花歩る木

山と旅がすきです

「仁和寺と御室派のみほとけ」展 again

2018-02-20 13:48:48 | 美術館

2018年2月17日 「仁和寺と御室派のみほとけ」展の 後期を見に行きました。

     この特別展の記念講演会が、平成館大講堂にあって、参加できました。
     講師は特別展室長の 丸山士郎さん。

     後期(2/24~3/11)は、この特別展のハイライト、葛井寺(ふじいでら)の
     《千手観音菩薩坐像》
と、仁和寺の秘仏《薬師如来坐像》お出ましになります。
                                           
                                      写真はTV日曜美術館より
     

      国宝 《阿弥陀如来坐像》 仁和寺創建当時の本尊。定印を結ぶ平安時代仏
      
      
      
      葛井寺の《千手観音菩薩坐像》 秘仏。国宝。千の手、千の眼(手のひらに書かれている)
                              11の顔を持つ。現存最古の千手観音像。 
                              本体は42キロ(漆と麻布で張子状に仕上げた乾漆造り)  
                              360度からぐるりと鑑賞できる貴重な機会です。
       
      仁和寺の秘仏《薬師如来坐像》   《千手観音菩薩坐像》重文  徳島・雲辺寺蔵 
      像高11.8㎝ 最小の国宝仏    眼病治療のためにつくられた仏     

      
      仁和寺と言えば、「御室桜」が思いだされます。遅咲きで、背が低い桜の林が有名です。

      後期に入ってから、絶対に見逃せない大スターがお出ましになりました。
    
     学芸員の丸山さんは、「前期は来場者が1日約3000人ほどでしたが

     後期になって俄然多くなり、本当に安心しました。」とおっしゃってました。     
      


「棟方志功と柳宗悦」展

2018-02-19 11:20:05 | 美術館

2018年2月14日 午前中、渋谷で映画を見て、午後、井の頭線、駒場東大前駅
     から歩いて7分の 日本民芸館 へ行ってきました。

    
 
      井の頭線への通り道にある 岡本太郎  の巨大壁画 「明日の神話」
      原爆がさく裂する悲劇の瞬間…だそうで、惨劇を乗り越えた先にこそ「明日の神話」
      が生まれるのだ・・・というメッセージだそうです。


      日本民芸館  「棟方志功と柳宗悦」展

      
      正門玄関
      
      玄関を入った所                           ぶらぶら美術博物館より
      
      棟方志功の仕事風景    明治36年青森市出身 50代半ばで左目を失明
              
      左;ゴッホが2番目に書いた「ひまわり」(1888年)芦屋のお金持ちが当時2万円で
        買ったが、阪神大空襲で焼失。「白樺」に掲載されていたこの絵を棟方が見て
        感激し、「わだばゴッホになる」と言ったのだそうです。

      右;柳先生に認められ、アドバイスを頂きながら板画製作をするようになった。
        柳宗悦に大絶賛された作品。基督(キリスト)53歳

       
       世界の棟方・・・と言われるようになった作品
      
      柳と棟方の出会いは昭和11年。その年、日本民芸館が開館し「華厳譜」が飾られました。
              
           病床にあった柳を励ますべく造られた「心うた」
           「今日もあり オホケナクモ」  今日もこの世にあることに
           かたじけなくも、(ありがたいことに)全てに感謝しましょう・・・の意

           道を挟んで西側に旧柳宗悦邸があります。水曜日に入館できました。
           栃木県から移築した石屋根の長屋門(本館と同じく有形文化財)と
           柳が設計した母屋からなっています。柳が72歳で没するまで生活していた所。

           

           柳宗悦は、日常的な器にこそ普遍的な美が宿る。用いてなお美しいものが
          いつまでも変わらない優れたものである。と 「用の美」「民芸」を唱えた人です。

           先月、原田マハさんの「リーチ先生」を読みました。バーナード・リーチは、イギリス人
          陶芸家、明治42年、来日し、柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎、などと友情を築き
          白樺派の志賀直哉、武者小路実篤ら白樺派の文豪とも交流し、民芸運動に
          力をつくして東洋と西洋の架け橋となった生涯を描いています。
          亀ちゃん(亀之助)というとても役に立つアシスタントがいたのですが、この人のみ
          架空の人でした。
          
          「民芸」 の作品を見直し、雰囲気にふれて見たくて、民芸館へ行ったのですが、
          リーチさん
の物は、企画展があって、なにも見られませんでした。
          それがちょっとザンネン。


映画 「ゴーギャン  タヒチ、楽園への旅」

2018-02-18 16:23:38 | 映画 演劇

2018年2月14日

     「ゴーギャン タヒチ、楽園の旅」 と言う映画がゴーギャンの生誕
     170周年を記念して製作されました。(フランス映画)

     19世紀末、画家のゴーギャンはパリでの世俗的な生活を離れ、
     タヒチに
新天地を求めます。そこで、ゴーギャンは、黒髪の野生
     のイブに出会う。「テフラ」と言う名の野生の娘。
     ゴーギャンは、新たなインスピレーションを得て、傑作を生み出
     
していくのですが・・・・、傑作は、後年の評価で、貧乏に苦しみ
     思うようにいかない孤独と挫折の第1次タヒチ時代の愛と苦しみ
     の2年間でした。

     テフラは、17歳の現地で“発見”した野生の娘だそうです。
   
     
 

      

      いつか「タヒチ」へ行ってみたい・・・と私は思っていたころがありました。
     勿論、ゴーギャンの野生、異国情緒、神秘、ポリネシアの大自然
     などのイメージに引きずられていたからですが、この映画を見て、
     もう行かなくてもイイヤ・・・に変りました。
     なんだか ゴーギャンがかわいそうになっちゃたから。

     タヒチへ行く前は、南仏アルルで、ゴッホと共同生活をやってみたけど、
     この2人、普通の人間じゃないから2ヶ月しかもたなかったのは、当然でしたね。
      


原美術館(品川)

2018-02-12 13:45:59 | 美術館

2018年2月11日 品川の 原美術館 へ行ってきました。

      一度は行ってみたい、行かなきゃならぬ!   と、思い込んでいた
     美術館です。 「大型美術館にはない、こだわりが面白いアーバンな美術館
     「散歩がてらに行ける、 都心の癒され美術館」  「現代美術が体感できる」
     ・・・・・とかの紹介文にすっかり陶酔して、わりと暇な2月の内に行ってみました。

      
      JR品川駅から徒歩15~20分位、坂を上り切った御殿山の高級住宅街の中に
      ひっそりと、美術館がありました。
      

          

        外観も含め、作品は勿論、内観も一切撮影は禁止。       上2枚はHPより

        建物自体も建築家・渡辺仁(東京国立博物館を手掛けた人)によるものだそうです。
       元々は、住宅だったものを、美術館として改装したそうで、原俊夫(現・館長)
       が設立した現代美術の私立美術館です。

       ウォーホル、荒木経惟、横尾忠則、草間弥生…等の作品が見られましたが
       理解はほとんどできません。2:30から(日曜日だけ)ガイドトークがあって、
       作品への理解が深まるかと、それを目指して時間を合わせてきたはずでしたが
       休むところが全くないので、もう、ギブアップ。帰ることにしました。

       中庭に面したガラス張りのレストランから、屋外に展示された彫刻などを
       眺めながら、ゆっくりできたこと。品川駅から来て、大崎駅へ帰った道が
       良かったこと、が、楽しかったですね。        

 

 


東京都庭園美術館

2018-02-07 15:36:25 | 美術館

 

 2018年2月5日庭園美術館では、「装飾は流転する」という企画展が行われています。
     
      お天気が良くて、アクセスが良くて、月曜日にもオープンしているところ。
      ・・・と言うわけで、目黒の庭園美術館へ行ってきました。(水曜日休み)

      ここは、「アール・デコの館」と言われる、昭和8年に朝香の宮邸として
      建てられた、本館自体が美術品、庭園もともに重要文化財に指定されている
      美術館です。

      
      正面玄関
      
      
      正面玄関のガラスレリーフ扉  
       フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックの作品
      
      
      大客室   アール・デコの粋が集められています。次の間の香水搭が見える。
      
      大広間   天井には格子縁の中に40個の照明が配置されています。
      
      第一階段  建物の中央にある、1階の客間から2階の家族の居間へ通じる。
      
      殿下居間    企画展の作品が飾られている
      
      庭園側から見た 本館
          
           ウメの花がほころび始めています。

      改築中だった日本庭園が昨年11月に完成して散策できました。
      庭園は、起伏のある地形をいかして池、築山、茶室を備えて散歩道が
      造られています。季節ごとにいろんな景色を見せてくれそう。
      
      今は、入口を入ってすぐ左に西洋庭園の工事中でした。