アーダ、コーダ、イーダ!

浮かんでは消えていく想い。消える前に名前をつければ、何かにつながるかもしれない。何処かにいけるかもしれない。

『生徒諸君!』感想

2007年04月20日 23時06分00秒 | Weblog
 昔、金曜日の8時は『太陽にほえろ!』があった。どんな番組をぶっつけても勝てない。学園ドラマ? 金曜の8時だから、金八先生でいいんじゃないの。ところが、そのドラマが受けた。犯罪とピストルと血のドラマの裏で人間を育てるドラマ。テレビってのは節操がない。商売に節操もない。

 庄司陽子の『生徒諸君!』は傑作だった。授業中何かの拍子でマンガの話しになり、庄司陽子の名前を出した。するとある生徒が『生徒諸君!』を読んだことがありますか、と。ない。次の日、彼女は全巻持ってきてくれた。職員室で読んで泣いた泣いた。

 それがテレビドラマ? 番宣を観る限り、タッチが違うなあと思いながら、とにかく観た。観て、ガッカリ。あの『生徒諸君!』のカケラもない。学校というと教育委員会だのいい加減な教師だのふざけた生徒だの、同工異曲。

 金八が続篇を作り、旬のアイドルを使ってその時の問題を扱う。しかし、時代の要請ではなく、続篇のために時代を使ったのではないか。だから、続篇を重ねる度に時代と離れていく。

 『生徒諸君!』を観て、ウンザリした。またこのパターンか。『ゴクセン』の方がまだいい。