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花歩る木

山と旅がすきです

ゴッホ展・上野の森美術館

2019-12-28 15:49:36 | 美術館

2019年12月27日上野の森美術館の「ゴッホ展」を見に行ってきました。
      朝、オープン前に着いたのに、もう30分待ちくらいの行列。
      さすがゴッホの人気は、不動のものです。

      
      「人生を変えたふたつの出会い」という添えのキャプションが
      ついていました。37年という短い人生のうち、画家として活躍したのは
      わずか10年間。27歳で画家として生きることを決意したゴッホを
      導いたのが、(オランダ時代)「ハーグ派」です。 その後、
      パリに出て、「印象派」と出会い、明るい色彩のとりことなりました。

      
   
      最晩年のゴッホは、糸杉を主題とした絵画を連作しています。
      墓場に植えられることから死の象徴とされる木ですが、荘厳な雰囲気を
      気に入っていたんでしょうか?
      
      この美術館は、2階から。2階フロアは、「ハーグ派」時代の作品が多く、
      降りて1階には、「印象派」時代をすぎて南仏へ移り、「糸杉」「麦畑」など、
      晩年のゴッホの重要なモチーフの作品が展示されていました。

       私の一番好きなアルル時代、サン・レミ時代のものは、少なかったです。
      「サン・レミの療養院の庭」は、初めて見て、今回の展覧会で一番好きに
      なった作品でした。
     
      7~8年前、ゴッホの足跡を訪ねて、南仏を旅行しました。本もたくさん
      読んでゴッホには特別親しんできたつもりですが、作品を見ながらこの人の
      人生を想像すると胸が痛くなりました。
      
      世界の人にこんなに愛されている画家が、もう少し楽に、もっと長く生きて
      ほしかったです。

      寛永寺別院・清水観音堂の舞台から   帰りに寄り道

      
      本堂舞台(重文)から、不忍池の弁天様を遥拝できます。右は「月の松」

           
           皆様にとって来年もよいお年でありますように
           お祈り申し上げます


ルノアール展(横浜美術館)とパイプオルガンコンサート

2019-11-24 10:15:08 | 美術館

 2019年11月20日「ルノアールとパリに恋した12人の画家たち」を見に横浜へ行って来ました。
      横浜美術館開館30周年記念だそうで、パリのオランジュリー美術館のコレクションです。 

      
      横浜美術館
      
                  
      フレイエル・ピアノ               演奏が終わった、平洋子さんと増田美穂さん
      
      このアップライトピアノは、ルノアール『ピアノを弾く少女たち』に描かれたピアノと同じく
      パリで同時期に製造されたものです。ルノアールはほぼ同じ構図の絵を6点かいています。
      このピアノは、現在日本の愛好家が所蔵しているものだそうですが・・・どなた?
    
      当時の写真や資料にもとずく再現模型  写真撮影OKの部屋

      
      ポール・ギョームの邸宅;食堂
      
      ポール・ギョームの邸宅;書斎

       
                  
      グランドギャラリー(玄関のロビー)のポスター

       オランジュリー美術館には、モネの「睡蓮」室ができる前と出来た後の2回行っています。
      「睡蓮」を見た後は、ぼ~~っとしていたので、こんなに印象派、ポスト印象派の作品が
      充実していたとは、・・・知りませんでした。
      展覧会もよかったけど、美術館の建物がきれいでした。故・丹下健三さんの設計だそうです。
             
        1ドルコンサート

      
1ドルまたは100円で、本格的なオルガン音楽が聴けるというコンサートをキャッチしました。
      「横浜みなとみらいホールのパイプオルガンLuCY(ルーシー)が20歳を迎えたそうです。
      「光」を意味する愛称だそうです。
      開場11:30   開園12:10  ルーシーの多彩な光の音色を40分ほど楽しみました。
     
      晩秋のの穏やかな1日を外国かと思われる洗練された街を「横浜美術館」から「みなとみらい」
      まで歩いて楽しみました。町並みの紅葉がきれいでした。
      


ゴッホの映画 と リヒテンシュタイン侯爵家至宝展

2019-11-17 11:06:49 | 美術館

2019年11月11日午前中、映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」を見て
      午後 bunkamuraザ・ミュージアムで「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」
      みてきました。

      映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」(英、仏、米)は、
      孤高の画家フィンセント・ファン・ゴッホの人生の軌跡を描いたものでしたが、
      監督自身が画家なのだそうで、絵を描くという楽しみ、そして時には狂おしい
      感情を主役のデフォーが好演して、
      昨年のベネチア国際映画祭で男優賞を受賞しています。

      内容は、単純明快なものではなくて、絵も評価されず、周囲とも分かり合えず、
      ただただ貧乏で、弟テオに全面的に助けてもらうのですが、人生に疲れ、オーベル・
      シュル・オワーズの麦畑で自分の脇腹を拳銃で撃ち、亡くなったのです。37歳のとき。
      映画では、3~4人の悪ガキに拳銃で殺されていたのがなんとも無残でした。

      ゴッホは、 私も、大好きな画家のひとりで、南仏のアルル、サン・レミの療養所、
      など代表作の絵の原点を旅してきましたが、映画は不遇の天才画家の業を深く
      描いていて、終わって疲れを感じました。
     

      リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展(建国300年)

                 
スイスとオーストリアに挟まれた、人口35,000人ほどのリヒテンシュタイン侯国。
      「美しい美術品を集めることにこそ、お金を使うべき」・・・と、言うのが家訓。

      

      第7章・最後の部屋は、撮影OKでした。
         
      侯爵家コレクションが誇る花の油彩画を一挙に展示
              
               1828年頃 硬質磁器・ウイーン窯
      
                  金地花文ティーセット    12客のティーカップと受け皿すべてに
       異なる絵柄が入っています。
      
      
      アルプスの山々に囲まれ、世界で唯一、侯爵家の家名を国名とする国家です。
     
              パプスブルグ家の家臣であった侯爵家の、約3万点におよぶ美術品から、選りすぐり
      のコレクションが来日したものです。


                 ドゥ マゴ パリ   美術館をでるとすぐ目の前
    
      
      パリで有名なカフェの一つ。
      展覧会の余韻を残して、コーフィーを頂く、ちょっと贅沢な気分です。

 

       


東京富士美術館 「フランス絵画の精華」展

2019-10-22 09:27:48 | 美術館

2019年10月16日 東京八王子にある東京富士美術館へ「フランス絵画の精華」展を
     見に行ってきました。

     JR八王子駅からバスで20分位の郊外にあります。周りには創価大学のキャンパス
     や公園が広い緑の中に見渡されました。

     
     富士美術館正面入り口 


     
     
     

       
      100点以上の展示物の中で、3点のみ撮影を許された作品がありました。

     
     フランス絵画の最も華やかな3世紀、17世紀の古典主義から、18世紀のロココ、19世紀の
     新古典主義、ロマン主義を経て、印象派誕生までの流れをたどった展示でした。

     ヴェルサイユ宮殿美術館、オルセー美術館、大英博物館、スコットランド・
     ナショナルギャラリーなどの協力でまとまった美術展だったようですが、
     東京富士美術館でも開館以来フランス絵画の収集に力を入れていらっしゃるようで、
     常設展にいい作品が沢山ありました。常設展だけを見に行きたいものだと思いました。
     
     


資生堂のスタイル展、伝統工芸展、芸大生のコンサート

2019-09-29 13:27:56 | 美術館

2019年9月26日 日本橋髙島屋で「美と、美と、美。」という展覧会に行って、
      三越の「第66回日本伝統工芸展」を見て、上野の奏楽堂で行われた「芸大生
      によるコンサート」を鑑賞してきました。

      「美と、美と、美。」資生堂のスタイル展   髙島屋

      資生堂は、明治5年に日本初の民間洋風薬局として銀座に創業しました。   
     明治30年に初の化粧品として発売された「オイデルミン」は「資生堂の赤い水」
     として親しまれたとのこと。
     「オイデルミン」はギリシャ語の「オイ(良い)」「デルマ(皮膚)」に由来
     しているそうです。
     その赤い色が資生堂のコーポレートカラーになっているんじゃないかしら…?

       
      
      時代を代表した女優の華やかな広告。雑誌「花椿」。山名文雄のイラスト↑

      
      現代のテクノロジーを駆使したロボットが「女性の顔」を真っ赤な口紅によって
     描き出しています。二人の早大生の協力で制作されていました。

     会場は赤の背景、ポイントポイントに椿が飾ってあって品のいい情熱的な雰囲気
     でした。
      
                         


      第66回日本伝統工芸展   日本橋三越

      国内最大規模の公募展です。
      全国から1371点の応募があったそうです。

        
      日本工芸会総裁賞(最高賞)陶芸  「花紋大鉢『椿』」望月集作

                        
                                                                 


      芸大生による木曜コンサート  上野・旧東京音楽学校奏楽堂

     
      旧東京音楽学校奏楽堂 入口
      
      奏楽堂ホール 開演前

     奏楽堂は、明治23年に建築された歴史的建造物で、日本で最初に建てられた
     本格的な西洋式音楽ホールです。かつて山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人に
     よる初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台です。

     「日本最古の西洋式音楽ホール」を有する建造物として、重要文化財の指定を
     うけています。平成30年11月、リニューアルオープンして、「生きた文化財」
                として、建物の公開、演奏会などが行われています。

     歴史を感ずる、趣のあるホールでした。
      

 


コートールド美術館展(東京都美術館展)

2019-09-14 17:21:25 | 美術館

2019年9月12日 上野の東京都美術館での コートールド美術館展を見て銀座を歩いてきました。

       ロンドンのコートールド美術館は、イギリスが世界に誇る印象派、ポスト印象派の
      殿堂です。   「魅惑の印象派」というタイトルがついています。
      コートールドは、20世紀初頭のロンドンの実業家。そのコレクションから60点が
      来日したのです。

       
       『フォリー=ベルジェールのバー』 エドアール・マネ 
       この絵は、コートールドさんちの秘蔵のあの娘・・・と、言われています。

        
       会場をでたところのスペースで撮影が許されていました。
       右 『桟敷席』ルノアール 客席の女性は「鑑賞する」より「鑑賞されていた」らしい。

       汐留でランチ

        
        
       窓を背にしたら向かい壁のガラスにスカイツリーが。  本物はこちら。

                   上野から新橋へいって、そこで働いている娘と会ってランチをしました。

                    銀座
       
       「ラパン」は夜しかオープンしません。
       映画のおかげで太宰治がこの頃又話題になってきました。

      


松方コレクション展(国立西洋美術館)

2019-09-08 15:11:39 | 美術館

2019年9月2日  松方コレクション展を再度鑑賞できる幸せに巡り合いました。
     読売新聞が休館日に貸し切りで読者を招待してくれた入場券を友達が私に
     譲ってくれたのです。  ありがとう! 超ラッキー。

     「名画の見方」という美術館ガイドさんの30分の講座も聞けて準備万端。
     1回目の会場より今回は観客が少ないのでゆったりと回れました。
     
     プロローグは、モネの「睡蓮」西美の顔であり、宝でもあります。
     基本的に外部の展覧会に貸し出されることがなく、常設展示室に必ず展示
     されている大切な1枚です。

     エピローグは、モネの「睡蓮、柳の反映」 行方不明だった幻の大作が
     1年の修復作業をへてついに初披露されました。

     「睡蓮、柳の反映」デジタル推定復元した絵    撮影OKされたもの
     

      「睡蓮、柳の反映」の本来の姿をカラーで見たい。
     西美と凸版印刷がデジタル推定復元に挑戦しました。調査や化学分析、
     AI技術を利用した成果が展示されました。

              オルセー美術館から、「アルルの寝室」ゴッホ、「扇のある静物」ゴーガン、
     バーゼル美術館から「長椅子に座る女」マチス、大原美術館の「積みわら」モネなど。
     国内外に散逸した名画が再会出来た貴重な展覧会でした。
     
     
      
     前庭の「地獄の門」ロダン    「考える人」ロダン

     不忍池へ降りて蓮を見に行きました。

      
     
     


松方コレクション(国立西洋美術館)

2019-07-17 17:42:17 | 美術館

 2019年7月3日梅雨の暗い空の日が続いています。
     
     国立西洋美術館で、「松方コレクション」を見てきました。(~9月23日まで)
     この美術館は、松方コレクションを収蔵する目的で設立されています。

     100年前の日本に松方幸次郎という神戸の川崎造船所の社長だった人が
      自分のためではなく、多くの日本の若者に西洋画を見せたいと1916~1927
     年頃ロンドンやパリで、名画を3000点以上買い集めました。
     その後、造船所の経営破綻、ロンドンの倉庫火災、第二次世界大戦・・・・
     などの苦難の道をたどった名画たちが、今回「松方コレクション」として
     展覧されています。

     開館60周年を迎える今年、「松方コレクション展」を館長着任時から構想
     していたという馬淵明子館長の思いと、実業家であり、美術コレクター
     でもあった松方幸次郎のドラマと、印象派の作品の数々が拝見できました。

     
     モネの「睡蓮」 コレクション展の中でも大きいので破格の輝きでした。
     西美の顔、宝です。松方さんが直接ジベルニーのモネの家へ行って買わせて
     もらったそうです。新館1階の展示室(常設展)にいつも飾ってあります。

     
     「カレーの市民」オーギュスト・ロダン
       中世百年戦争の時代、フランス・カレーの町を守るために犠牲になった
       6人の市民の記念碑として制作。     前庭にいつも見られます。

     
     「葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々」ポール・セザンヌ
     
     「座る女」油彩 藤田嗣治   この絵は初めて見ました

             
     中庭、と、1979年に増設された新館は、ル・コルビュジェ門下の前川国男が
     設計担当したそうです。
     
          常設展示室は、写真撮影が許されていますので、(企画展は勿論ダメ)                                    コ         コレクション展以外の写真を使用させていただきました。                                                                                                    

     松方幸次郎は、50歳すぎから、「時間つぶし」だと言って美術収集を始めた
     そうですが、潔く豪快で人間味あふれる、魅力のある人物であるのが
     関連書物からうかがえて、こんな人を 映画かテレビドラマにしてくれたら
     いいのに・・・と、思ってしまいました。
     
     


「ウイーン・モダン」展(国立新美術館)

2019-05-04 15:41:47 | 美術館

2019年5月2日国立新美術館へ「ウイーン・モダン」展を見に行ってきました。
      雨の日は、美術館へ・・・と、思うのは私達ばかりではないようで、
      開館直前で切符売り場は長い列。若い人が多いですね~。

      
       
      入口までのアプローチは、さながら代表作の展示場
        
      ❝エミーレエ・フレーゲの肖像❞のチラシ   会場内で写真OKの唯一の作品 

       
      雨が上がった新緑のテラスをロビーから。

                 日本・オーストリア外交樹立150周年記念の展覧会だそうで、ウイーンを  
      よく知るための(私には)決定的な展覧会でした。18世紀のマリアテレジアの
      治世から、ヨーゼフ2世、19世紀に「リング通り」が整備され、伝統様式の
      建築が立ち並び、若きクリムトも、伝統的な装飾画を手掛けて頭角をあら
      わしました。むしろ私には、この辺までが興味深かったです。

      ウイーン、「クリムト、シーレを生んだ芸術都市」という副題がつけられています。
      

      国際文化会館でランチ

       
       
      六本木の若葉のうつくしい通りを入ると、東洋英和大学の向かいにあります。
      ここのお庭もきれいでした。建築的に有名な建物ですが、忘れました。


静嘉堂文庫美術館展とドービニー展

2019-04-30 10:34:00 | 美術館

2019年4月29日世田谷区の二子玉川駅からバスで20分ほどの静嘉堂文庫美術館へ
      行ってきました。世界に三つしかないといわれる「曜変天目茶碗」の一つが
      展示されているのです。茶碗は、写真などで見ると「凄い」と思いますが、
      実物は思ったより小さくて、それほど光かがやくこともなかったです。

      
             「備前刀」が今回の企画展示なのに、ついでに「曜変天目茶碗」を1つ付け
      加えたらこの人気になったのだ・・・と思います。
                
      
      
      美術館の後から、横から。2~3月は梅がきれいなお庭です。

      【三つの茶碗が同時期に展示されるのは稀有なことです。そのうちの一つ、
       京都・大徳寺龍光院のものは4月初め滋賀県のミホ・ミュージアムでみました。
       大阪の藤田美術館のものは、現在奈良国立博物館で展示されており、私達は
       大昔 藤田美術館で拝見しました】

      ドービニー展 新宿、損保ジャパン日本興亜美術館(ながいな~)42階
      
                  
      ドービニーさん                  この絵のみ写真OK
      
      42階からの眺め

      ドービニーは、バルビゾン派の風景画家といわれ、モネやゴッホなどの
      印象派の画家たちに影響を与えた19世紀フランスを代表する画家です。
      
      最後に ゴッホの「ひまわり」もありました。