┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃ -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
┠────────────────────────────
┃ 2009.9.27 Sun. 通巻28号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みたキタ企画、薬剤師のsukeです。
このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的とするものです。
──────────────────────────────
友人が胃痛で受診し、プロトンポンプ阻害剤(PPI)が処方されました。
それまでH2ブロッカーを服用していたのですが、思ったほど改善が
見られなかったことから受診に至ったようです。
検査(胃カメラ)の予約をして、それまでの間、PPIを服用して様子を
みる・・・、自然な流れのようです。
しかし、この医療機関、100床弱の個人病院でしたが、なんといまだに
院内投薬だったのです!
------------------------------------------------------------
交付されたPPIは先発品で、OD錠(口腔内崩壊錠)でした。
これといってカプセル(もともとの先発品の剤形はカプセル)が飲めない
わけでもありませんし、日常生活で水分制限を求められているわけでも
ありません。たまたま院内採用薬がそうなっているだけなのでしょう。
会計で少し待たされ、その後、薬をもらうまでにまた待たされ、
ようやく呼ばれて薬をもらって帰ってきたのだそうです。
これが医薬分業と比べると、どのような違いがあるのでしょうか。
------------------------------------------------------------
投薬の際、飲み方の説明や簡単な注意があり、薬剤情報提供書の
ような文書が渡されたのだそうです。
友人はお薬手帳を持っていたのですが、出す機会はなかったようです。
また投薬の際、窓口にカルテがあるわけではなく、他の医療機関への
受診や併用薬について尋ねられるわけでもなく、「お大事に」と促され、
その場を後にしたといいます。
薬剤師のかたならお気づきのように、PPIやH2ブロッカーは多くの
医療機関で広く用いられていますから、重複して服用してしまうことが
しばしば見られている薬剤です。
幸い、友人は手持ちのH2ブロッカーが切れていたこともあり、
重複服用になることはありませんでした。
昨今、OTC(一般用医薬品)でもH2ブロッカーの成分を含有する薬剤
がありますから、OTCの併用に関する注意があってもよかったと思います。
少なくとも、服薬管理や指導の進め方やお薬手帳において、保険薬局
であればいろいろ確認がなされたことでしょう。
------------------------------------------------------------
しかし、なんといっても大きな違いは、院内投薬では薬物療法を始める
にあたり、ジェネリックを使えるかどうか、選択できませんでした。
院内採用の薬をあてがわれるだけです。それが先発品であろうと、
ジェネリックであろうと、従うだけ・・・。選択の余地がありません。
これが、もし院外処方せんをもらって保険薬局に行っていたら、自分が
服用する薬について、選ぶことができました。
現在は、ジェネリックというコスト(自己負担)面での選択にとどまって
いますが、そこには医療に参加する機会があった・・・、これは重要です。
逆に言うと、院内投薬(非分業)ではそのチャンスがないのでした。
★★★ さて今回のテーマは、
──────────────────────────────
ジェネリックを通じて、医療に参加しよう!
──────────────────────────────
治療方針を選択するにあたり、たとえば手術をするか、放射線治療を
するか、薬物療法にするか、またこれらをどのように組み合わせるか、
患者側が期待する結果に向けて、それぞれの選択肢についてメリット、
デメリットの説明を受け決定する、という場面があります。
いわゆる「インフォームド・コンセント」の場面です。
それまで、すべて主治医にお任せであったことを反省し、患者側は
納得のいく医療を受ける権利があり、尊重されているわけです。
必要な情報を受けることが出来ますし、疑問点があれば、質問して
説明を受けることも出来ます。
まさに「医療に参加する」ことのできる重要な機会なのです。
------------------------------------------------------------
治療方針に関する「インフォームド・コンセント」は、医師と患者の間で
交わされるものですが、薬剤師と患者の間に生じるそれはというと・・・、
そう・・・
現在では保険薬局に処方せんを提出したのち、先発品を使用するか、
ジェネリックにするか、それを選択するという場面が該当します。
薬局側で、一方的にどちらかに決めてしまう、ということはありません。
患者さんの状況や薬に応じて、どちらかをお勧めする、ということは
あるかもしれません。もちろん、その理由を添えて、です。
------------------------------------------------------------
現在は、ジェネリックに関する選択は、結果としてコスト(自己負担)の
面にしかその違いが反映されませんが、それでも薬剤師が関わる中で
「患者さんの医療へ参画する機会」として、重要な場面です。
今後、旧来の剤形とOD錠、また錠剤と散剤といったような剤形の選択
や、10mg錠を半分に分割するか、5mg錠を用いるか、といった選択も
できるようになると、その幅が広がります。
治療効果に影響しない範囲で、患者さんも希望できるし、薬剤師も提案
することで一緒に最善の薬剤を選択する機会を得て、納得のいく医療を
進めることに将来つながっていくとよいのではないかと期待します。
──────────────────────────────
本メルマガをご覧になられて、ご意見等がございましたらお知らせください。
取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。
お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)
お待ちしています!
それではまた次回! (^^)/
============================================================
◇本メールマガジンをお読みになられて、ご感想やご質問等があれば
お知らせください(下記参照)。
本メールマガジンを通じて、応えていきたいと思います。
また、プライベートな質問であったり、複雑な背景であったり、
メルマガで取り上げられるのではなく、直接相談したいという場合
でも構いません。お答えできる範囲でお答えいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】
■発行 : みたキタ企画
■発行人: suke
■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)
------------------------------------------------------------
■発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
■購読希望(メールアドレス登録・変更)・配信停止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000286496.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃ -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
┠────────────────────────────
┃ 2009.9.27 Sun. 通巻28号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みたキタ企画、薬剤師のsukeです。
このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的とするものです。
──────────────────────────────
友人が胃痛で受診し、プロトンポンプ阻害剤(PPI)が処方されました。
それまでH2ブロッカーを服用していたのですが、思ったほど改善が
見られなかったことから受診に至ったようです。
検査(胃カメラ)の予約をして、それまでの間、PPIを服用して様子を
みる・・・、自然な流れのようです。
しかし、この医療機関、100床弱の個人病院でしたが、なんといまだに
院内投薬だったのです!
------------------------------------------------------------
交付されたPPIは先発品で、OD錠(口腔内崩壊錠)でした。
これといってカプセル(もともとの先発品の剤形はカプセル)が飲めない
わけでもありませんし、日常生活で水分制限を求められているわけでも
ありません。たまたま院内採用薬がそうなっているだけなのでしょう。
会計で少し待たされ、その後、薬をもらうまでにまた待たされ、
ようやく呼ばれて薬をもらって帰ってきたのだそうです。
これが医薬分業と比べると、どのような違いがあるのでしょうか。
------------------------------------------------------------
投薬の際、飲み方の説明や簡単な注意があり、薬剤情報提供書の
ような文書が渡されたのだそうです。
友人はお薬手帳を持っていたのですが、出す機会はなかったようです。
また投薬の際、窓口にカルテがあるわけではなく、他の医療機関への
受診や併用薬について尋ねられるわけでもなく、「お大事に」と促され、
その場を後にしたといいます。
薬剤師のかたならお気づきのように、PPIやH2ブロッカーは多くの
医療機関で広く用いられていますから、重複して服用してしまうことが
しばしば見られている薬剤です。
幸い、友人は手持ちのH2ブロッカーが切れていたこともあり、
重複服用になることはありませんでした。
昨今、OTC(一般用医薬品)でもH2ブロッカーの成分を含有する薬剤
がありますから、OTCの併用に関する注意があってもよかったと思います。
少なくとも、服薬管理や指導の進め方やお薬手帳において、保険薬局
であればいろいろ確認がなされたことでしょう。
------------------------------------------------------------
しかし、なんといっても大きな違いは、院内投薬では薬物療法を始める
にあたり、ジェネリックを使えるかどうか、選択できませんでした。
院内採用の薬をあてがわれるだけです。それが先発品であろうと、
ジェネリックであろうと、従うだけ・・・。選択の余地がありません。
これが、もし院外処方せんをもらって保険薬局に行っていたら、自分が
服用する薬について、選ぶことができました。
現在は、ジェネリックというコスト(自己負担)面での選択にとどまって
いますが、そこには医療に参加する機会があった・・・、これは重要です。
逆に言うと、院内投薬(非分業)ではそのチャンスがないのでした。
★★★ さて今回のテーマは、
──────────────────────────────
ジェネリックを通じて、医療に参加しよう!
──────────────────────────────
治療方針を選択するにあたり、たとえば手術をするか、放射線治療を
するか、薬物療法にするか、またこれらをどのように組み合わせるか、
患者側が期待する結果に向けて、それぞれの選択肢についてメリット、
デメリットの説明を受け決定する、という場面があります。
いわゆる「インフォームド・コンセント」の場面です。
それまで、すべて主治医にお任せであったことを反省し、患者側は
納得のいく医療を受ける権利があり、尊重されているわけです。
必要な情報を受けることが出来ますし、疑問点があれば、質問して
説明を受けることも出来ます。
まさに「医療に参加する」ことのできる重要な機会なのです。
------------------------------------------------------------
治療方針に関する「インフォームド・コンセント」は、医師と患者の間で
交わされるものですが、薬剤師と患者の間に生じるそれはというと・・・、
そう・・・
現在では保険薬局に処方せんを提出したのち、先発品を使用するか、
ジェネリックにするか、それを選択するという場面が該当します。
薬局側で、一方的にどちらかに決めてしまう、ということはありません。
患者さんの状況や薬に応じて、どちらかをお勧めする、ということは
あるかもしれません。もちろん、その理由を添えて、です。
------------------------------------------------------------
現在は、ジェネリックに関する選択は、結果としてコスト(自己負担)の
面にしかその違いが反映されませんが、それでも薬剤師が関わる中で
「患者さんの医療へ参画する機会」として、重要な場面です。
今後、旧来の剤形とOD錠、また錠剤と散剤といったような剤形の選択
や、10mg錠を半分に分割するか、5mg錠を用いるか、といった選択も
できるようになると、その幅が広がります。
治療効果に影響しない範囲で、患者さんも希望できるし、薬剤師も提案
することで一緒に最善の薬剤を選択する機会を得て、納得のいく医療を
進めることに将来つながっていくとよいのではないかと期待します。
──────────────────────────────
本メルマガをご覧になられて、ご意見等がございましたらお知らせください。
取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。
お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)
お待ちしています!
それではまた次回! (^^)/
============================================================
◇本メールマガジンをお読みになられて、ご感想やご質問等があれば
お知らせください(下記参照)。
本メールマガジンを通じて、応えていきたいと思います。
また、プライベートな質問であったり、複雑な背景であったり、
メルマガで取り上げられるのではなく、直接相談したいという場合
でも構いません。お答えできる範囲でお答えいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】
■発行 : みたキタ企画
■発行人: suke
■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)
------------------------------------------------------------
■発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
■購読希望(メールアドレス登録・変更)・配信停止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000286496.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━