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薬代を安くするために、代替調剤を希望しよう

2005-12-22 23:04:24 | くすり雑感
 国が後発品(ジェネリック医薬品、GE)を普及させたい理由は、医療費の抑制のためだ。他にとくに理由はない。天下りを考えると、先発メーカーにいい顔をしておいたほうがよいのだから。

 GEが使われるには、1)GEの銘柄処方、2)一般名処方、3)代替調剤の3方法があるが、1)だけじゃ医療費抑制効果はわずか。銘柄指定すると、そのGEの銘柄は流通がよくないから、患者である国民にも不便を生じる。薬局も不便。

 そこに出てきたのが、一般名処方。処方を一般名で書いておけば、原則GEで(先発品でも違法ではないが、一般名処方にした意図を汲んでいない)、薬局ではどのGEメーカーの薬にも対応できるから、融通性をもった措置に思えた。しかし、医者の多くは一般名(成分名)を知らない。だから、この案もいまひとつ。

 そこで代替調剤が注目される。処方は従来通りに先発品名で行ってよく、一般名を知らない医者にも対応する。薬局も最適のGEを選択できるので、融通性が確保されている。患者に説明ができればよいのだ。国は処方せんの様式を変更してまで、この代替調剤を進めようとしている。

 しかし後発品の製剤的側面に不安を持つ医者も少なくない。先発メーカーのMRの中には、表立って批判しないまでも、否定しないだけでGEに不安を感じさせる一言を残して去る者もいる。先発メーカー以外が作れば、みなGEなわけで、武田や三共やシオノギが作ってもGEはGEであり、後発品であるだけで安心できないというのは、自己批判にもつながり、意味のないものだ。

 これらいろいろな閉塞感をこじ開ける鍵を握るのは、患者さんだ。要は、オレンジブック等で同等性の証明されたものであれば、GEとしてみな使えるのだから、患者さんが、「センセ、俺の処方、一般名で書いてくれませんかね、それが難しければ処方せんの備考欄に「代替調剤可」と一言、書いてくださいよ、薬代を少しでも安くしたいんですよ」といえばいいのだ。

 長期処方がそうであったように、患者さんが申し出てもそれに適切に応えない医者には、医者離れがあったのと同じこと。イメージだけで先発品にこだわる医者はすたれていき、意味のない先発品志向は崩れていくだろう。

 GEに熱心な薬局や薬剤師を見つけて、計画的にGEを用意してもらうことも重要だ。一般名処方にあたり、一般名を薬局で教えてもらえばよい(お薬手帳にメモ)。それがダメなら、代替調剤をお願いすればよい。

 それでも医者からきちんとした説明がなく、代替調剤をしないのなら、患者さんは転医すればいい。たかがGE処方に対し、正当な理由なく医者の思いを押し付けるくらいなら、診断や訴えを聞く時も、おそらくその医者は患者さんの意見に沿って治療を進めようとせず、“オレ流”を押し通すのだろう。

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