何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

病院経営 失敗の法則

2007-09-05 23:17:32 | Book Reviews
『病院経営 失敗の法則』 医療経営を考える会・著、幻冬舎・発行、2007年8月28日。

 帯には、「病院経営が行き詰まる『破綻の方程式』とは?」「背後に潜む50の法則を徹底解剖」と、購読意欲をそそる。
 書店でこの本を見つけたのが8月30日。即購入。発行日より2日後に見つけたことで「ヤッター!」と思った。
 病院経営に関するものだが、少なからず薬局経営にも通じるものがあるのではないか、という期待も大きかった。目次を見て、内容によってはまさに・・・、と思った。

 実際50項目の中で、1章の「地域ニーズとの不一致」の部分では、薬局においてはまだ限定的なのだろうと思うが、遠からず考慮していかなければならないように思えた。
 薬局で参考となると思うのは、2章「技術・サービスの陳腐化」で、法則12、14、15、16、3章「経営管理の甘さと慢心」で21、22、26、27、28ではないか。

 中でも、法則12「コストカットによって経営を維持しようとしている」、法則23「損得勘定抜きの経営をしている」は重く感じられた。「医療機関はNPOに近いのだろうか」というのは、今後の考えていきたいところだ。かといって、少なくとも調剤報酬の設定されていないことをやってはいけない、と線引きするのは誤りだろう。力の入れ具合に強弱があっても、本質をないがしろに、損得だけで判断すべきではないと思う。

 法則28「スタッフの声を病院経営に生かさない」では、ESにの低下に関する内部コミュニケーションの欠如にもつながり「顧客から伝わってくる声も経営幹部に伝わらなくなり」、CSの低下に関する「形式的なリサーチを行うだけで、結局は患者や職員の声とは関係のない、理事長のワンマン決済で経営が展開されている」といった部分が、共感できた。

 大なり小なり、いくつもの項目があてはまるとしたら、やはり今の組織の進みむべき方向や進み方は不適切なのだろう 
 
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