ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

自爆と衰退

2013-11-20 21:11:52 | 時事(国内)
先日の朝日新聞に大変興味深い記事が載っていた。

「自爆営業」

郵便局の年賀状販売のノルマについての記事だった。
以前、どこかで聞いたような記憶があったが、てっきり噂話だと
思っていた。それが、完全な実話で販売員の苦労は想像以上であった。

社員でもないのに、ノルマが5000枚である。つまり5000枚×50円で25
万円も売らないといけないのだ。

このご時世で売れるわけがない。

そこで彼らは金券ショップへ売りに行き、「自爆営業」をするわけ
である。おそらく長年常態化していたと思われる。いい加減、年賀
状に頼らず、他に収益化できる事業を知恵を絞って考えるべきだろう。

ここ15年で年賀状の配達枚数はほぼ10億枚減少し、販売枚数も9億枚
ほど減少しているのだとか…。しかし発行枚数は6億枚のみの減とな
っているそうである。

つまり、売れないのに「3億枚も余分に発行している」という状態な
のである。

年賀状。

日本の伝統文化と言えるのかもしれないが、近年、世の中がデジタル
化して行く過程で、多少なりとも「古臭い」という違和感を感じるよ
うにもなってきた。それにひと昔前と違って家族写真やプリント機器
に頼ったものが多くなり、今や若い世代なら自筆で書く人など皆無に
近い。

あらゆるところでの紙媒体の衰退とともに、すでにもう年賀状文化は
衰退しているともいえる。もしかすると50年後には、一部の懐古趣
味の人にしか利用されていないなんてこともあり得る。

だからといって「あけおめメール」も味気ない気もするが、エコで環境
にも優しく、さらに郵便局の不当な労使関係のイメージが先行したこと
で、今後一層、年賀状離れが進むと思われる。

販売員さんの苦労も、早々、終わるに違いない。

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