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JR西日本が取り組むサービス

2008-07-29 22:48:04 | JR西に学べ
売り上げ以上にサービス重視 城崎温泉駅 7月29日11時19分配信 産経新聞

笑顔、心配り、明るさ-。JR西日本福知山支社(京都府福知山市)が、管内の主力駅である城崎温泉駅(兵庫県豊岡市)の運営を、従来の売り上げ目標重視からサービス重視に転換した。「快適なサービスを提供することが利用増につながる」という、JR西管内でも初めての取り組み。8月4日からは、駅員が浴衣姿で業務にあたり、夏の温泉情緒演出に一役買う。

 同支社は京都、兵庫県北部の71駅(無人駅を含む)が営業エリアで、全国的に知られる城崎温泉の城崎温泉駅は主力駅。近年は年間の利用者が延べ約74万人(平成19年度)前後で推移しているが、典型的な観光駅だけに駅員の営業努力は雪や雨などの気象変化に左右され、年間の営業目標が立てにくかった。

 管内の各駅は、売り上げとサービス、安全の面で総合評価されているが、昨年度から同駅の方向性を検討。「駅の特性をきちんと見つめ、安全はもちろんだが、サービス重視にすることが最適」(植村貢・営業課長代理)と、今年4月から売り上げ目標を外した。

 独自の営業方針は、駅員の接客態度や設備面の改善などについて、利用者アンケートで「満足度」を数値化し、5段階評価する。

 サービス重視になったことで当初、平岡英志駅長ら駅員9人も「何から始めたらいいのか」という戸惑いもあったが、駅舎内を明るくしたり、案内表示を分かりやすくするなど工夫を重ねた。また季節感を大切にして、今夏はすだれや風鈴などで涼感を演出した。

 取り組みの中で駅員の意識も変わり、「駅の案内アナウンスのスピードを聞き取りやすいようにもっとゆっくり」「笑顔を忘れず、心のこもった対応をする」など、利用者の満足度を高める意見やアイデアが積極的に出るようになったという。

 平岡駅長は「駅は地域の“玄関口”として、利用者に好印象を持ってもらい、リピーターが増えるよう努力します」と話している。


 サービス向上を進める、売上げよりサービスを優先する、一見良いことのように見える。売上げは結果だ。どのくらい結果が出たかを活動の目標としているより、顧客に評価してもらえるような取り組みに活動をシフトするのは正しいと思われる。

 しかし気になることがある。JR西日本の体質は福知山線の事故によって衆目の知るところとなった。顧客が求めているのは、早さというサービスよりも安全輸送なのだ。安全思想あって、サービス向上が生きてくる。

 安全はもはや大前提であって、それは十分果たされている、改善されている、というのだろうか。それはそれ、サービスはサービスだということだろうか。JR西日本がアピールすべきは、観光地や旅行先の心地よさや楽しさではなく、安全性を改善したことであるはずだ。それが払拭できないうちは、旅案内は控えておくくらいでちょうどよいのではないのだろうか。

 安全体質が理解されれば、いよいよ温泉情報も紅葉も、さらに魅力的に映るだろう。

 城崎温泉周辺のJRの駅員がサービスに取り組むのは、特別のことではなくて、これからのJR西日本の職員の取り組みとして、過去にはなかったことなのにやって当然のこととして受け止められるのではないか(社員には酷かもしれないが)。それが新鮮に見えても、当然のことと思われるのではないか。

 JRが素晴らしいから旅行するのではなくて、観光地が呼ぶからJRを使うのではないかと思う。マイカーよりJRと思われるよう、変革を期待したい。

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