べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

見附市K邸 換気

2008-06-24 20:46:20 | 見附市 K邸(越後杉)


気温25度、湿度80%。
いよいよ梅雨到来。
いやな季節である。

せっかく乾燥した材料に水分が戻る。
日中の気温が高く、夜間が低くなると、室内の湿度は100%に達し、水分が戻ってしまうのだ。
含水率の上がった表面部分によって、内部に溜まった水分が引き寄せられて、渋が出てきたり、カビが発生したりする。

春建てて、秋に引き渡す、いわゆる春ブシンの場合は、要注意なのである。
天然乾燥材で、大きな部材を使用すると、内部まで乾燥していないので、どうしても水分が戻ってしまう。


昨年は、5月から雨っぽく、8月まで梅雨が長く、気温も高い日が続いたため、その傾向が強かった。
深沢町W邸では、一度カビてしまい、8月の真夏に乾燥させ、カキシブを塗ったりしてカビを取った。


大工が工事をしている限り、窓を開けたりするので、通気の心配は無いが、問題は、現場に入っていない場合である。
今年は、6月がカラっと晴れた日が多くかったので、昨年ほどまではいかないにしても、扇風機を3台用意して、カビの発生を食い止めている。

見附市K邸の場合は、朝、現場へ行って、窓を全開にし、扇風機で風を送り、空気が淀まないように心がける。
そして、夕方に行って、窓を閉める・・
天然乾燥の場合は、管理が難しい。

人が住まない家が傷むのは、こうした換気がこまめにできないからである。
人が動いているだけでも、風が起きる。

こんなことをしているのは、ウチの会社だけなのだろうか?
春、上棟して夏に引き渡す物件の場合は、水分の戻っている今が壁を塞いでいる時期だと思いますが、大丈夫なのだろうか?
ひょっとして、気づいてもいなかったりして・・


人工乾燥の場合は、芯まで乾燥している場合は、水分が戻る心配は少ないようだ。
でも、乾燥にばらつきがあるので、内部に水分が残っている場合もある。
また、梁等の大断面の材料は、乾燥しづらい。
細かく割って、乾燥させ、集成にすれば大断面でも乾燥材が可能だろう。
でも、のりは何時までもつかわかりません。

こうした現象は、ここ最近、顕著になっているように思われます。
暖かい湿った空気が大量に流れ込んでくる傾向が強く、それが長時間、しかも集中的に続きます。
「温暖化」
と言ってしまえば、それまでですが・・
天然乾燥も時期的に考え直さなければならないし、自然のサイクルで家を建てる場合も、乾燥、塞ぎの時期を考え直さなければならかいかも・・
例えば、10月くらいに建てて、冬の間、じわりと乾燥させ、夏に向けて造作するとか・・
天然乾燥だと、夏場に伐採して、秋に乾燥させるとか・・
梅雨の時期を極力、避ける方法を取らなければならないかも知れません。

自然を相手にしていれば、わかることです。
農家や漁業関係者も、「気候が変だ」って大声で訴えてほしい。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 200年住宅の講習 ~東京... | トップ | 床下換気口 シャッター閉め... »

コメントを投稿

見附市 K邸(越後杉)」カテゴリの最新記事