の島に行ってもいいかも…。

名古屋へ着くと、寒の戻りなのか寒かった。
今日も冷たい雨だったし、せっかくの桜も花落ちしそうだな…。
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奄美の旅(1)

2022-04-02 19:16:44 | 旅行(国内)
安いチケットがきっかけで行くことになった奄美大島。

地味でパッとせず、年寄りしか来ないのかと勝手に思い込んでいたけれど、訪れた今では「奄美さん、ごめんなさい」と謝罪したいくらい。沖縄の陰に隠れてしまい、大島紬とか黒うさぎとかいま一つ地味なイメージが先行しまっている奄美大島。ところがどっこい、食事は琉球料理とは違い、日本の出汁文化寄りであっさり胃に優しい和食が地元料理のベースになっていて美味しいし、物価も離島価格ではなく、本土より安めだ。おそらく割と大きな島なので、それなりの競争原理が働いていると思われる。全国チェーン店に対して地元ブランドが頑張っているのも旅行者としてはうれしい。また若い人でも楽しめる要素もたくさんあった。

道すがら何をしようかとスマホで検索していると、マングローブ原生林の中をカヌーできるということで、まずはそれをやろうかと。日本で2番目に大きいマングローブ原生林を有する奄美は西表島のマングローブと匹敵するが、残念なのはカヌーで入って行ける細い支流が限られるところ。やっぱりマングローブカヌーの醍醐味は細い支流を行くに尽きる。これはちょっと残念だったが、一時間半で1700円という料金はありがたかった。

島は南北に大きくて車で縦断するとおよそ2時間弱かかる。山道ばかりなのでなおさら時間がかかる。宿は中心地の名瀬にある民宿。気さくで話好きで大変親切な夫婦がやっていてなんとなく友人宅にでも泊まっている感じの宿。本当に嫌なところなど一つもない方々で妻はすっかりお気に入り。私は適度に放っておいてくれるか全く無関心の宿を好むので、この手の宿は苦手だ。良い人たちだけにこちらの対応も失礼のないようにと気をつかうのも疲れる。身勝手な言い分だが、そう思うのだから仕方ない。もちろん彼らには1ミリも非はないので、これは趣向の問題かも…。

車で走りながら適当に停まって海辺で生き物を探してみた。どこで停まっても海は西表や石垣とそう変わらないほどきれいだった。サンゴもたくさんいるし、どこでもシュノーケリングができそうな透明度だ。皆、沖縄に行ってしまうけれど、ちょっと手前の奄美の海も穴場で良いと思う。もっとも見れる魚が違うのかもしれないけれど…。鹿児島の島は種子島に屋久島、徳之島など、つくづくイメージで損しているなと。

行くまで知らなかったが、昨年、西表と沖縄本島北部と共に奄美大島と徳之島が世界遺産に登録された。コロナ禍の中での登録だったのでいま一つ認知度は低いようだが、LCC効果もあり、おそらく今後はグッと旅行者が増えるかもしれない。島の最南端の町の沖合に近畿大学のマグロの養殖場があった。その町の食堂でその近大マグロがたべられるというので行ってみた。これ、ほんとうにおいしかった。養殖とか近大とか抜きにしてもおいしかった。

連日24度くらいで、こちらの感覚では完全に初夏だった。

つづく…。
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