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「リーダーが忘れてはならない3つの人間心理」 小阪裕司・著、フォレスト出版、2010年3月19日
p.22 しかし多くの方は人間不信からスタートしている・・・・・人間の根源的な力を発動させるという前提に立っていない方が多いので、いきおい「どうやってヤツらをつべこべ言わせずにやらせるか」という発想になっていくのです。
p.30 「会社にとって、マネジメントとは重要な課題であるが、それが会社の『目的』ではない」
p.32 竹田先生のお言葉を借りると「日本の経営者の多くは、会計から入るのが間違いなんだよ。会計をちゃんとやっていれば会社がうまくいく、そんなことはありえないんだよ」と。もちろん会計はちゃんとやっていないと会社は倒産しますが、会計をちゃんとやっていたって、お客さんがつくれないとだめなんだ、ということもおっしゃっていました。
p.32 やはり企業は人、なんです。
p.34 「人の問題というのは極めて、会社にとっては重要な要件ではあるが、あなたは日々の13%以上のエネルギーを割いてはいけない」ということ。逆に言えば「13%のエネルギーで済む最良の方法を見つけなければならない」ということです。
p.54-5 「神話となる」チームづくりにはまず基本的な三大原則があります。
その1、それは「『快』と結びつける」。そもそも人は「ワクワクすること」しかやろうとしない。
p.62 どういうときに社員、チームメンバーが変わったか。どういうときに彼らの仕事が「快」と結びついたか。それは「お客さんからありがとうと言われたとき」だと言うのです。
p.63 「賃金を上げることが、実際に社員のモチベーション向上につながるのか」という研究が、組織心理学などの分野では長く行われていますが、賃金を上げることで不満は減少させられるが、満足は与えられない。
p.63 「こういう時代ですから、能力給、成果給を導入することで、成果を上げた人、能力を発揮した人に対して、それなりに報われるという報酬制度は必要だと思う。でも、能力給・成果給を会社に導入することで、モチベーションの高い組織がつくれるかというと・・・・・多くの方はそう思われるが、実際はそうではない」と。
p.64 魂のごちそうとは、「自分の力でなし遂げたことが誰かのためにもなり、そのことに対して与えられたフィードバック」です。これが人にとって最大の「快」なのです。これが人の心にスイッチを入れ、人間の持っている根源的な力を発動させる。
p.71 多くの社員、チームメンバーの心にスイッチを入れる、お客さんからの「ありがとう」。これはもちろん感謝を表わしているのですが、これもまた「ねぎらい」なのです。お客の、心からの「ありがとう」を通じて、あなたのチームメンバーは「あなたが存在してくれてありがとう」という感謝と敬意を受け取るのです。
p.75 「ねぎらい」とは無条件の行為だ、と。「ほめる」というのは条件付きの行為。
p.77 また「よくやった」と言われたい。またお客から、あんなふうに「ありがとう」と言われたい、と思う。
またあのときのような気持ちになりたい。こうして自分の仕事が「快」と結びついていく・・・・・仕事が「快」を得るための活動になっていくんです。
言われたからやるのではなくて、やらなければならない。この仕事を、給料をもらっているから、責任を背負わされているから「しょうがないな」と言ってやるのではなくて、自分の「快」のために、やる。
p.81 「たしかにあなたは、人生にもう何も期待できないと思っているかもしれません。けれどもその一方で、人生のほうはまだ、あなたに対する期待を決して捨てていないはずです。あなたを必要とする何か、あなたを必要としている誰かが必ずいるはずです。そして、その何かや誰かはあなたに発見されるのを待っているのです」
p.105 期待を態度にする。
「あなたにはこういう役割を演じてほしいんだ」というものがなければいけません。
p.143 自分に「快」を感じさせてくれたものに対しては「快」を返す。「快情報→快応答」ということです。
p.148-9 では「(社員に)何に共感してもらうのか」。「売り上げをあげたい」ということでしょうか。少し違います。
それはあなたの、「この事業をやりたいんだ」「こういう商売をしたいんだ」「この商品をつくって世に広めるんだ」・・・・・そういう衝動、情動です。そういった、心の底から湧き出る「事業欲」に共感してもらうのです。
p.150 いいお客さんとはすなわち、みなさんのやっていること、事業やその理念に共感してくれている顧客コミュニティのメンバーだと言うことができます。そういうお客さんはあなたのもとをなかなか離れませんし、商品んを良く買ってくれますし、口コミや他のお客の紹介もしてくれます。
p.152-3 共感軸を明確にする――そのためには「ビジョン」を描いておくことです。
「ビジョンとは何か」というと、それはミッション――会社の使命、存在目的、存在意義のようなもの――がより具体化されたもの、視覚化されたものです。
そして大事なことは、その具体的に描いたものをチームで共有することです。
p.177 だから設定する目標は、みんなが「不可能だ」と思うくらいがちょうどいいんです。
p.190-1 この「乗り越える」ということに関して、大事な条件があります。それは「試練を乗り越える」ときは、彼ら自身の力で乗り越えさせる必要があるということです。
短気な社長やマネジャーは、つい「こうやれ」って指示してしまったり、場合によっては途中から自分がやってしまったりしてしまいがちですが、そうするとたとえ結果が出ても、彼らは感動しない。「まあよかったね」ぐらいで終わってしまう。スイッチが入ることはないのです。
ですから、そこをグッとこらえてください。そして、チームメンバー自身で考えさせて、試練を乗り越えさせる。
でも、最初の試練っていうのは、やはりまだ乗り越え慣れしていない人もいるし、乗り越えるための知識も十分持ち合わせていませんから、たくさんヒントは出してあげないといけない。そういう意味では最初の試練だけは、あなたが99%それを乗り越えるお膳立てをしてもいい。ただし彼らにとって、あなたの言ったことを言った通りやった、という結果ではいけない。彼ら自身が考えて乗り越えていくこと、それが重要なのです。
p.22 しかし多くの方は人間不信からスタートしている・・・・・人間の根源的な力を発動させるという前提に立っていない方が多いので、いきおい「どうやってヤツらをつべこべ言わせずにやらせるか」という発想になっていくのです。
p.30 「会社にとって、マネジメントとは重要な課題であるが、それが会社の『目的』ではない」
p.32 竹田先生のお言葉を借りると「日本の経営者の多くは、会計から入るのが間違いなんだよ。会計をちゃんとやっていれば会社がうまくいく、そんなことはありえないんだよ」と。もちろん会計はちゃんとやっていないと会社は倒産しますが、会計をちゃんとやっていたって、お客さんがつくれないとだめなんだ、ということもおっしゃっていました。
p.32 やはり企業は人、なんです。
p.34 「人の問題というのは極めて、会社にとっては重要な要件ではあるが、あなたは日々の13%以上のエネルギーを割いてはいけない」ということ。逆に言えば「13%のエネルギーで済む最良の方法を見つけなければならない」ということです。
p.54-5 「神話となる」チームづくりにはまず基本的な三大原則があります。
その1、それは「『快』と結びつける」。そもそも人は「ワクワクすること」しかやろうとしない。
p.62 どういうときに社員、チームメンバーが変わったか。どういうときに彼らの仕事が「快」と結びついたか。それは「お客さんからありがとうと言われたとき」だと言うのです。
p.63 「賃金を上げることが、実際に社員のモチベーション向上につながるのか」という研究が、組織心理学などの分野では長く行われていますが、賃金を上げることで不満は減少させられるが、満足は与えられない。
p.63 「こういう時代ですから、能力給、成果給を導入することで、成果を上げた人、能力を発揮した人に対して、それなりに報われるという報酬制度は必要だと思う。でも、能力給・成果給を会社に導入することで、モチベーションの高い組織がつくれるかというと・・・・・多くの方はそう思われるが、実際はそうではない」と。
p.64 魂のごちそうとは、「自分の力でなし遂げたことが誰かのためにもなり、そのことに対して与えられたフィードバック」です。これが人にとって最大の「快」なのです。これが人の心にスイッチを入れ、人間の持っている根源的な力を発動させる。
p.71 多くの社員、チームメンバーの心にスイッチを入れる、お客さんからの「ありがとう」。これはもちろん感謝を表わしているのですが、これもまた「ねぎらい」なのです。お客の、心からの「ありがとう」を通じて、あなたのチームメンバーは「あなたが存在してくれてありがとう」という感謝と敬意を受け取るのです。
p.75 「ねぎらい」とは無条件の行為だ、と。「ほめる」というのは条件付きの行為。
p.77 また「よくやった」と言われたい。またお客から、あんなふうに「ありがとう」と言われたい、と思う。
またあのときのような気持ちになりたい。こうして自分の仕事が「快」と結びついていく・・・・・仕事が「快」を得るための活動になっていくんです。
言われたからやるのではなくて、やらなければならない。この仕事を、給料をもらっているから、責任を背負わされているから「しょうがないな」と言ってやるのではなくて、自分の「快」のために、やる。
p.81 「たしかにあなたは、人生にもう何も期待できないと思っているかもしれません。けれどもその一方で、人生のほうはまだ、あなたに対する期待を決して捨てていないはずです。あなたを必要とする何か、あなたを必要としている誰かが必ずいるはずです。そして、その何かや誰かはあなたに発見されるのを待っているのです」
p.105 期待を態度にする。
「あなたにはこういう役割を演じてほしいんだ」というものがなければいけません。
p.143 自分に「快」を感じさせてくれたものに対しては「快」を返す。「快情報→快応答」ということです。
p.148-9 では「(社員に)何に共感してもらうのか」。「売り上げをあげたい」ということでしょうか。少し違います。
それはあなたの、「この事業をやりたいんだ」「こういう商売をしたいんだ」「この商品をつくって世に広めるんだ」・・・・・そういう衝動、情動です。そういった、心の底から湧き出る「事業欲」に共感してもらうのです。
p.150 いいお客さんとはすなわち、みなさんのやっていること、事業やその理念に共感してくれている顧客コミュニティのメンバーだと言うことができます。そういうお客さんはあなたのもとをなかなか離れませんし、商品んを良く買ってくれますし、口コミや他のお客の紹介もしてくれます。
p.152-3 共感軸を明確にする――そのためには「ビジョン」を描いておくことです。
「ビジョンとは何か」というと、それはミッション――会社の使命、存在目的、存在意義のようなもの――がより具体化されたもの、視覚化されたものです。
そして大事なことは、その具体的に描いたものをチームで共有することです。
p.177 だから設定する目標は、みんなが「不可能だ」と思うくらいがちょうどいいんです。
p.190-1 この「乗り越える」ということに関して、大事な条件があります。それは「試練を乗り越える」ときは、彼ら自身の力で乗り越えさせる必要があるということです。
短気な社長やマネジャーは、つい「こうやれ」って指示してしまったり、場合によっては途中から自分がやってしまったりしてしまいがちですが、そうするとたとえ結果が出ても、彼らは感動しない。「まあよかったね」ぐらいで終わってしまう。スイッチが入ることはないのです。
ですから、そこをグッとこらえてください。そして、チームメンバー自身で考えさせて、試練を乗り越えさせる。
でも、最初の試練っていうのは、やはりまだ乗り越え慣れしていない人もいるし、乗り越えるための知識も十分持ち合わせていませんから、たくさんヒントは出してあげないといけない。そういう意味では最初の試練だけは、あなたが99%それを乗り越えるお膳立てをしてもいい。ただし彼らにとって、あなたの言ったことを言った通りやった、という結果ではいけない。彼ら自身が考えて乗り越えていくこと、それが重要なのです。
p.31 「組織戦略には、経営全体の13%以上を割いてはいけない」
p.35 業績が上がっていない会社の社長は、業績さえ上がれば自分の人生が面白くなるだろうと思っていますが、違う。
p.38-9 そこで「とにかく何が何でも全速力で走らせる」という社長もいます。命令して、とにかくやらせる。強権発動、だまってやれ、つべこべ言わずにやれ、というケース。こういう方法をとっている方もいらっしゃいます。
これは素直に従う人々をつくることはできますが、これだけでは「神話となるチーム」はつくれません。
実は、自分の言うことを素直に聞き、素直に動く人ができればいいのかというと、それは危険なんです。
p.60-1 伝説となるサービスをやらせようとしたら、これはそのこと自体が「快」であるか、お客さんに伝説となるほどのサービスをやってあげること自体が「快」であるかどうかがポイントになるのです。「伝説となる」というのは結果でしかない。
p.81 彼らは、自分たちを「待っている」ものに気づいたとき、生きる力を得たのです。
p.91 「何を言っても働かない人」というのは、自分が今やっていることに「意味」を失っている。その「意味」がわからない人ではないかと思うわけです。
p.121 なぜ頑なにここまで抵抗するのか。それは恐れなんですね。
「恐れ」に対して突破口はあります。やっていることを楽しむということです。
p.134 過去の栄光っていうのは、脳の中に出来上がった回路、「それが唯一の成功の道なんだ」という信念だと考えられます。その信念は、常に危険なのです。
p.140 「会社は『変化する』という道以外は選べない」
p.145 「ねぎらい」のある相手には、人の脳はまず情動的に「快応答」するでしょう。そしてもう一つ大事なこと。「ねぎらい」とは、相手の存在そのものに対して、感謝と敬意を表するということです。
p.148-9 では「何に共感してもらうのか」。ここが重要です。「売り上げを上げたい」ということでしょうか。少し違います。
それはあなたの、「この事業をやりたいんだ」「こういう商売をしたいんだ」「この商品をつくって世に広めるんだ」・・・・・そういう衝動、情動です。そういった、心の底から湧き出る「事業欲」に共感してもらうのです。
p.200 ですから、常に考える力を育てるための助言者となりましょう。