何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「人望」とはスキルである。

2012-01-24 21:50:00 | Book Reviews
『「人望」とはスキルである。 人を惹き付け、動かす「ビジネス心理学」 伊東明・著、光文社知恵の森文庫、2011年10月20日

p.20 「私たちは、人望、リーダーシップ、人を動かす、人がついてくるなどということを難しく考えすぎているのではないだろうか?」

p.26-7 人望とは持って生まれた才能ではないそ、人心掌握術に長けた天才だけが持ちうる武器でもない。もちろん神に選ばれた者だけに備わった超能力でもない。
 人望とはスキルであり、いくらでも学び、伸ばすことができる。

p.29 人を動かすことができるかどうか。この人についていきたい、一緒にいたいと思わせることができるかどうか。

p.30 人望とは、性格や生き方、生まれつきの才能の問題ではない。すなわち、「変えられないもの」「持って生まれたもの」ではない。
 →人望を身につけるには、言動や行動を変えさえすればいい。

p.40-1 たとえば、ビジネス雑誌や書籍で取りざたされる「上司は鬼とならねば・・・・・」「上司は仏とならねば・・・・・」といった議論は、ポリシーの問題なのではなく、ただ単純に目的に照らしてどちらが有効なのか、実があるのかということが問題なのだ。
 鬼か仏のどちらかになるべきかというポリシーにこだわる必要性はまったくないのである。

p.56-7 ほめるとは、単に相手のいいところを認めて、指摘してあげるだけのことだ。感じたままを素直に口にすれば、相手をほめることができる。ほめることの目的は相手の力を伸ばそう、やる気を出させようなど、相手のいいところを引き出すことにある。そのために相手のいいところを「・・・・・なところがいいね」とほめてあげる。ウソをつくわけではないのであり。
 それに、そのほめ言葉によって相手が伸びるのであれば、少々の誇張が入っていたとしてもまったく構わないではないかというのが私の考えだ。

p.70 従業員が求める報酬の第1位が「感謝されること」、第2位が「情報を与えてもらうこと」だという調査もある。その一方で、上司たちは部下が求めているのは高い給料や昇進だと思い込んでいるそうだ。

p.77 結果がどうあれ、
◎「ねばり強くがんばったもんな」
◎「これまでのがんばりがついに実ったな」
◎「きみの密かな努力をぼくはずっと見てきたつもりだよ」
◎「企画書をていねいに作ったのがよかったみたいだな」
◎「下調べの段階で、効率よく情報収集できていたからな」
◎「まわりの人の反対にめげずに努力したことが報われたな」

 このように結果に至るまでのプロセスをほめるほうが効果的だ。

p.100 人をほめるとき、ついやってしまうのが、ほめ言葉に「クギを刺す一言」をつけ加えてしまうことだ。

p.112 相手に関心を持ち、存在を認め、それを伝えること。それが「ほめる」の本質なのである。

p.170 よいリーダーは部下を育てることができる。ダメなリーダーは部下を選んでばかりいる。

p.172 命令をして相手が動くと、自分が人望を得たような気がしてしまう。しかし、それは単なる勘違いだ。賞罰で動かしているのと変わらない。先ほど述べた、脅しのスタイルで動かしているのと同じだ。

p.179-180 メリットだけを強調するのは、エサをちらつかせて誘うようなものだ。相手からすれば、「そんなこと言って、だまそうとしているんじゃないの?」との疑念を持ってしまうし、根拠や証拠がきちんとある見返りでなければ、その疑念は倍増する。

p.187-8 人を動かしたいとき、同時に、相手に「動くためのエネルギー」を与えてあげる必要がある。その際、“自己効力感”をいかに与えてあげられるかどうかがカギになる。自己効力感(self-efficacy)とは、「自分にはなにかができる」「自分がなにかをすれば、なにかを変えることができる」という感覚のことだ。逆に、自分で動けない人は、自己効力感を失い、「自分なんてなにをやってもどうせダメだ」と思っている。だからなにかをしようという気になれないし、なにもできないのである。

p.260 また、部下を育てようという気持ちがあるのなら、たとえ形だけでもいいから、「きみを育てることに関心があるぞ」「きみがやっていることをしっかり見ているぞ」というフィードバックをするだけでもいい。

p.276 コーチングとは、相手のなかにある答えを引き出し、本人自身に気づかせる。「ああしなさい」「こうしなさい」と指示命令で動かすのではなく、「きみはどう思う?」「きみにはいま、なにができると思う?」と聞いていくことによって、相手を動かし、導いていく。

p.301 信頼はあるか、ないのかの問題ではない。信頼するか、しないかの問題なのだ。結果で信頼するのではなく、信頼が結果を生むのである。


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