花歩る木

山と旅がすきです

ラファエル前派展

2014-02-27 10:42:16 | 美術館

 2月26日 「ラファエル前派展」 を見てきました。

     六本木の 森アーツセンターギャラリー で、開催されています。  
                                           ~4月6日まで
     19世紀後半、イギリス画壇に反旗をひるがえした若き芸術家たち集団。
     中心は、ロッセッティ、ミレイ、ハントの3人。

     彼らが目指したのは、ラファエロ以前の初期ルネサンスの画家たちのように
     素直に自然と向き合い、精緻な自然描写を通して、ありのまま、見たままを
     自然に描く・・・という理想を求めたのです。

     
     ロンドンのテート美術館が所蔵する絵画72点が紹介されています。

       
       地下鉄「六本木」から地上へ出れば美術館です。
       このビルの52階ですが、背中合わせに「アンディ・ウォーホル展」が行われています。


       
      ミレイ 「オフィーリア」 (1851)
      イギリス美術を代表する作品の1つ。   ハムレットの恋人オフィーリアが、
      歌を歌いながら溺れ死ぬ場面。
         ミレイは、ロンドン郊外へ行って、6ヶ月ほどかけて綿密な植物を写生し、
         モデルさんをお風呂に着けて髪の毛をうかべて写生した。この後モデルさんは
         風邪を引いてしまった・・・という裏話があります。モデルのジダル(リジー)は、
         後に ロッセッティと結婚。


      
      ①ハント「良心のめざめ」  ②ロッセッティ「ベアタ・ベアトリクス」  ③「プロセルピナ」

      ラファエロ前派展をいろどる美女たち。彼女たちの容姿は当時の美の基準から
      かけ離れていた。街を歩き、スカウトしたした女性はみな個性的だった。
      ①アニーは、労働者階級出身、画家とのつきあいで、人生をステップアップした。
      ②シダル(リジー)赤毛で長身、ロセッティの恋人から結婚するが、2年後薬の過剰服用
       で亡くなった。 モデルをつとめながら、絵を描き、詩作も行った。
      ③ジェインは、馬ていの娘。ロセッテイを師と仰ぐモリスと結婚するが、ロッセッティの
        モデルもつとめ親密になる。奇妙な三角関係。
      

        
       スキャンダラスな関係もあった。             リジーは、恋人から奥さんになりそして絵も画いた。

      
      ロッセッティ「見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)」(1849)

      
      ロセッティ「最愛の人(花嫁)」

      
     この二月、市内で市民講座がもようされました。(全三回)

     「冬こそ美術を楽しもう! ~一味ちがう英国絵画の魅力~    
     美術史研究家の斎藤陽一さんが、講師をしてくださいました。

     昨年秋のターナー展、まさに今のラファエロ前派展、と英国絵画展が
     続いて開催され、本当にタイミングよく、復習、予習が出来ました。
        
    
     昨年四月、ロンドン旅行中、テートブリテンで鑑賞した時以上に
     ラファエロ前派への理解が
 深まりました。  


     英国の「国宝級」が一堂に見られて大変HAPPY
でした。


世界らん展

2014-02-19 12:38:25 | 美術館

 2月17日 東京ドームで 「世界らん展日本大賞2014」が開かれています。
                         2月15日~2月23日(日)まで        

     「都会の真ん中の楽園」 「花が舞う こころが踊る」 と銘打ったガイドブックを
    手に、ドームへ入りました。  広すぎる、天井が高すぎる会場です。

    世界らん展

                   

「 日本大賞2014」は、このらんです。

回りは人で混雑していて、遠くからしか

写せませんでした。

歴代の受賞者名を見ると、全く素人の

私でもメディアで知っている

有名な方ばかり、育てている人は、

超プロの人なんですね。





       

      その混雑の中に、振り向いたら キャロラインさんがいらっしゃるじゃないですか!                                                                                                      
      こんなにまじかにお目にかかれるとは・・・

           「知られざる胡蝶蘭の世界」コーナーで、素朴な「原種」と 世界初となる
      遺伝子組み換えにより誕生した「青い胡蝶蘭」とを見ることが出来ました。
      科学の発達はすごいですね。

 

    


人間国宝展~湯島

2014-02-15 13:52:33 | 美術館

2月11日 国立博物館の人間国宝展に行ってきました。
                                           ~2月23日まで

      
      東京国立博物館 平成館 で「クリーブランド美術館展」と同時に「人間国宝展」が
     開催されています。
 祝日だからでしょう、曇りの寒い日でしたが、かなりの賑わいでした。

       
           雪の残った国立博物館                上野公園のカンザクラ 満開です。

      歴代人間国宝104人の名品が一堂に集まり、日本伝統工芸展60回記念にふさわしい
     画期的な展覧会でした。

       
      徳田八十吉(三代) 「恒河」    (2003)     松田権六 (赤とんぼ蒔絵箱)    (1969)

      特に魅かれたのは(身びいきですが) 松田権六さん、徳田八十吉さんの作品。
      権六さんは、金沢市出身、「漆聖」と言われ、「人に学び、ものに学び、自然に学ぶ」
             という姿勢、を信条とした方。

      八十吉さんは、小松市出身、九谷焼の地にあって、だれも考え付かない色使い(耀彩)を
             作り出した人。
ある展覧会でお目にかかれて、その時4代目をつがれた
             きれいなお嬢さんと
 上品な奥様(お二人とも和服姿)にもお会いできたので、
             フアン度が増しました。


     トーハクの後、足を延ばして湯島へ行ってきました。
     梅は3~4分咲きでしたが、受験シーズンまっただ中の天神さまは庭内に
     お店が並んで賑わっていました。

      

         
      梅と絵馬と残雪(8日に降ったもの)             紅梅もあります。

      
       合格祈願のうず高く積みあがった絵馬      ご健闘を祈ります!!

     「湯島の白梅」の歌、誰が歌ったのやらわかりませんが、
     「~~~お蔦、主税の~心意気。知る~や 白梅~玉垣に~、残る~二人の
     影法師~」  が、ず~っと 頭から離れません。
      


      
  

      


映画「小さいおうち」

2014-02-14 19:59:45 | いろいろ

2月10日 映画“小さいおうち”を見てきました。

      「60年の時をへて ひも解かれる切なくもミステリアスな物語。」
      直木賞を受賞した中島京子さんのベストセラーの映画化。
      “家族”を描いてきた 山田洋次監督が、今作で初めて“家族の秘密”を描いた
      82歳で82作目の映画です。      

       
                                                       HPより

       あらすじ  昭和11年、田舎から出てきた タキ(黒木 華)は、東京郊外に建つ
         モダンな、赤い三角屋根の家で女中として働き始める。
         そこには優しい奥様・時子(松たか子)と、旦那様(片岡孝太郎)、可愛い
         お坊ちゃまが穏やかに暮らしていた。
         しかし、一人の青年(吉岡秀隆)が現れ、時子の心が傾いていく。
        
         それから、60年後の現代、晩年のタキ(倍賞智恵子) が大学ノートに綴った
         自叙伝には“小さいおうち”で過ごした日々の記憶が記されている。
        
        
         ・・・・・・・・・・それからは、ミステリアスな謎解きがあって、“秘密”の真相へと
         たどり着いていくのです。 

      監督 山田洋次
      原作 中島京子
      音楽 久石 譲
      出演 松たか子 黒木 華 片岡孝太郎 吉岡秀隆 倍賞千恵子 橋爪 功 等
            

              
      映画のポスター              中島京子さんの原作          アメリカの絵本 

      戦争に突入するところから、敗戦までの出来事、恋愛ストーリー(いわゆる不倫)なのですが、
      秘密を長く長く胸にしまっていたタキさんは、「私、長く生き過ぎたの…」と何回かつぶやき、
      
その言葉の背景が明らかになっていくのです。

      映画の出だしはタキさんのお葬式の場面から。焼き場の煙突のけむり・・・からでしたから
      ビックリしました。原作には無かったんですよ。時子さんが2度目の結婚だったし、
      お坊ちゃまがあの旦那さまの子ではなかったし、小説は小説、映画は映画なのですが
      あまりにも上品に遠まわしに語られるので、小説を読んでないと理解できないところも
      あるかも・・・・と思いました。

      松たか子さん、きれいで明るくて、上品な奥様にピッタリ。
      黒木 華さん、初めて知りましたが、割烹着がにあう 日本一の女中さん。
  

      朝ドラ「ごちそうさん」の戦中、戦後の世界が偶然重なって、生活用品、食料品が
          
配給制になり、「贅沢は敵」、「貧すれば(う)どんす」になっていく過程を知っているものとして
      どちらにもつらいものを感じました。

      阿部首相の舵取り、大丈夫なんでしょうか?  
          


湘南 鷹取山

2014-02-09 16:32:57 | 山歩き

2月3日京浜急行の神武寺駅から鷹取山(139m)を歩きました。    

     B山の会の2月の行事。1月の新年山行が天気が悪くて
     キャンセルになっていたので、実質、今年初めての山行でした。

     神武寺駅から登山の途中にある 天台宗の聖地「神武寺」を
     通りました。724年に行基が開創したといわれる古刹です。



      
       本堂の甍が美しい。古くからの山岳信仰の霊場

      
      太平洋戦争で供出を余儀なくされ、現在の鐘は昭和25年に鋳造されたもの
      「神武寺の晩鐘」は有名。

       
      六地蔵                       薬師堂
 

      
       露出した岩のアップダウンの多い尾根道

       
      山頂直下の広場には、切り立った岩がいくつもあり、ロッククライミングの練習場になっている。

      
      鷹取山山頂は展望台になっている。
      東京湾が一望でき、江の島、丹沢にいたる360度のパノラマが広がっている。

      
      山頂直下の広場から10分ほど下りると 磨崖仏が現れる。
      高さ8mもあって、昭和40年ごろ、横須賀市内の彫刻家によって掘られた仏像
      です。やさしいお顔…というより、目が色っぽいネ・・・とみんなの感想。

      追浜駅へ下って、3時に解散しました。

      節分のこの日、4月下旬から5月上旬の気温にもなって、風もなく
     湘南らしい
 空と海が見られました。
     久しぶりに会った23名は変わらず元気で、今年の数々の山行が
     楽しくなる予感に満ちていました。

 


井の頭公園のかいぼり

2014-02-04 14:27:54 | ウオーキング

2月1日 朝のウオーキングで井の頭公園へ行ってきました

     井之頭公園の池がかいぼりされているというニュースが新聞やテレビで
    報じられていますので、朝のウオーキング(まだ続いています!)に
    三鷹方面を
 歩いてきました。

       
      30分で公園に着きました。        かいぼりされたボート乗り場


      
       
      
      ほぼ水の無くなった池 

      
       池から出てきた沢山の自転車

          

      以前の池には、水も澄んで鯉や鮒などの魚が沢山いて、
     鳥も沢山やってきましたが、最近は水も濁りブルーギルのような
     外来種が増え、在来種の魚が減ったため対策として「かいぼり」を
     行うことになったのです。
     驚いたことに池の中から自転車が200台以上も出てきたこと、
     スーパーの買い物カートまで出てきました。
     2017年の開園100年に向けて、きれいな公園を残そう、作ろうと
     関係者は力をつくしている様子が見て取れました。


損保ジャパン美術館

2014-02-04 11:00:06 | 美術館

1月30日 損保ジャパン東郷青児美術館へ行ってきました。

         「ひまわり」 のある美術館として知られています。
       「ゴッホの《ひまわり》を見ることができる日本で唯一の美術館です」 
             ・・・・とのキャッチフレーズ。

          
       西新宿の損保ビル       損保ジャパン東郷青児美術館入口

      
      高層ビルの42階が美術館   コクーンタワーが目の前

      「クインテットー五つ星の作家たち」という企画展が開催されていました。

      が、常設展が見たかったのです。
      損保ジャパンのテレビCMをご覧になったことはおありですか?
      子供たちが「ひまわり」を見ています。私も又見たくなったのです。

      
                                        CMより

      
       15本のヒマワリ。1888年12月の「耳切り事件」直前に
       画かれたもの…と言われています。

      
                                         
      ゴッホのひまわりを見た。
      そのひまわりは、心の中に咲いた。

      
                                          CMより
      
      本物にふれることにしか感じる事が出来ないものがあります。
      「感動する心を育てること」

               ・・・・・・それもわたしたちの仕事です。(というCMです。)

       27年前に安田火災海上が、58億円で購入して、超超話題になりました。
       「花瓶に挿されたひまわりの油彩画」は7点製作され、6点が現存
       しているそうです。

       右隣のゴーギャン《アリスカンの並木道、アルル》
       左隣はセザンヌの《林檎とナプキン》  
             
       「ひまわり」と、並んで展示されている作品をゆったりと鑑賞できました。

       美術館の名前にもなっている 東郷青児 の絵はなつかしい思いで
       拝見してきました。
       


小田原、熱海の旅

2014-02-02 13:39:32 | 

1月27,28日 小田原、熱海を旅行しました。
     
          郷里の中、高時代の友達5人で、何年ぶりかのお泊り旅行。
      その中の1人は沖縄からの上京中で、それをきっかけに忙しい人、
      腰の重い人 をせっついて計画した旅でした。

      泊まりは、山仲間のTさんが懇意の熱海の保養所をお世話してくださったので
      小田原と熱海をゆっくりと廻ることにしていました。

      小田原は、「松永記念館」

      
      土塀に囲まれた先に入口があります。
       
      早咲きの梅が春を告げています。  老欅庵の中。
      
       お庭からみた老欅庵
      松永耳庵さん

松永記念館は、小田原市郷土文化館分館として
無料で公開されています。

日本の電力事業に貢献した電力王、電力の鬼
ともよばれる松永安左ヱ門の邸宅です。

号を耳庵(じあん)と称し茶の湯の世界では
最後の数寄茶人として有名な方です。
 
因みに、益田鈍翁(三井物産の創業者)
原三渓(財界人で三溪園を造った人)との3人を
「近代の三茶人」と言われています。








      この日の5人は、多少お茶の心得がある人達なので、
      ボランティアガイドさんの説明にも助けられて、かなり興味を
      持ってくれたようで私も鼻が高かったです。

      午後は熱海へ行き、
      起雲閣 を訪ねました。

       
      起雲閣 入口              「麒麟の間」 の群青の壁
       
       洋館「玉姫」の間           ローマ風呂
      
      庭園は、「鉄道王」の異名を持つ根津嘉一郎の手により整えられた
       もの。

      保養所はこの夜私達5人の貸切、見事なお料理が並びました。
      下手な私の写真では写しきれなくて残念ながらあきらめました。

      1月28日

      熱海梅園と糸川の熱海桜を見る予定でしたが、梅はまだ1分咲きだというし、
      風もあったので、小田急線秦野にあるそば打ちに計画変更しました。
      急なことなのに、あのTさんを煩わせて無事に実行できたんだから

      あつかましくも楽しい旅でした。
                              ありがとうTさん。