何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

いったいあの事故は何だったのだろうか

2007-02-01 18:47:00 | JR西に学べ
JR側、事故調に反論 宝塚線脱線事故意見聴取会 朝日新聞 2007.2.1 より

 乗客と運転士107人が死亡した05年4月のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の意見聴取会が1日午前、東京・霞が関で始まった。最初に意見を述べたJR西日本副社長の丸尾和明鉄道本部長は、事故の背景に余裕のないダイヤ編成や、新型の自動列車停止装置(ATS)の設置遅れがあったとする事故調査委の見方に、反論した。

 丸尾本部長はまず、日勤教育と呼ばれる運転士の再教育制度について「制度の有用性は過去の裁判でも認められており、運転士の自覚を促し、意欲の向上に必要と判断している」と主張。ATS設置の遅れも「設置計画は妥当で、施工の安全に万全を期したため」などとする一方、「曲線での速度超過対策を必ず行う必要があるとは認識していなかった」と話した。

 ダイヤも「余裕時分は弾力的な運行ができるよう設けており、なくても標準的な方法で定時運行できる」と説明。安全管理体制の妥当性も強調した。

 これに対し、調査委の佐藤淳造委員長は「批判するのもいいが、原因は何とみているか、具体的な再発防止策を伺いたい」と苦言を呈した。丸尾本部長は「原因は分からない」とした。

 一方、人間の行動と安全問題に詳しい日本ヒューマンファクター研究所の黒田勲所長は「経済性を最優先する風土や懲罰的な教育制度など心理的ストレスを高める要因が多く、現代のヒューマンファクター(人的要因)の教育理念に著しく逆行している」と指摘。「運転士と車掌の連携などチームでの安全対策について、他産業より10年遅れていると感じる」と話した。


 この春が来ると福知山線の脱線事故から2年を迎える。毎年1月17日には阪神淡路大震災を思い出すように、4月25日も忘れられない1日になろうとしている。
 これだけ調査をしてきて、「原因がわからない」とはいったいどういうことだろうか。推測の域を出ないということ、高見運転士でなければ真実はわからないということ、それ以上に、だから今となっては調べようがない以上、自分たちには非があるとは認めるわけにはいかない、ということだろうか。

 この副社長の言葉を被害者やその遺族はどう思うのだろうか。JR西日本はいまだに反省がない・しようとしない、会社自体に非はなく、ひょっとしたらJR西日本もある意味被害者だと言うのか。
 さらにJR西日本の社員は何を思うだろう・・・。昔からいる者は、いいかげんにしろよと思うのか、今年度入社した者は、まさか!って思うのではないか。

 公共交通機関だから、不買もなければ回収もない。食品会社のように路頭に迷うこともないと開き直りはないか。某大臣は失言で辞任に追い込まれているが、JR西日本のこの発言に対して、国民はどう向き合ったらよいのだろうか   

Comment (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 不二家の是正指摘7項目 | TOP | 消費期限は、おいしく食べら... »
最新の画像もっと見る

1 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
呆れるばかり (お疲れ)
2007-02-02 09:32:23
事故調は昨年末に公表した報告書で「精神論的だった」と研修制度の日勤教育を批判したが、丸尾副社長は「不相当な方法とはいえない」と指摘した大阪高裁の日勤教育に関する判決を引用し「意識面の改善に重点を置いた再教育は重要」と反論。これに対し、事故調の佐藤淳造委員長は「判決の引用は奇異に感じた。主張は取り消してはどうか」と苦言を呈した。
(時事通信 2007.2.1)

 TVでは、上記以外にもJR西日本の意見に疑問が投げ掛けられていた様子が放映されていた。
 今朝、JR西日本を利用する人は、どういう思いだっただろうか。改札やホームに立つ職員は、肩身の狭い思いをしただろうか。
 副社長は、気持ちよく出勤できたのだろうか。
返信する

post a comment

Recent Entries | JR西に学べ