何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

算定より意義を果たす

2010-04-12 22:28:22 | 薬局経営
 調剤報酬が改定となってもうじき2週間が経過しようとしている。改定があると、過去と相変わらず、どのようにして加算を算定しようかと躍起になっている薬局の話を聞く。

 調剤報酬改定は、今後、薬局が社会の中でどのような役割や機能を果たすべきか、その方向性を表わしており、そのうえで取り組みを評価するものなので、どうやって算定しようかではなく、何を果たしていくべきかに重きを置いて理解すべきではないだろうか。

 調剤報酬の算定項目や要件は知っておかなければいけないが、目を向けるのはそこではなくて、その項目がなぜ登場してきたか、何が期待されているのか、である。それを知ったうえで、算定率を上げるのではなくて、その目的を果たすことを優先してほしいと思う。目的を果たそうとする中で、算定要件に合った場合のみ、算定するようでありたい。

 医薬分業も60%を超えてきても、国民からその評価がついてきていない。新潟県厚生連の処方せん院内引き上げや薬局窓口において「薬局はなぜそのようなことを聞いてくるのか」等の患者からの不満の声がそれを表わしている。
 ジェネリックも、処方せんベースでは80%以上の薬局が30%を超えて後発医薬品調剤体制加算を算定しておきながら、数量ベースでは全体でかろうじて20%を超えた程度だ。

 数量ベースが上がっても、金額ベースが十分についてこなければ意味がないし、将来にわたってジェネリック化が進むようでなければ、加算だけ算定できていたとしても意味がない。
 ハイリスク薬も、単なる指導程度や定型的なインタビュー、また患者にとって意味がわからない質問のくり返しであったとしたら、算定のための取り組みにすぎなくなる。薬局が患者の安全確保を果たそうとしていることについて理解を得て、評価がついてこないようでは、薬局に点数をつけても意味がないと言われてしまう。
 地域において薬局の存在が不可欠であると評価されることが、地域医療への貢献にもなる。医薬分業の意義を果たすことが地域医療にもつながる。

 意義を後回しにして算定に走らないようにしよう。算定できても評価の伴わない、中味に乏しい取り組みで済ませることがないよう、深めることを使命としたい。


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