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「死んでみればわかることでしょう。結論を急ぐことありませんよ。」

2005年12月23日 | パルプ小説を愉しむ
「死んだ後にはどうなるか、お考えになったこともないんですの?」
「死んでみればわかることでしょう。結論を急ぐことありませんよ。」


これだよ、初対面での何気ない会話の中でちょろっとユーモアのセンスをひけらかして、知的センスを垣間見せるテクニックは。

『名探偵登場』(ウォルター・ワタスウェイト)は映画になった小説。オリジナルは小説だが、日本語訳は映画から取ってつけてある。主人公の私は、ピンカートン社の社員で探偵。奇術師フーディーニの身を守るための護衛としてイギリスの貴族の館に招かれる。そこでおこる幽霊騒ぎと謎の狙撃、そして館の主人の父親が密室で怪死した。ロンドンから乗り込んできた警部とフーディーニの知恵比べ。当然探偵の私も多少なりとも手を貸す。そして結末は....

この手の小説の礼儀として犯人は言わないでおきます。登場人物にコナン・ドイルが出てきますが、謎解きには貢献しません。コナンくんの方が役立つぞ。

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