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お愉しみはココからだ!!

映画・音楽・アート・おいしい料理・そして...  
好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

小山裕久著『恋する料理人』

2005年05月07日 | My Diary
誠に失礼な言い方で申し訳ないとは思いつつ、料理人がこのような論理的な文章を書くということに驚くとともに大いなる発見がありました。

著者紹介を読むと、徳島と東京での日本料理店をやっておられる上に調理師専門学校の校長のされている方だと判ります。日本料理にのめり込んだ方のエッセイですから、料理や料理店経営に関する面白話に加えて美味しい料理が醸し出す雰囲気だけでも文章から楽しめないかと期待して読み始めたのですが、期待に反して小山さんの文章は硬派です。決して文章が堅苦しいとか、料理道を四角四面に語っているというのではありません。文章はとてもまろやかで判りやすく、喉越しがとっても良い文章です。

ただ、書かれている経験と知識が論理にしっかりと裏づけされていることが他のグルメ本と決定的に異なっており、読んで愉しいと同時に目からウロコ状態でもあります。

例えば、出汁の旨味に対するフランス人シェフの質問に対してこのように回答しています。

君達のフォンはたったの三日にすぎない。この鰹節は三年かかっている。昆布に至っては五年だ。三年と五年がたったの一分間、ここでマリアージュしているのだ。鰹節は三年間かけて寝かし、黴をつけ、発酵させることで余分なものをだし、本当にピュアで純度の高いものにして作り上げている。そうやって出来上がったものを、今度は逆に瞬時に削る。その削りたてのものを、最後は一瞬のときを狙って引く。これが出汁。長年の積み重ねと瞬時の技がここに凝縮しているのだ

出汁が大切だとは知りながらも、ここまで説得力がある説明ができる料理人が何人いますか?

また、天麩羅における衣の役割を高温の油から素材が持つ旨味(=水分)を守る為のガード役と解説しています。この程度は、他の本にも書いてあることですが、この人の凄さは、油の中に水を入れるという危険な構図をあらためて思い出させることで天麩羅という料理の特異性を指摘しつつ、衣を「中身の素材を守った犠牲の成れの果ての姿」と詩的に表現していること。衣の役割なら知ってはいましたが、高温の油の中に水分たっぷりのものを入れるという普通では避ける調理法であることは今更ではありますが気付きました。

この人の凄いところは、ここで止まらずに天麩羅の限界も見切ったこと。衣に火が通る速度と中の海老に火が通る速度に差があるとして、天麩羅の衣が「海老を油の海に入れていくためのウェットスーツとして最高なものではない」と見抜いています。それ故に、ロビションが作る「ラングスティーヌ」を称して「天麩羅を作った人が夢見たユートピア」と呼んでいます。


天麩羅や出汁に限らず、我々がフワーっとした理解の中でしか捉えていないことを小山さんのように理を解き明かして説明することができれば、我々が何と無しに感じている日本の良さ(昔からの伝統だけではなく、新旧入り混じった現在のあるがままの日本)も胸を張って世界に誇れるようになるんだろうと思いながら、最初の目論見とは違った愉しみでこの本を読み進めております。

『恋する料理人』(小山裕久著)

馬と親しむ日

2005年05月04日 | My Diary
8歳の長女を連れて東京の世田谷にある馬事公苑に行ってきました。読んで判るように馬事公苑は馬に関係が深い公苑で、通常月は第3日曜日が馬と親しむ日になっており、乗馬体験(曳き馬程度です)と馬車に乗れる。ゴールデンウィーク中は、それに加えて色々なイベントがあるというので、馬好きな長女を連れて出かけていきました。

とにかく人出がすごい。通常の馬と親しむ日の3倍くらいの人出でした。乗馬体験には整理券が必要だが、到着した時点で整理券は無くなっており、来た目的である乗馬と馬車のどちらにも乗れないことになってしまった。

それにもめげずにポニーと写真を撮ったり、馬の曲芸を見たり、公苑内の公園(なんと3つもある)で同年代の子達と遊んだりして楽しんできました。

交通費と昼飯代、そしてアイスクリーム代くらいで済むのですから、子供を遊ばせたい親にとっては重宝かつ手頃な場所です。

こんな感じで体験乗馬ができる


ポニーとの撮影会(横でポニーを押さえているお姉さんが若かった)

愛ちゃん効果

2005年05月03日 | My Diary
なんと本日のゴールデンタイムに卓球の試合が放映されていました。テレビ東京ではありましたが、これは今までにない特筆すべき快挙(放送局からすると冒険)だと思います。

日本に生まれてから一度も卓球(もしくはピンポン)をやったことのない人はごく少数だと思うのですが、本気でやったことのある人は少ない。社内旅行で行く温泉場で卓球台を囲む、といった風景が想像されてしまうほど、卓球はスポーツというよりも遊び、遊戯といった趣きが濃かった。

「俺、○○やってたんだ」とスポーツを語る時に、サッカーやバスケはカッコ良い文脈の中で語られるが、卓球は笑いを取るための自虐的な文脈の中で語られることが多かったスポーツなのではないでしょうか。

そんな卓球がゴールデンタイムに放送されるというのは、世間さまの卓球に対する見方が良い方向に向かった証拠。その立役者は、愛ちゃんです。そして、放送のキラーコンテンツであるスポーツと言えども一人の注目選手がいることで、人気が大きく変わるという何よりの証左です。

一時期、中田等の活躍で欧州のサッカーが注目されたが、最近はMLBの松井やイチローに押されて影がとても薄い。日本にいる時から、松井はイチローは中田よりも注目度が高かったわけで、そんな有名選手が渡米したためにMLBを見る人が圧倒的に増えた。贔屓の選手がいることがスポーツの人気が押し上げる実例の一つでもあります。

松井やイチローにも匹敵するような貢献を高校生の愛ちゃんが成し遂げた成果が、本日のゴールデンタイムの編成に見てとれました。

見ていて圧倒的な強さを持っている訳でもなく、見ていてハラハラドキドキさせるドラマチックな試合を見せてくれる。勝ったら勝ったでホッとし、負けたら負けたで彼女と一緒に悔しがり次に期待する。それが愛ちゃんの卓球の魅力でしょう。残念ながら中国選手に負けてしまい、その途端に視聴率は下がったんでしょうね。テレ東が一番残念がっていたであろうことは容易に想像がつきます。

世界で最も美しい50人

2005年05月03日 | My Diary
アメリカの雑誌ピープル誌が発表した今年の「世界で最も美しい50人」が発表されましたね。「出産したことにより、ジュリアは美しさの頂点に達した」というのは誉めすぎとしても、選出されたことは順当なところでしょう。この人はとても美しいと思う。トゲのない美しさと言うか、感じのよいお人良しそうな美しさ。ただ、最初に見た印象は、その分お頭が弱そうに見えたものでしたが、今ではそんなことはない。『プリティ・ウーマン』を代表作に上げる人も多いでしょうが、私は『エリン・ブロコビッチ』の彼女が好きです。

ジュリア・ロバーツ以外では、ペネロペ・クルスのラテン系のエキゾチックな顔立ちが好きです。「世界で最も美しい50人」の一人として遜色ない。昔ソフィア・ローレンが大好きであった私には、とってもアピールする美貌です。

アジア系はいないのかと思ったら、昨年に韓国人女性のパク・スジン(MTVニュースのリポーター)、渡辺謙(『ラスト・サムライ』効果ですね)、2003年に韓国の3人姉妹「安(アン)トリオ」が選ばれたりしている。日本女性が選ばれていないのですが、最近日本の芸能界にメチャ綺麗な女性が出てこないという私の不満は、まんざら外れていた訳でもなかったのですね。

ブラッド・ピット、デビッド・ベッカムという野郎たちも50人に入っていましたが、野郎は要らんぞ、野郎は。美はあくまでも女性のものです。(でも、昨年の渡辺謙は日本男子として嬉しいぞ)

2005年「世界で最も美しい50人」発表

実力主義と人間の本質

2005年04月30日 | My Diary
塩野七生著の『ローマ人の物語 ⅩⅡ』に以下のような文章があった。


実力主義とは、昨日まで自分と同格であった者が、今日からは自分に命令する立場に立つ、ということでもある。この現実を直視し納得して受け入れるには相当な思慮が求められるが、そのような合理的精神を持ち合わせている人は常に少ない。いわゆる「貴種」、生まれや育ちが自分とは掛け離れている人に対して、下層の人々が説明しようのない敬意を感じるのは、それが非合理だからである。多くの人にとってより率直に胸に入ってくるのは、合理的な理性よりも非合理的な感性のほうなのだ。


富士通のように、元社員によって書かれた本も出ているし、新聞・雑誌を含めて日本企業における実力主義に解説がなされています。実力主義自体は組織に緊張感をもたらす効果があるものの、成果を測定する指標に恣意性が入る事が多いために不公平感が残る。総じて、実力主義にはメリットがあるものの、改善すべき点が多い制度である、というように扱われています。

しかし、塩野七生が喝破したような人間の本質から見据えた実力主義の問題点を指摘したものは今までになかったね。私のいる部署には、40代後半の上司に仕えていた50代後半のおじさんがいました。このおじさんも元は管理職だったのですが、役職定年という制度によりある日突然部下のいない担当に格下げされてしまった人でした。実力という面からすると、私が見ても40代後半の方ができる。でも、この50代後半のおじさんから見ると、40代後半とは言え年下の上司に仕えることが面白いはずが無い。何かと文句をつけ、反対し、仕事も自分の好きなようにしていましたね。塩野七生が言うところの合理的精神を持ち合わせることは難しいことを地でいったような光景でした。

結局このおじさんは出向で外に出る事になった。行った先は官庁の外郭団体で、上司は更に若いはず。ですが、キャリア組の官僚という肩書きがあれば、塩野七生が言うところの「貴種」とも言えるはずで、割り切って従えるのかもしれない。

これからは若い上司が増えてくる時代になるのでしょうが、人間の本質を理解しない表面的な理屈だけでは、エンパワーメントは成功しないんだろうと思う。経験を積めばそれだけ才能があると思うのは人の常であり、机上のお勉強でのみ知識を積み増した人間には太刀打ちできない強さがある。また、大きな格差を受け入れる事が難しく、却って労働意欲を殺ぐ結果になりかねない実力主義よりも、年功序列という制度は人間性を考慮した結構良い制度だったのかもしれないとも思えてくるようになりました。優れた人間とそうでない人間とに大きな給料差はつけずに、責任の重い職務を与えることでやりがいや将来のポジションを約束していくということは、長い目で見ると組織全体のエンパワーメントという点で優れているのではないだろうか。悪の代名詞、日本を駄目にした欠点だらけの制度という扱いを受けている年功序列ですが、皆が悪く言えば言う程、へそ曲りな私は年功序列に良い点を見つけ出したくなっている今日この頃です。

睡眠時無呼吸症候群かもしれない

2005年04月29日 | My Diary
家族から鼾(いびき)がうるさいと指弾され、昼間の眠気がとれないという自覚症状から、睡眠時無呼吸症候群の検査入院をしてきました。

午後7時にチェックイン(入院には使わない言葉ですが個室に入った今回に相応しい言葉です)し、シャワーを浴びて寛いだ後、検査装置をたっぷりと付けました。
 ・心電図をとるためのセンサーを胸に
 ・脳波をモニターするためのセンサーを頭の数箇所に
 ・目玉の動きをチェックするためのセンサーをこめかみに
 ・歯軋りのチェックのためのセンサーを口元に
 ・口呼吸か鼻呼吸かをモニターするための装置を鼻の下に
 ・これらがずれないようにネットを頭からスッポリとかぶる
 ・血流をしらべるための装置を左手人差し指に
 ・足の筋肉の緊張度をモニターするためのセンサーを左足に
 ・複式呼吸か胸式呼吸かをモニターするセンサーをつけるために胸と腹にベルトを巻く

【上半身はこんな感じ】


【全身はこんな感じ】


これだけの装備を付けて動作を確認するのに小一時間。付けた後はベッドに横になるだけ。読書とTVを観ることはできるが体が自由に動かせないので不便。トイレは看護婦さんを呼んで、動けるようにしてもらうが、センサー等はついたままなので、それらを片手に持ったまま用を足す。

11時頃に消灯して直ぐに寝付けたのですが、睡眠は浅かった。ベッド横の記録用機器の明かりや全身についているセンサーのワイヤー、左手指先の装置がきつくて痛むこと等々が理由。自分の鼾や寝返りをうつ毎に目が覚めたりで、朝になっても頭の中はモヤッとしたまま。

2週間後の検査結果もお知らせします。


【ベッド横の記録装置 - PCをつけっぱなしにしたまま寝るようなものです】

目黒のラーメン その2

2005年04月28日 | My Diary
■蒙古タンメン 中本
知っている人の間では有名なチェーン店ですが、ラーメン屋としては邪道だと言う人も多いんじゃないかな。それは、ラーメンとしてのスープや麺の味が今ひとつなのです。麺は太め(これは問題なし)なのですが、大して特徴もない味です。それじゃ何が美味いのかというと、辛い味付けが好きな人には堪らない店なのです。

本日食したのは定番の蒙古タンメン(¥720)。唐辛子を入れてあるタンメンの上に麻婆豆腐が載っている。唐辛子のお陰で食べると汗がドヒャー~と出てくる。辛さのために麺を頬張れずに、通常の半分くらいの量をゆっくりと食べ進みました。店内にいる客は汗もかかずに黙々と辛そうなラーメンや丼もの(ラーメンとセットで食べられる)を食していましたが、こちらは汗だらけ。頭皮から出た汗は髪の毛の間を伝って顔に垂れてくる始末。汗に加えて鼻水も出てくる。店内にはサラ金のポケットティッシュが山と置いてあるのには理由があった。理想のタイアップという奴です。

汗はその後も引かず、会社に戻っても3時ごろまで汗が出ていました。新陳代謝を良くする唐辛子の効用を身を持って体験した次第。

辛さ度6の蒙古タンメンでこの程度でしたので、辛さ度12は私にはチェレンジ不能ですね。普通の辛さで物足りない人は、テーブル上のきざみ唐辛子を自由に入れられます。

目黒のラーメン

2005年04月26日 | My Diary
目黒はラーメン激戦区と言われています。確かに旨いラーメン屋がいくつかあります。その中から私の好みの店を紹介することにします。どちらも昼時は店の外まで行列ができている繁盛店です。

■藤平

スープは豚骨。こってりしたように見える白色スープは、豚骨ならでは甘味と旨味が溶けこんでいてGoodです。麺はこれと言って特徴なさげですが、口に入れたときにも余計な主張もせず、かと言ってスープに負けることもなく、しっかりとスープの旨味をしみ込ませながら堪能できます。
そしてお奨めなのが野沢菜。そんじょそこらのスーパーで売っている野沢菜もどきとは異なり、野沢菜本来のしっかりとした味があります。それが丼に入ってカウンターの上に無造作に置かれている。ランチ時にはライスがサービスで付くのですが、これに野沢菜を山盛りに載せて食べると美味しいこと。これだけでも食べる価値があります。
強いてマイナス点をつけるとすると、叉焼が柔ら過ぎて食べた気にならないことかな。でもこれは好き好きでしょうから、他の人には気にならないかもしれません。今日の昼、私の前を歩いていたモデルのような外人2人組が、何の迷いもなくごく自然にこの店の行列に並んだのには驚きました。
藤平ラーメン ¥680   ねぎ藤平 ¥680

■蒼龍唐玉堂

もう一軒は、辛いラーメンが得意と謳っている蒼龍唐玉堂。中国、台湾、日本の辛くて旨いラーメンを出していると。
胡麻(黒と白を選べる)坦坦麺がメニューのトップにあるお奨め品。これもいいが、私としては普通の醤油味ラーメンが気に入っています。クリアなスープと売り物にする東京風とは異なり、いかにも”醤油です”と言わんばかりの色とこってりとした味なのですが、不思議と甘味がある。肉を炒めた時に出る甘味に似た甘味です。麺もしっかりとスープにからんでグー。ランチ時のサービスはしょうが飯。小ぶりの茶碗で出てくるがお変わり自由。これにカウンター上においてあるキムチを載せて楽しんでいます。残念なのは、キムチの味がイマイチなこと。藤平の野沢菜に倣って、美味しいキムチを置いてくださいな。
黒胡麻坦々麺/白胡麻坦々麺 ¥780   醤油/塩/味噌ラーメン ¥680


目黒は勤務先がある場所なのですが、今月をもって転職するために、この2店のラーメンも食べ収めと思って、このところ頻繁に通っています。

日経平均

2005年04月24日 | My Diary
先週の株式市場は驚きでした。先々週(4/11の週)が終わった時点で対前週504円も下げていたので、下げ基調に入ったな、そろそろ整理するかな、と思っていた矢先の4/18の月曜日に432円の日経平均が下がりました。所有していた銘柄は更に変動が大きかったために、一日で資産が1割程目減りしてしまいました。

下げそうだがどうするかな、と迷った時ほど、下げ予測がよく当るのが癪にさわります。

これだけ下がったのだから反動で上がるだろう、11000円を切った辺りが底になるだろう、と自らを慰めようと根拠のない見通しを勝手にでっち上げ、次の日を待ちました。火曜、水曜と上げて、「ほら、みろ」と思ったのもつかの間、木曜日に104円下げ、結局11000円台をちょっと越した辺りで金曜日を終えました。

4/8に11,911円になった2週間後には、昨年末の12/1につけた10721円以来の安値にあっという間になってしまった訳で、ここは勝負と思って買いに出ました。買ったのはソフトバンク。一日で5%程値上りしたものの、下がり基調と見なしてからの動きが速すぎて持ち株を整理しきれておらず、資金が不足のために、儲け額はそれほどではありません。

ここ一年の日経平均の短気変動を見ていると、
  2003/11/19に 9614円
  2004/02/10に10299円
  2004/05/17に10489円
  2004/08/18に10659円
  2004/10/25に10575円
  2004/12/01に10721円
という安値をつけた後、反発してきています。

10/25を除いて、底値が上がってきている訳で、私としては今回はもう一段下がるとしても、ここが底近いはず、という読みに賭けています。

後々の参考にしようとカリスマ主婦のヒット本などを立ち読みするのですが、書いてある事は当たり前の心構えやラッキーとして思えない経験にすぎなかったりして、金儲けを題材に面白可笑しく書かれたフィクションだ、今のブームに乗ったお楽しみ本だ、と見切りました。

と言うわけで、今週は株価が反発するのを期待しています。

My BMW

2005年04月24日 | My Diary
外苑前のBMWショールームで見つけました。



これって、BMWオーナーは、自分がBMWを所有するだけでは満足せずに、自分の子供にもBMWを持たせたいというニーズの表れなのか?それとも、BMWが求めるロイヤル顧客像の一つが、自分の子供もBMWに乗っている姿を見る事なのでしょうか?

『いかなる時でも全力で疾走する』というのがBMWが訴求しているイメージであり、BMWオーナーが追い求めるイメージだと思っていました。そのイメージは、あくまでも個人のライフスタイルであり、家族は大事にするが、自分一人になった時のセルフイメージとして追い求める姿だと思っていたのですが、子供のおもちゃもBMWを、というファミリー的な姿は、私が勝手に思い描いていたものと食い違っていました。

イメージは兎も角、私にとってこれは「子供のおもちゃ」として想定の範囲外でした。

法務省レンガ棟

2005年04月22日 | My Diary


お休みを取った平日を利用して、都内にある洋館巡りをして来ました。今日は法務省レンガ棟です。明治28年に完成したこの建築は、ドイツから招いたエンデとベックマンの設計。この二人が設計したものは、このレンガ棟と最高裁判所の二つだけだそうです。


今でも現役として使用されていますが、一般公開されているのは、写真に写した西側の面と3階の資料室。中に入ると、ダークスーツを着た人が、立ち入り禁止区域の廊下を資料を持って足早に歩いていました。あれっと思ったのは、耳にイアフォンが入れてあること。偉い人からの指示を常に受けられるようにしているのでしょうか。

ここから国会議事堂まではすぐ。議事堂に向かう道の両側に公園があるのを発見。名称は国会前庭とそのまま。向かって左側の公園には小ぶりの池もあり、大都会のオアシスといった趣き。池や桜、木立に混じって、近代的なビルが視界に入るところが、アンマッチでもあり、大都会ならでは風景でもありました。さすがに平日の金曜日でしたので、人もまばら。


向かって右側の公園の端にあるのが憲政記念館。国会の成り立ちから歴史、議会席を模した小部屋もあり。座ってみましたが、それほどフカフカした椅子でななかったな。背もたれの上部が後ろの議席の木の部分のために、寄りかかっても然程気持ちよくない。議員先生たちが舟を漕いでしまわないための配慮かと思いきや、本物とまったく同じではないそうでした。TVで国会中継を見る限り、気持ち良さそうにお休みの先生がよく目に付きます。きっと本物は座り心地がとってもよいのでしょう。

この辺りは、江戸時代初めには加藤清正が、その後は井伊家の所在であったところ。幕末の大老井伊直弼もこの辺りに住んで江戸城に登城したことになる。知っている歴史上の人物が何かをしたと聞くと、その当時の光景が頭の中で勝手に想像されて、急に親近感が出てくるとともに、不思議な感覚におそわれます。

ホリエモンの第三手

2005年04月20日 | My Diary
昨日のblogの続きです。ホリエモンが次に狙うのは何なのかを考えてみました。

閉鎖的だったり利権で守られている前近代的な組織であること、国民の耳目を集めやすいこと、そして錦の御旗であるインターネットとの関連があること、この3点がポイントだと思います。

1. タクシー業界
お役所からの縛りが多く利権で守られている業界のため、革命児が腕を振るう余地はたくさんあります。日常使うものではあっても派手さがない分、世間の注目は集まらないでしょう。インターネットとの関連も少ない為に、×。

2. 相撲協会
知事が女性であるというだけの理由で土俵に上げないくらいですから、これこそ閉鎖的な化石集団の極み。ネットで相撲が観れるというのも理由になりますね。同じスポーツということで野球の二番煎じと見られる事、あまりに今の時代から掛け離れていることが却って『日本古来』というアナクロニズムを生み出し、猛烈なファンの反発をくらうかもしれませんので、これも×。

3. タレント、またはファッション・ギョーカイ
派手なことこの上なし。男も女も、年寄りも子供も、それぞれの関心を持っており話題性十分です。もちろんインターネットとの関連もあり。問題は、切り込む口実が何かということと、このギョーカイは裏社会との繋がりがありそうで、下手に手を出すと命がなくなるかもしれない、というのが問題点かな。

4. 郵政事業に代表される公共事業
お役所仕事という言葉が決して良い意味で使われることがないように、生産性や顧客満足度という観点から大いに問題のある領域であり、国民の支持は簡単に得られるでしょう。問題は、地味であることと、この手の領域のノウハウがホリエモンの身近にないことでしょう。よって×に近い△。

5. 政治
閉鎖的であることに関してこれ以上のものはなし。ここにホリエモンが切り込むとなったら、99%の国民は内容は兎も角拍手喝采するでしょう。インターネットを切り札に掲げられることは、ゴア前米副大統領の実験済みです。よって○。但し、問題は美しい形で途中下車できるかどうか。政治の世界にドップリ嵌りこむのは想定の範囲外のはずです。目的から外れますから。


6. オリンピック委員会
4年に一回の世界的祭典ですから話題性は十分です。しかも、その組織はヴェールに包まれていて何が何だか分かりません。エンタテインメントでありニュースでもあるため、インターネットとの相性もバツグンです。◎です。

7. 教育
日本の将来を考えると、この業界を変革していくことは避けては通れないと思っています。でも、労多くして見返りが少ない。話題性が目当てならば、この領域に手を出すことは100%あり得ない。よって×、しかも二重の×。

8. 宗教
儲けたお金を税金に吸い上げられるのが馬鹿らしいと思うようになったら、宗教に入り込むという手がありそうです。なんたって無税の特権がありますから。また、教祖さまの威光は絶大。布教活動、説話、募金などにもインターネットは威力を発揮する武器となります。TVで禁じられているサブリミナル効果はネットでも禁じられているんですかね。これが使えれば信者はどんどん増えますよ。信じるべき物は勿論『お金』。その『お金』さまに最も近い存在であるホリエモンが教祖という図式は、何の問題もなく受け入れられますね。ちょっと冗談ぽいが、穴狙いでいかがでしょう。

ライブドアの衝撃 その2

2005年04月19日 | My Diary
ここ暫く我々を楽しませてくれたライブドアのフジテレビ買収劇が呆気ない幕切れとなりました。途中で梯子を外されたように感じる向きもあるようです。また、フジテレビが守り勝ちしたとか、金をせしめたライブドア側が勝ったとか、人により見方がいろいろです。

私は、世間の話題になることと株を引き取らせて金を得る事の二つがライブドア側の主目的であったように思います。前者ですが、そもそもライブドアは知名度が圧倒的に低かったために、ポータルサイトとしての競争力が弱かった。Yahoo!は勿論、他ポータルサイトに比べると、利用しようという魅力も少なく、知名度もないことは集客に問題があり、ポータルとして致命的だった。そんな弱小ポータルの社長が選択したのが、話題性で世間の耳目を集めるという手だったのだと思います。最初は野球球団、そして次がマスメディアの雄の乗っ取り買収劇だったというのが私の見方です。事実、話題を集める事でライブドア自体へのアクセスが急増し、広告収入もアップしたと聞きます。

後者の買占め株を引き取らせることによる利益獲得ですが、ホリエモンに限らず過去にいろいろな人がやっていますよね。過去の取引きとは決定的に違うのは、密室での取引きではなく、上に書いたように世間の話題を掻っ攫うために、取引き自体が表に出てきたことでしょう。

私は、『ネットとテレビの融合』というホリエモンの主張は、あくまでも買収劇を密室劇にせずに話題性を上げるために必要だったお題目でしかなかったと思います。そもそも『ネットとテレビの融合』などという台詞は孫ソフトバンク社長を始め、昔から言われている古台詞です。どんな融合なのかがホリエモンの口から明確に語られたことはなかった。全貌を明らかにする事は今後の企業戦略上出来なかったでしょうが、それでもビジョンは語れたはず。それなのに、『ネットとテレビの融合』という古い台詞を口にするだけだったことは、中身が何もなかったということです。

また、本当に融合を考えていたのならば、ニッポン放送を手中にしたことで相当なことができたはずです。その観点でのビデオジャーナリスト神保哲生氏の3/11のblogは目からウロコでした。記者クラブの資格が得られただけで、実におもしろいことができたはずなのに、ホリエモンは動かなかった。最初から、『ネットとテレビの融合』を本気で考えていなかったと私が考える所以です。

こう思えば、フジテレビとライブドアの「共同合意のお知らせ」に、「(3)フジテレビおよびニッポン放送とライブドアとの業務提携」に関して大した内容がなくても何の不思議もありません。

とは言っても、ホリエモンが巻き起こした衝撃は大きく、意味あるものだと思います。日本企業の社長というのは、出世階段を登りつめた「お山の大将」なのであって、大事なのは自分の盛り立ててくれる部下たち。「会社は株主のもの」とは口では言っても心底そう思っていた訳ではなかったところに、株買占めによる乗っ取りが小説の中の事件だけではなく、身近な問題になる得ることが発覚した訳です。これからは、本当に株主のことを考えなければ、自分の身が安泰ではないことを経営者たちが痛感したことでしょう。その意味で2月20日に書いたように、私はホリエモンを支持するのです。

今は降ろされましたが一時はテレビ番組にレギューラー出演していたくらいだから、堀江社長は目だちたがり屋なのでしょう。世間の注目を浴びる快感を覚えてしまった今となっては、過去の人となることは耐えられないはず。絶対に再度何かやりますね。今までの手は、競争原理が働かない前近代的な組織(プロ野球)や、放送免許という利権で守られた放送メディアだった訳で、外部からの力に対して抵抗力がそもそも無い組織を選んでいるところがミソですね。次は何なのか楽しみにしていましょう。きっと年内にありますよ。


フジテレビとライブドアの「共同合意のお知らせ」

ビデオジャーナリスト神保哲生氏のサイト

50歳を迎えたマクドナルド

2005年04月17日 | My Diary
一昨日の4月15日でマクドナルドが50周年を迎えたというニュースがありました。50年というのはどおってことないが、119カ国に3万1500超の店舗を持ち、一日あたり4800万人が利用するという。4800万人ですよ!一年でのべ175億2千万人。世界人口が63億78百万人だから、計算上は地球上の人間全員が年間3回弱Macに通っていることになります(あくまで計算上)。

片や、世界の餓死者数は年間で1500万人なのだそうです。4800万人のうちの三分の一の人間がダイエットのために食事を抜かして、その代わりにハンバーガーとフレンチフライのセットを貧しい国の人々に譲ってあげたら、餓死している1500万人の人たちは毎日食べるものが手に入る計算になります。

コレステロールで血管を詰まらせて死んでいく富める国の人たちが、高々400円程度のMacのセットを諦めれば、計算上は飢えて死ぬ人がいなくなる。そう考えると、栄養過多とも言えるハンバーガーとフレンチフライのセットが何とも価値あるものに思えてきました。

新聞紙上では「米ビジネスのグローバル化の象徴」という言葉が使われていましたが、そんなことよりも世界の食糧事情を実感するための格好の材料であったことの方が私にとっては意味あることでしたね。世界にとってもそうであって欲しいです。

27万3000円の万年筆

2005年04月16日 | My Diary
万年筆の代名詞、モンブラン社が特別限定品として出したパトロンシリーズ2005は、税込みで "たったの" 273,000円。

見ていて確かに美しい。ちょっと成金趣味っぽさが無い訳ではないが、なかなかゴージャスだ。しかも先日他界されたローマ教皇ユリウス2世の名前を付けて、世界で4810本の限定品。銀座の伊東屋に行くと、時間を忘れてしまう私にはため息で出てしまう品です。マイスターシュテュックを愛用していますが、握り具合といい、ペン先の適度なひっかり具合といい、字を書くことが楽しくなる万年筆です。

ある雑誌でウォーターマン社の社長が、「わが社の万年筆を売っているのではない。書く歓びを売っている」と言っていました。こんなビジョンを持っているとは、文房具ファンの私には嬉しい発言でしたね。残念ながらウォーターマンの万年筆は趣味ではないのですが、言っている事には共感できました。

最近流行りの齋藤孝先生の「三色ボールペン」は、モノの理解にとっても役立つ方法ですが、私は三色が一つになったあのボールペンがどうも好きになれない。便利なのは判りますが、第一美しくないことが私には許せないのです。

そんな私が使っているのは、クロスのボールペン三本。青、赤、緑にそれぞれの色のインクを入れて、持ち歩いています。三本を入れ替わりに手持って線を引く、私の三色ボールペン学習方式です。



モンブラン特別限定品 パトロンシリーズ2005 「ローマ教皇 ユリウスⅡ世」