べんりや日記

住まいのこと、情報発信!

柿渋塗り 三条市M邸改装工事

2011-07-06 13:30:42 | リフォーム奮闘記
晴れです。梅雨も中休みなのか、大雨が降ったり、晴れ間になったりと予測のつかない天気が続いています。
昨日は、三条にて積乱雲の発達による「ダウンバースト現象」が起こり、住宅他建物に被害が及んだとの事・・
今月の半ばくらいに大雨などの注意が必要です。

三条市にて事務所を改装中のM邸での作業も終盤となり、羽目板や框、机を、「いつもの」カキシブを塗り古民家風に仕上げました。



当社オリジナルの墨汁+ベンガラ・ブレンドです。


工場にてあらかじめ、羽目板を塗っておきます


並べて立てかけ、乾かしています。


羽目板を貼り終わった状態。
畳屋さんが採寸中。


塗ってある羽目板を磨きます


磨き上げると、艶が出てきます


ベンガラや墨が残っているとカキシブで仕上げても落ちてしまうので、ウエスで取り除きます。更に、ボサボサの状態で仕上げると綺麗に仕上がらないので、磨きを掛けるために力を込めて布切れで「研ぎ出し」を行います。
塗装屋さんだったら、短時間で仕上げたいので、一回塗りくらいの浸透性塗料で済ませたいのでしょうが、時間を掛ければ耐久性も増します。

さらに私の場合は、研ぎ出しを行う際には、「商売繁盛」「安全祈願」を願いながら腹に力を込めて磨きます。全身の精神を集中し、気を入れ込む作業です。
半日も作業をすると、へとへとになってしまう。(前は1日くらい大丈夫だったんだけどね・・)

梅雨の高温多湿の中、3日くらいかけて磨きの作業を行いました。

他の設計士の方から

「命をかけて作ると、長生きしない。もっと長生きして良い作品を作ることに専念したほうが良い」

と注意を頂いていますが、どうしても、物造りには命をかけたいのが私の哲学でありまして・・それが家であろうが部屋であろうが、机であろうが、私の作ったものは代々、その持ち主を守る自分の分身みたいなものです。

仕上がると、落ち着いた部屋になるのは、どの作品をとっても同じで、訪れる人が、つい長居をしてしまう空間になるのです。





框も塗ります


磨いています


塗り終わった框


カキシブを塗ります


乾かします


最後に浸透性ワックスを塗りこみます


ワックスはオスモの床ワックスです


畳の入るのが楽しみです


囲炉裏もあります


本日は、畳が入り、いよいよ完成となりました。その模様は又の機会に・・


もくじへ
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする