花歩る木

山と旅がすきです

 荻須高徳展・三越

2011-12-29 19:27:57 | 美術館

 12月27日 三越の 荻須高徳展に行ってきました。
     文化勲章受章の洋画家、荻須高徳(1901~86)の
     生誕110年を記念する回顧展でした。
     
     かつての市長、シラクさんが「もっともフランス的な日本人」
     と評した画家で、その生涯のほとんどをパリで過ごし、
     パリとは対照的な明るい日差しにひかれて、たびたび長期滞在
     したベネチアを描きました。
     
       
         
         2つの古都、パリとベネチア。これ以外で、初公開となる人物画
     (青い着物姿の妻美代子さんをモデルにした絵、きれ~な奥さん!) 
     と花の絵など90点が公開されていました。

      
                           サインする荻須恵美子さん
     午後2時から娘の荻須恵美子さんのギャラリートークがありました。
     狭い会場内で、インタビュー形式でお話をうかがえました。
     恵美子さんは4歳からパリ育ち、仏、英語は堪能だが、日本語は
     「ちょっと 苦手」と仰いましたが、全く問題なく父の事、母の事、
     同行していた夫(フランス人、医師 )2人の娘の事を話してくれました。
     荻須高徳は家庭を大切にする人、その雰囲気が伝わってきました。
     恵美子さんは父の40歳の子だというけど、とても若い!きれい!
     黒いカーディガン、パンツ、インナー、スカーフみんな三宅一生。
     毛の帽子が特徴的。着こなしはさすがパリ!!    でした。


     日本橋界隈を散歩しました。
      
      日本銀行
      
     
          
   
      2011年に架橋100年を迎えた日本橋。
      来年は新しい時を刻み始め、希望を積み重ねてほしいものです。

      どうぞ、よいお年をお迎えください。


高尾山(137)

2011-12-28 14:12:30 | 山歩き

   12月24日 高尾山へ行ってきました。
     22,23日前後の高尾山は、頂上からダイヤモンド富士が
     見られるので有名で、大勢の人で賑わいます。

     朝8時に、めったに乗らないケーブルカーに乗って
     上りを省略しました。とーちゃんは体が重い、足が痛い・・・
     と言ってとぼとぼ歩いて付いてきました。
         無理してこなくてもいいのに~~サ~。
     8時50分に頂上に着いた時には、すでにかなりな数の
     カメラマンが三脚を立てて場所取りをしていました。
    
     

     
     カメラマンの一人、TMさんと話をしました。      《今年の富士sunset》
     彼は今年だけで、130回高尾に上っているそうです。
     ダイアモンド富士週間はほぼ毎日。8時半に場所をとって、
     あと4時10分頃まで「晴れますように」と祈りながら日の入りを待つのだとか。
     プロではないそうですが、プロ並みの腕前、心意気でした。
     興味津々の私に特別に紙焼き写真をくれたので、了解をえて拝借しました。

        
      2008年に私が写したダイヤモンド富士   と言うよりこの雑踏!!
     
         
      左:次に話し込んだカメラマンは77歳。
        2年前に奥さんを亡くして、途方にくれててもイケナイ・・・と気づいて
        高尾へ「健康登山」することに思い至った。健康登山というのは
        登るごとに薬王院で判を押してもらい21回で1冊終わって、
        精進料理のご馳走にあずかれます。積もり積もって、100回、500回
        1000回と積み上げると、功績をたたえる名札がかかげられます。
        この人はミニ位牌を懐に入れて、お守りにもなってもらい、
        奥さんとどこへでも一緒に歩いて、健康を保っているというお話でした。
        1万6千円であつらえたミニ位牌・・・いい考えでしょう?
       
      右:奥高尾へ霜柱をチェックしにいってきました。
        一丁平の北側まき道に11時過ぎでしたが見られました。

     

     
        冬の風物詩「シモバシラ」 自然の造形美に驚いてしまいます。
     

      
      左:フユノハナワラビ
        初冬に新葉をだし、長い胞子葉がワラビに似ていて花に見える。
      右:今年の鬼女ランは2週間遅かった。
     
     
      2008年に撮った「キジョラン」
           実が割れ、冠毛を持った種子が飛ぶ。この姿を鬼女が髪を振り乱した
      様子にたとえた名前です。
      ランの名がついていますが、ラン類ではなく、常緑多年草のつる植物です。
      アサギマダラという美しい蝶の食草として有名です。
          
      今年の納めの高尾登山、とうちゃんの体調がだんだん良くなって、
      奥高尾をまわって6号路を歩いて帰りました。ほどほどの
      山歩きの出来た「中ぐらい」幸せな一年でした。


      今年は東日本大震災で自然の圧倒的な力と怖さを思い知りました。
      命のはかなさも心に刻みました。
      どうか被災地の復興が1日も早くもたらされますように、
      そして、自然が、山が、人々の心に元気をあたえてくれますように
      お祈りいたします。      


井の頭公園

2011-12-26 07:50:12 | ウオーキング




        12月23日 井の頭公園まで歩きました。

        
        
         
        JR中央線三鷹駅から玉川上水の両側に吉祥寺への道が通っています。
        向かって左が武蔵野市、右が三鷹市の「風の散歩道」という井の頭公園を
        経由して「じぶり美術館」へ通じる道になっています。

        今回は行きに武蔵野道を歩きました。
        左手に広い雑木林の 「井之頭自然文化園」 の一角が出てきました。
        開館前でしたので、垣根越しに北村西望さんの彫刻を拝見しました。

        北村西望さん(1884~1987)
        長崎の「平和祈念像」を制作した彫刻家。
        文化園の土地を東京都から借りて、アトリエを建設し、長崎から依頼された像の
        制作に取り組み、昭和30年8月8日、長崎原爆の日に除幕式が行われました。
        

         
               弁天様 七福神の紅1点として有名ですね。             井の頭池の噴水
              公園の一番のパワースポットです。
              「辨財天尊」は石橋湛山筆。

        
         オシドリのカップル     寒くなりましたね~。今年はいい年でしたか?

        
        土日祝日には手作り自慢の人たちのお店が並びます。
        アクセサリー、犬の洋服、編み物、似顔絵書き・・・。
        お店の人の話を聞いてて、つい水牛の角のペンダントを買いましたが多分使わないな~。

        武蔵野の自然を残す雑木林の中の、歴史ある恩賜公園。
        吉祥寺駅から歩いて10分。犬の散歩をする人、絵を書く人、ランニングをする人、
        住みたい街として、常に人気のある吉祥寺はきっと「井の頭公園」があるからでしょうね?


長谷川等伯展(出光)

2011-12-18 14:06:13 | 美術館

   12月15日 出光美術館へ行ってきました。
        長谷川等伯と狩野派 ~12月18日まで


                               
                   出光美術館で開催されている      「長谷川等伯と狩野派」のポスター

              
         第1章 狩野派全盛
           作者の狩野長信は狩野永徳の弟。
           桃を中心にして、右に桜、左に海棠が描かれた
           桃山絵画らしい、華やかな作品で、私は一番ひかれました。
           等伯が上洛したこの頃は、織田信長の支配下で
          狩野派全盛期だったようです。

               
                第2章 等伯の芸術
           出光美術館の所蔵する等伯作品のベスト1かな?
           東京博物館の「松林図」の次ぐらいに私には思えますが・・・。

         第3章 長谷川派と狩野派
         第4章やまと絵への傾倒

         長谷川等伯は、能登の七尾生まれ。33歳で上洛して頭角を現し始めた頃、
         中央画壇を支配していたのは狩野派。その後ライバル関係になり、
         孫の探幽の時代になってもせめぎあいは続いたようです。
         純粋に絵を描く以上の「まさに生死をかけて対決した」関係だったことも知りました。

         日経朝刊小説に 「等伯」が連載されています。
         戦国の世にあって「天下一の絵師になる」という夢を抱き、
         画業に打ち込んだ等伯の生涯を描いたものです。
         そのせいもあってか、かなり若い人も多かったです。
                   
         ロビーで皇居方面を眺めながら、サービスのお茶を頂く。
         わりと簡単にこの美術館に足を運べるアクセスの近さがアリガタイです。

                          
               ロビーからの皇居方面展望    携帯で撮ってみました。


山種美術館(渋谷区)

2011-12-14 12:44:49 | 美術館

  12月13日 山種美術館へ行ってきました。
        
        今年(2011年)、開館45周年を迎えて      
        「ザ・ベスト・オブ山種コレクション」 の
        【前期】江戸絵画から近代日本画へ・・・を見てきました。

        

        2009年に引越しした新美術館は恵比寿駅から歩いて15分位。
        駒沢通りにあり、周辺には学校、大使館などが多い文化的な地域です。

        
                 新 「山種美術館」 の入口    
           
             
               エントランスには、加山又造の陶板壁画 「千羽鶴」(1977年)が出迎えてくれます。



                  
        3代目館長の山崎妙子さん                       開館前のカフェ「椿」
        山種証券の創業者、山崎種二さんが創設した
        日本で最初の日本画専門美術館を継いだ。
        東京芸大大学院では速水御舟の研究で博士号取得。

        もともとは絵に書いたようなお嬢様で、
        現皇太子妃候補と騒がれたこともあるそうです。
        この人の講演を聞きたくてチャンスを窺っているのですが…。

 

        音声ガイドと作品説明で作品にまつわるエピソードを知りました。
        
        班猫(はんびょう)
        竹内栖鳳   重要文化財
        モデルとなった猫は栖鳳が沼津に滞在していた時、
        偶然見つけた近所の八百屋のおかみさんの愛猫
        であったのを交渉して譲り受けて京都に連れ帰り
        毎日観察して作品に仕上げたもの。                 
                                                裸婦図 村上華岳                       
                       

        村上華岳 「裸婦図」  村上は「久遠の女性」を描くべく、アジャンタの観音菩薩や、
        ダヴィンチの女性像を参考にし、あらゆる清浄さを持たせ、肉体であると同時に
        霊でもある像を完成させた。
       
        これが1956年松屋百貨店で展示されたとき、事情あって熱海へ自殺に行こうと
        していたある若い女性がこの絵を見て、はじめ母親が「生きなさい」といっているように
        見え、次に姉が「死んではいけない、げんきを出しなさい」とはげましているように感じ、
        思いとどまった。そのことを後に主催者に手紙で知らせてきた。
        2006年11月12日の読売新聞の 「編集手帳」 に このことが掲載され、
        今回、その記事の写しが絵の横に掲示されていました。

        この2点は山種美術館所蔵の絵画の人気ベストスリーに入っていました。

        
        山崎種二は 「そろそろ世の中のためになることをやったらどうか」
        という横山大観の言葉に従い、美術館を造り、
               「絵は人柄である」 という理念の下、日本画家へのサポートを続け、
        2代目山崎富治、3代目山崎妙子館長と美術館は続いているのです。


        


 倉見山(山梨県)

2011-12-12 09:35:50 | 山歩き

   12月11日倉見山(1256m)に登りました。

      
        倉見山頂上からの 富士山   

           
       
            JR大月駅から、富士急行に乗って25分 東桂駅から、2つ先の 寿駅まで、
      駅から駅のミニ縦走なので、最近人気があるコースです。(約4時間半)

      M山の会の今年最後の山登りは「倉見山。」
      申し分のない好天に恵まれて、富士急東桂駅に集合したのは14人。

      
       麓は霜で真っ白でした。登るにつれて北斜面には雪が積もっていました。

       
       松の間から富士山が展望された頂上。       狭い頂上でお昼ごはん。

      
       説明板には、日本語、英語、中文、ハングルで書かれていました。
       日本語の説明文
        テーマ・トレッキングしながら見る富士山
          風景の特徴:倉見山山頂(1256m)から眺望する富士山。
          山頂の展望地点からの富士山は、360度違った表情を見せる
          姿の中でも、なだらかでやさしい稜線だと言われています。
          その麓に広がる富士吉田市の市街地と同時に
          望むことも出来ル。

        
      トレイル中、ず~っと右に三ッ峠が見えていて、      無人の「寿駅」 トイレもなし。
      下山してからもず~っと見えました。
                                 
      何度見ても、富士山は美しい。特に冠雪して蝋で磨いたように
      光り輝いている富士をまじかに見て、「こんないい計画を立てたのは誰だ!」
      と、感激している人もいましたよ。     M会の皆さん 来年もヨロシク。
      


忘年山行(榛名山・群馬)

2011-12-09 19:38:21 | 山歩き

    12月7日・8日 B山の会の忘年山行で
      群馬県・榛名湖近くの 水澤山、榛名山に登ってきました。(30名)

      12月7日水沢山(1194m)は榛名山系の東端に急峻にそびえる山です。
       水沢寺の奥から登山道が延びています。(標高差600m)

       この山の会の一番若くてイケメンの男性が“水沢さん”
       「お金持ちのイイとこのおボッチャマ」なのですが、お寺も山も持っていたなんて!!
       当然リーダーになってもらいました。    
    
       
        坂東16番札所の水沢寺(水沢観音)

       
    
       時間的には、山頂まで2時間の初心者向けコース。石仏群までは急登が続きました。
       12体の石仏が、とうちゃんと昨年 登った時と同じ顔でほほえんでくれました。
    
        
        左; この女性、今年だけでもう130回以上も水沢山登山をしているそうです。
           前橋から一人で車で通うんですって。他にも常連さんがいるそうですよ。
        右; 山頂から そろそろ下山しま~す。

       
       山頂からは360度の関東平野の大パノラマが展開しました。      谷川岳方面

       泊りは伊香保温泉。由緒ある旅館が一般大衆向けのチエーングループになった
       お陰で、受け入れてもらえました。その上、宿の一番自慢の 貴賓室へ、
       私達女性7人が泊まったのです。その広いこと!豪華なこと!生まれて初めて!
 
     12月8日榛名富士(1391m 標高差300m)へ登りました。

                            
                               朝の伊香保温泉の名物の階段

                  
              榛名富士  妙義山、赤城山とともに上毛三山に数えられます。
              昨日、水沢山へ登らなかったとうちゃんは榛名湖を散策しましたので、
              この写真が撮れました。この日は曇り、ガスで上からも下からも
              ほとんど眺望は望めませんでした。

                   
           登山口からは樹林の中の道を進んで1時間で山頂に到着。
           1390mの山頂には 富士山神社 があり、
           木花開耶姫命を祭ってあり、縁結び、安産の神様です。
  
       
      50分で下山。クマみたいなイヌが待っててくれました。  山は霧で全体の姿は見えない。



       
       帰り、前橋の名刹 少林山・達磨寺にお参りしました。

      
      
       今年最後の忘年山行、水沢山は青空、無風の小春日和。
       榛名富士はガスがかかっていましたが、雨にあわず
       全員無事に登山が出来ました。
       1年を振り返っても、なんら問題はなく仲良く、楽しく和を保てました。
       年を越すと、又平均年齢が上がりますが、それなりの対応を考えてくださるでしょう。
       幹事のみなさん頑張ってネ。