何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

薬局はレスキュー隊

2011-03-27 15:00:06 | 薬局経営
 東日本大震災から2週間余経過した中で感動したことの一つが東京消防庁ハイパーレスキュー隊による活動だ。放射能という見えぬものを相手に、危険に対してギリギリのところまで迫り、国民の安全確保のために尽力してくれたことに、会見を聞いてこれほど頼もしい人たちはいないと思った。日頃の訓練があったからこそ、行なうことが出来た。彼等にしか出来ないことでもあった。その緊張感、恐怖心はもちろんのこと、悪条件の中での闘いでもあった。 

 ここまでの特殊事情ではなくても、日頃の成果をもって、自身の出来る限りの技量を持って国民のために活動するというのは、医療従事者の姿だろう。膨大な知識や特殊な技術を持ってメスを握る医師やそのチームであれば、やはり病気に対する“ハイパーレスキュー隊”にも相当するだろう。

 単にビジネスでやっているのではない。突然の出来事に対し、国民のために身を投げ出して全霊で取り組む。困った人や局面に対し、自身に出来ることがあると思えば、逃げることなく果敢にチャレンジする。そのために日夜、自身を鍛える。

 現在、被災地やその周辺にいる薬剤師も、この非常事態に対し、自身も苦しい立場に置かれながらも、避難者はもちろん、住民に対して精一杯のかかわりをしていることだろう。最前線に参加していない自分がもどかしくもある。

 しかし、被災地だからレスキュー隊的な活動が求められるのではない。そこまで切羽詰まった状況ではないにせよ、患者からすれば、薬という未知の物を服用するにあたり、それに精通した薬剤師が安全確保を受け持つのは薬局の責務そのものであるし、日常業務がまさにレスキュー隊に匹敵する活動なのだと思う。
 だから、スタッフには国民のために今日も活動して欲しいと思うし、そのために支援できることは
支援し、日頃から研鑽を積んでおくことも必須の活動と位置づけたいと思う。
 

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福島第1原発 「見えぬ敵との戦い」 消防3隊長が会見
毎日新聞 3月20日(日)1時23分配信

 東京電力福島第1原発3号機への放水作業を行った東京消防庁のハイパーレスキュー隊の第1陣が19日夜に帰京し、主に同隊で構成する緊急消防援助隊の佐藤康雄総隊長(58)=東京消防庁警防部長=ら3人が会見した。佐藤総隊長は、隊員が受けた最大の放射線量が27ミリシーベルトだったと説明し「幸い隊員139人の安全を確保し、連続的で大量の水を注入するミッションを達成できた」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 現地では放水用の屈折放水塔車を、3号機の壁まで約2メートル、核燃料プールまで約50メートルの場所に止めて作業したという。

 特殊災害対策車で周辺の放射線量を測定し部隊の展開も考えたとされる冨岡豊彦・総括隊長(47)は「通常の訓練とは違うが、このメンバーであれば(任務を)クリアできると確信した。一番大変だったのは隊員ですね」と語った後、言葉をつまらせた。やや間を置き「隊員の家族に(心配をかけて)本当に申し訳ないとその場でおわびとお礼をいった」とつらそうに語った。

 高山幸夫・総括隊長(54)は原発敷地内で給水車と放水車の間約350メートルを、1本50メートル、重さ100キロのホース7本でつなぐ手作業を指揮した。「見えない敵との戦い。いかに隊員を短い時間に安全に(作業をさせる)、というのが大変だった」と振り返った。一番長く活動した隊員の作業時間は約1時間に及んだという。

 また、佐藤総隊長は石原慎太郎都知事から派遣命令があった直後、妻に「これから福島原発に出動する」とメールし、妻から「日本の救世主になってください」と返信があったことを明らかにし「(今は)ゆっくり寝たいです」と話した。


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