何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

百年続く企業の条件

2009-12-30 17:35:57 | Book Reviews
「百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない 帝国データバンク史料館・産業調査部編、朝日新書194、2009年9月30日

p.3-4 創業以来何百年という企業に尋ねると、「私達は毎日変化しているから、『老舗』という自覚はありません」と答えが返ってくる。老舗とは、もっとしなやかなものだ。

p.5 元気な老舗企業には次のことがいえる。ひたすら真面目に、愚直に毎日の仕事を続けてきたということ。自社の発展だけだけなく、顧客や社会の発展も望む気風が培われていること。時代の変化を恐れないこと。

p.18 「うちは老舗といわれるけど、変革し続けてきたからこそ現在があるのですよ」と答える企業が多い。

p.27 一方で、「保守性」は54.9%の老舗が「弱み」だと認識している。

p.33 今後、老舗が生き残っていくために必要なものとしては、「信頼の維持、向上」が65.8%で最も多かった。
 だが、ここで老舗はやはり保守的だと思うと、実像を見誤ることになる。二番目に多かった回答は、「進取の気性」(45.5%)だからだ。

p.40-1 (社是・社訓には)「大きくするな」(料理品小売)といった、企業の成長を否定するような内容のものまであった。
 現代の企業経営のあり方とは一見、対極のようだが、利益至上主義に対する反省の声が高まっている今、どれも非常に味わい深いものがある。

p.117 「ごはんは、毎日食べても飽きませんが、一口食べておいしいものは、たくさん食べると意外と飽きてしまったりするものです。だから、一口食べておいしいのではなくて、食べ終わって、また明日も食べたいと思えるようなものを作っていきたいですね」

p.121 「伝統とは変革の歴史でもあります。毎日、きのうとは同じことをしないで、そのときどきの状況に合わせて最適なことを行うように努めてきました」

p.123 「駅伝ランナーと同じですよ。人によってスピードが速かったり遅かったりするように、いい時代も悪い時代もあった。しかし、一人ひとりはしっかりと走った」

p.134 「清酒において、人間が作るのに勝る機械はないんです。この正しい伝統を伝承するのがミッションだと思っています」

p.153 お金は社会からの預かりもので、たとえ収入が減ったって、それは減った分を社会に反しているんだと思えばいいんだから。

p.165 老舗のデメリットとして、やはり『老舗という呪縛』があるのは事実です。老舗は一つ間違ったことをしたらもう復活できませんからね。

p.195-7 長寿企業を倒産の危機に陥れる組織文化として、「問題先送りの志向」と「経営者に従業員が反発する心理基盤」がある。

p.242 伝統は守るものではなく、日々新たに創り出すものだ。


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