薬局でそれなりの説明を受けて帰宅した、さて飲み進めていくと、なぜかある薬の数が足りないことに気づく、もらった“その時”は気づかなかった、飲み方は間違っていない、紛失した形跡も心当たりもない、薬局が必要な数を渡し忘れているのではないか、そう思って薬局に「薬が足りないようなんですけど・・・」と申し出てこられる患者さんがときどきいらっしゃる。
患者さんは薬局に抗議にしに来たのではない。もらった時に数を確かめておけばよかったが、その時は具合も悪く、薬局を信用して、確かめもせず家に帰ってしまった、いまさら申し出るのもちょっと気まずいところがないわけではない。
中には不足が誤解であったり、何らかの理由のある“確信犯”もいないわけではないが、多くの患者さんはそうではない。申し訳ないと思いつつ、来局されていると思う。
しかし薬局は、鑑査を経て投薬しているし、レセコンで在庫を調べても在庫量は合っているし、自分たちに落ち度はない、と思って接しているのではないかと思う。
困って来局された患者さんに、クレームではないかと疑う薬剤師。投薬の際には、体調を気遣い、愛想よく接してくれたのに、薬の不足には非常に冷たく映ることだろう。
真実は、最初に渡した時点に遡らなければわからないし、レセコンも渡し忘れと渡し過ぎの過不足の帳尻が合っているにすぎないことだってある。
気まずい申し出であるにもかかわらず、わざわざ来局されたのだから、その気持ちを汲んであげて、極力、患者さんの望む状態が叶えてあげられるよう、配慮してはどうだろうか。簡単に言えば、もう原因を調べることもできない、調べてもわからないのだから、薬局の持ち出しに思えて、損失を出すようで気になるかもしれないが、不足分を渡してあげてはどうだろうか。
困っている事態に対し、薬局側は間違っていない、という自己主張を続けて渡さないことを押し通していたら、気まずさは解消するどころか、増幅するだけだろう。患者さん側にも注意すべきところはあったかもしれないが、困っていることを相談しても、親身になってもらえない、という不快感を残すのではないだろうか。
今後、その患者さんに薬を渡す時は、きちんと数を確認して渡すようにすれば、お互いすっきりした関係が改めて続くであろう。数の確認は、お互いにとって後々の気まずさを起こさない確認だと理解されるはずだ。
もうこの薬局では相談しようと思わない、お金を払う時だけやさしそうな顔をする、といったふうにしらじらしい薬局だと思われることのほうが、薬局にとって何もプラスを生まないように思う。薬代の損失を防いだことで、お金では買えない信頼を失うことにもなりかねないのだから
(参考:『顧客不満足の実践的解決法』兼村美徳・著、繊研新聞社、2005、p.176-7)
患者さんは薬局に抗議にしに来たのではない。もらった時に数を確かめておけばよかったが、その時は具合も悪く、薬局を信用して、確かめもせず家に帰ってしまった、いまさら申し出るのもちょっと気まずいところがないわけではない。
中には不足が誤解であったり、何らかの理由のある“確信犯”もいないわけではないが、多くの患者さんはそうではない。申し訳ないと思いつつ、来局されていると思う。
しかし薬局は、鑑査を経て投薬しているし、レセコンで在庫を調べても在庫量は合っているし、自分たちに落ち度はない、と思って接しているのではないかと思う。
困って来局された患者さんに、クレームではないかと疑う薬剤師。投薬の際には、体調を気遣い、愛想よく接してくれたのに、薬の不足には非常に冷たく映ることだろう。
真実は、最初に渡した時点に遡らなければわからないし、レセコンも渡し忘れと渡し過ぎの過不足の帳尻が合っているにすぎないことだってある。
気まずい申し出であるにもかかわらず、わざわざ来局されたのだから、その気持ちを汲んであげて、極力、患者さんの望む状態が叶えてあげられるよう、配慮してはどうだろうか。簡単に言えば、もう原因を調べることもできない、調べてもわからないのだから、薬局の持ち出しに思えて、損失を出すようで気になるかもしれないが、不足分を渡してあげてはどうだろうか。
困っている事態に対し、薬局側は間違っていない、という自己主張を続けて渡さないことを押し通していたら、気まずさは解消するどころか、増幅するだけだろう。患者さん側にも注意すべきところはあったかもしれないが、困っていることを相談しても、親身になってもらえない、という不快感を残すのではないだろうか。
今後、その患者さんに薬を渡す時は、きちんと数を確認して渡すようにすれば、お互いすっきりした関係が改めて続くであろう。数の確認は、お互いにとって後々の気まずさを起こさない確認だと理解されるはずだ。
もうこの薬局では相談しようと思わない、お金を払う時だけやさしそうな顔をする、といったふうにしらじらしい薬局だと思われることのほうが、薬局にとって何もプラスを生まないように思う。薬代の損失を防いだことで、お金では買えない信頼を失うことにもなりかねないのだから
(参考:『顧客不満足の実践的解決法』兼村美徳・著、繊研新聞社、2005、p.176-7)
「処方の一部をどこかに無くし、後で見つかった」ケース、一度あります。一応、そのかたのご自宅までの道中まで探したことがありますが、みずかるはずもなく、結局お渡ししたところ、2~3日経ってソファーの下から出てきたとの連絡がありました。
薬局在庫を調べもせずに、無条件、フリーパスで、というつもりはないのですが、調剤した者やその時の様子を聞いて、ということになります。それでも、日にちを遡ってのことは調べようもないので、正確なことはわかりません。確かに医薬品の管理が完全にできていると、自信を持って言える状態ではありません。
渡すときは、薬を手にとって見れるように見せながら、ひとつひとつ袋に入れるようにしています。
患者さんの訴えに対して、薬の不足分をその時点で渡してしまっていいのか、とちょっと考えてしまいます。
確信犯は論外として、確かに患者さんがわざわざ確認してくれたのだから、とは思いますが、医薬品管理の点では疑問が生じます。
患者さんが処方の一部をどこかに無くし、後で見つかった場合など。不足で薬局に来てくれた人なら、見つかった時にも来てくれるとは思いますが、少々不安は残ります。
また万に一つもないかもしれませんが、当該医薬品において調剤時と同一ロット品が無いケースなど。薬局勤務ではないのでそんな事があるのかどうか分からなくて恐縮ですが・・・
処方数の間違いを無くすために、一度薬袋から出して数を確認してもらうというのは有効だとは思います。