2月26日 「ラファエル前派展」 を見てきました。
六本木の 森アーツセンターギャラリー で、開催されています。
~4月6日まで
19世紀後半、イギリス画壇に反旗をひるがえした若き芸術家たち集団。
中心は、ロッセッティ、ミレイ、ハントの3人。
彼らが目指したのは、ラファエロ以前の初期ルネサンスの画家たちのように
素直に自然と向き合い、精緻な自然描写を通して、ありのまま、見たままを
自然に描く・・・という理想を求めたのです。
ロンドンのテート美術館が所蔵する絵画72点が紹介されています。
地下鉄「六本木」から地上へ出れば美術館です。
このビルの52階ですが、背中合わせに「アンディ・ウォーホル展」が行われています。
ミレイ 「オフィーリア」 (1851)
イギリス美術を代表する作品の1つ。 ハムレットの恋人オフィーリアが、
歌を歌いながら溺れ死ぬ場面。
ミレイは、ロンドン郊外へ行って、6ヶ月ほどかけて綿密な植物を写生し、
モデルさんをお風呂に着けて髪の毛をうかべて写生した。この後モデルさんは
風邪を引いてしまった・・・という裏話があります。モデルのジダル(リジー)は、
後に ロッセッティと結婚。
①ハント「良心のめざめ」 ②ロッセッティ「ベアタ・ベアトリクス」 ③「プロセルピナ」
ラファエロ前派展をいろどる美女たち。彼女たちの容姿は当時の美の基準から
かけ離れていた。街を歩き、スカウトしたした女性はみな個性的だった。
①アニーは、労働者階級出身、画家とのつきあいで、人生をステップアップした。
②シダル(リジー)赤毛で長身、ロセッティの恋人から結婚するが、2年後薬の過剰服用
で亡くなった。 モデルをつとめながら、絵を描き、詩作も行った。
③ジェインは、馬ていの娘。ロセッテイを師と仰ぐモリスと結婚するが、ロッセッティの
モデルもつとめ親密になる。奇妙な三角関係。
スキャンダラスな関係もあった。 リジーは、恋人から奥さんになりそして絵も画いた。
ロッセッティ「見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)」(1849)
ロセッティ「最愛の人(花嫁)」
この二月、市内で市民講座がもようされました。(全三回)
「冬こそ美術を楽しもう! ~一味ちがう英国絵画の魅力~
美術史研究家の斎藤陽一さんが、講師をしてくださいました。
昨年秋のターナー展、まさに今のラファエロ前派展、と英国絵画展が
続いて開催され、本当にタイミングよく、復習、予習が出来ました。
昨年四月、ロンドン旅行中、テートブリテンで鑑賞した時以上に
ラファエロ前派への理解が 深まりました。
英国の「国宝級」が一堂に見られて大変HAPPYでした。