花歩る木

山と旅がすきです

太宰 治 3

2009-10-25 19:21:25 | 文学 読書

10月19日 映画「ヴィヨンの妻」を見てきました。

友達と4人で「ヴィヨンの妻」をみました。
脚本は松たか子のために書かれたんだそうです。
「あなたをイメージして書いた本だから、どんな下手に演じても大丈夫ですよ」
「頑張らなくてもいいですよ」と監督からいわれたそうです。
物語の主人公は、26才の美しき妻。夫は、酒浸り、女浸りの放蕩にあけくれ、
妻は発育不良の幼子をかかえて苦労を積み重ねています。
これではいけない、そう思いな
がらも放蕩生活からぬけだせない夫・・・・

ヴィヨンとは、破天荒な生涯を送った15世紀フランスの詩人です。
この映画はモントリオール映画祭で、かんとく賞を受賞した作品です。


実際の映画の脚本

友達の感想です。

Sさん  あんな貧乏な人生でも、愛があれば幸せを感じられるんですかね。
幸せの深さは、人それぞれですけどね~。・・・だって。
Kさん 太宰萌の私としては、あの借家があまりにも汚く、彼が可哀そうになりましたけど、 
何度もした自殺も、行き着くところ
必死で助かろうとして、未遂にしたのでしょうね。
椿屋の夫婦に助演賞をあげたい!!・・・だって。
Hさん 「椿屋のさっちゃん」は作者の理想の女性
かね?自己主張しない!嫉妬なんかしない!
「ただ生きていればいい」なんて。そんなこといわれてもねえ。・・・だって。

Kさんは、昨日今日の太宰フアンではないのです。月末には津軽を旅して、
もっと、もっと太宰を知りたい、太宰に近ずきたい・・・のだそうです。
良い旅を祈りま~す。

来年初春には「人間失格」が公開されるそうです。
寺島しのぶが演じます。来年の楽しみが増えました。


京都 つづき

2009-10-24 21:25:49 | 

10月15日 晴れ 午前 修学院離宮  午後 仙洞御所 を尋ねました。

修学院離宮、仙洞御所を たずねるには申込が必要です。
郵送でも、インターネットでもOKで、宮内庁京都事務所の参観係へ、
3ヶ月前から受け付けてもらえます。桂離宮も同じくですが、
運悪く、なかなか当たりません。入場料は無料なのが、魅力ですが・・・


朝一番に正門前に集まっているのは清掃奉仕団 
まっ白い割烹着にあねさんかぶり、福井の大野からきた婦人会の人たちでした。
後水尾上皇が造営した別荘 
上・中・下の3つの離宮からなり、それぞれの庭は田園風景を縫う松並木の道でつながれている。馬に乗った上皇が通る道。後の山は比叡山

 
上離宮の隣雲邸からの眺め。50年前(に来たことがある)と変わらない浴龍池
上皇は仙洞御所から日帰りで離宮に遊んで、泊まらないで帰られたそうだ。

午後 仙洞御所
仙洞とは上皇の御所の意、後水尾上皇の御所として造営されたが幕末に焼けて
その後は再建されず、小堀遠州作の池泉回遊式庭園と茶室が残っている。

州浜に並べられた玉石は小田原海岸で集められたもので、
石一個を米一升と交換したことから一升石というそうだ。

京都の真中にこんなに広大な、静かな場所があるんです。
自然のままの山も勿論大好きですが、人間の美意識が生んだ
日本庭園の雅、静寂、 「日本に京都があってよかった」 と
私は来るたびに思うのです。


京都

2009-10-20 14:25:39 | 

10月13,14,15日 京都へいってきました。

「秋の京都」には1ヶ月早かったのですが、
手帳にアキ(空き)があったので、
「そうだ、京都いこう」 ということになりました。

10月13日 晴れ  比叡山 延暦寺参拝 
京都駅から、バスで約1時間、比叡山に向かいました。
頂上近くになると、比叡山ドライブウエーから琵琶湖がはっきり、
くっきり見渡せまし
た。木々の葉先が色付きはじめ、空は真っ青
静寂な空気で、身が引き締まる思いがしました。


848mの比叡山頂上 本当の頂上。三角点のある場所です。
どういうわけか登山道も頂上も誰も行かないらしく、
さみしく、荒れていて、粗末でした。


比叡山延暦寺の総本堂 国宝根本中堂。
御本尊秘仏薬師如来をまつる宝前に1200年間守り継がれた
不滅の法灯」が光かりがやいていた。


美しい杉木立と静寂のなかにある西塔(さいとう)。
左の常行堂と右の法華堂の間をにない棒にして
担ぎあげたのは弁慶だとか。「弁慶の担い棒」


釈迦堂 西塔の中心になるお堂。山内最古の建物。

西塔からさらに奥へ4キロのエリアが横川(よかわ)です。
源信、親鸞、日蓮、道元など、名僧たちが修行に入った地です。
聖域の雰囲気が漂っていました。

最澄が開山して1200年たった比叡山、多くの名僧を輩出したことで、
日本仏教の母山とよばれています。その教えの根本をなすものは
「思いやりの心を持って一隅を照らす人になる」
これこそが国宝なり、との教えでした。

10月14日 晴れ 永観堂
「秋の京都は永観堂」のキャッチコピーにひかれて、
絶対行かねば・・と常ズネおもっていました。
9時(開門)に行く。人気のお寺へは、
これがキーポイントなんですね~

唐門 天皇の使いが出入りする勅使門。
釈迦堂との間に盛り砂がつくられている。
勅使はこの盛り砂を踏んで身を清めてから、中に進んだ。


臥竜廊 山の斜面にそって、巧みに木を組みあわせて造られた廊下。
起伏が激しく、龍の体の中を歩いているような不思議な気分になる。

阿弥陀堂には、御本尊「みかえり阿弥陀」がまつられています。
首を左に傾げ、振り向いておられます。それは、遅れるものを待つ姿勢、
思いやり深く周りをみつめる姿勢、そして自分をかえりみ、
正しく前へ進む姿勢 をあらわしていると言われています。
シーズンになると、ここは
押すな、押すなの雑踏になって、とても阿弥陀さまを
おがめないそうですが、この日はほとんど独り占めでした。
紅葉はほんの少しでしたが、静かに阿弥陀さまに
お会いできて 「 えーかんどう !!」 でした。

10月14日 午後 
西芳寺(こけでら)
世界遺産に登録されています。事前に往復はがきで申し込みをします。
1時に入って、まず、般若心経を全員で3回唱え、そのあと写経を約1時間かかって
しあげるのです。外国人もかなりいましたが、全部書けた人はいるの??

庭は上下二段構え。夢想国師の作。下段の池泉回遊式庭園です。
心字形で、夕日ヶ島とよばれる。少し紅葉していますね。




苔の一番美しいのは何といっても梅雨時でしょう。今は干からびて見えました。

         つづく


太宰 治 2

2009-10-11 15:53:57 | 文学 読書

10月10日 夜「太宰文学とウナギの会」にいってきました。

映画「ヴィヨンの妻」がこの日公開されました。
ゆかりのある国分寺のすし屋で朗読会がありました。



東鮨です。太宰がよく通ったウナギ屋の2代目が営んでいます。
三鷹駅前にあった「若松屋」という屋台のウナギ屋がルーツで、
太宰が仕事の後によく立ち寄り、編集者や知人との待ち合わせ場所に
していたそうです


「ヴィヨンの妻」はたかだか文庫本で40ページ強の短編です。この日は文中 
飛ばしたところもありましたが、1時間ちょ
っとで、朗読されました。
三鷹のフリーアナウンサー H さん、小柄で美しい人です。
この人の声もいいし、会話の部分の雰囲気もいい。
私は原作を持っていったので、目で追いながら、耳で聞いていました。
まわりの人の様子には気が付きませんでしたが、
みなさん、それぞれの思いで受け止めたことでしょう。  
 いよいよ19日に映画を見にいきます。

うなぎは「太宰も親しんだ こくある濃い味」 と聞いていましたが、
わりとさっぱりとした たれが少なめで うなぎは多めでした。
先代は太宰とも縁が深く、ウナギを入れた籠を
玉川上水に取りに行き、入水した太宰を見つけたのだという。
そんなえにしもあるお店でした。

帰り道、並木に、公園にキンモクセイがむせかえるほど
香っていました。


高尾山 (111)

2009-10-11 09:38:16 | 山歩き

10月10日 晴れ  高尾山に行ってきました。

 高尾ビジターセンターが募集した 「渡りをするチョウを調べる」 
に参加しました。1年に1度の行事だそうで、20名がビジタセンターに集合
「アサギマダラ
」がどのくらい移動しているかを調べるための「マーキング調査」をしました。


これはメスのアサギマダラです。羽根の裏にマーキングがしてあります。


TAKAO(地名) 091010(西暦日付)などを油性ペンでマーキングします。
羽根の欠損や、傷み具合もメモします。(新鮮、古い・・とかいう言葉を使っていました。  野菜じゃないんだけど~!)

飛んでいるアサギマダラに向かって、白いタオルをぐるぐる振り回すと、そのタオルに近寄ってくることがあります。遠いところを飛んでいるアサギマダラを、ひき寄せるのに役立つんです。ウソみたいだけど、ホントです。やってみてください。

蝶は「1頭、2頭」と数えます。これもウソみたいですよね。

さあ調査が済んだから 飛びなさい。

アサギマダラがなぜ渡りをするかは、
まだ分かっていないことが多いそうです。
何のために移動するの? どうやって海をこえるの?
 そんな体力はどこに蓄えているの?  
 渡らないでとどまっているアサギさんもいるらしい・・・のも
わかってきたそうです。ヤッパ リスクのおおきいことはやめよう・・
という怠け者もいるんだ!!



清滝に冬桜 が咲いていました


中山道 つづき

2009-10-06 18:56:50 | ウオーキング

 東京の日本橋を出発したのが、07年4月。
中山道69次、530kmを京都三条大橋を目指して
11人で、あきもせず、けんかもせず歩き続けています。


遅咲きの彼岸花が境内にあふれていた。

10月1日 晴れ 高宮宿(64番の宿)を出る。近江商人発祥の地を通る。
伊藤長兵衛碑、伊藤忠兵衛の生家、伊藤忠・丸紅の歴史のビデオをみせてもらう。「売り手よし、買い手よし、世間よし」 という「三方よし」の企業精神を
商売の柱にしたそうです。

愛知川宿(65)で ランチを予約した「竹平楼」に着く。
明治天皇が中山道巡幸の行き帰りに小休止されたところ。お座所、お庭を美人女将が案内してくれたあと、松花堂弁当を頂く。名物の鯉の飴煮も入っていた。
4000円 この旅で一番高値のランチ。でも一番気分は高値。
武佐宿(66)まで歩いて、近江八幡で泊まる。34000歩 歩いた。


安土城はこの近くにあった。

10月2日 雨 中山道に直接関係ないが、豊臣秀次が開発した近江八幡市を
見学。近江商人街、洋風住宅街、八幡堀などのうつくしい街並みをみた。
「秀吉が秀次の優秀さをねたんで、疎ましくなったんだろう」 とは
一同の意見が一致したところ。
牛若丸元服の地、平家終焉の地を通り、雨足が激しくなって雨宿りをしたりして、
守山宿(67)に入る。 32000歩 歩いた。   

10月3日 晴れ 「比叡山の東門として山を守る」の意味がある 
東門院守山寺にいたる。左手に近江富士と呼ばれる三上山がそびえる。
草津宿(68)に入る。中山道と東海道の合流点

これが追分 右が東海道 左が中山道

草津宿(68)に入る。街道一おおきい本陣をガイドの案内で見せてもらう。 
宿帳には徳川慶喜の文字も。
湯殿は外からの槍が届かないように広くつくられている。
厠には花を生ける、香をたく床板もあった。

ここまでが中山道で 京都までは、旧東海道を行きます。


天下三名橋といわれる 瀬田の唐橋です。

「唐橋を制する者は、天下を制する」とまでいわれた歴史上 意味の多い橋です。
四日目は秋日和というには、暑すぎる日中だったが、仲秋の名月が
期待できる夜になりそう。今回の旅は68次まで。  31000歩  
4日間で12万歩 歩いた。  次回は京都に入ります。


中山道

2009-10-06 09:52:29 | ウオーキング

07年4月から、仲間たち11人で中山道を歩いています。
9月30日、10月1日、2日、3日 近江路を歩いて、東海道
と合流する 草津を通って、石山まで歩きました。

9月30日 雨 前回の続き、鳥居本から出発する前に、ちょっと足をのばして彦根城を見学しました。20年の歳月をかけて築城された国宝です。




 玄宮園です。お城がみえる格調の高いお庭です。


明治27年 牧野富太郎博士が彦根城に立ち寄った時に見出され 
新種として発表された オオトックリイチゴ

午後 鳥居本駅から「歩き」を開始。3時半高宮宿(64)に入る。
何といっても多賀大社の入口で、町の中心に大鳥居がどっしり構えている。
「お伊勢参らば お多賀へ参れ、お伊勢 お多賀の子でござる」
 お伊勢さんの親だとおっしゃるのでござる。

 雨が降ったり止んだり、湿っぽい1日目、25000歩 歩いた。   つづく