簾 満月「バスの助手席」

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瀬田の唐橋(東海道歩き旅・近江の国)

2024-05-29 | Weblog
「五月雨に かくれぬものや 勢田の橋」

 瀬田の唐橋は、日本三名橋の一つと言われている。
近江八景「勢多の夕照」で名高い名橋を、松尾芭蕉はこのように詠んだ。
古くは日本書紀にも登場し瀬田橋・瀬田の長橋とも呼ばれた有名な橋だ。



 京都への軍事・交通の要衝であり、600年代には既に橋が架けられて
いたと言う。その為壬申の乱(672年)や承久の乱(1221年)等、何度
も戦乱の舞台となり、「唐橋を制する者は天下を制す」とまで言われた。



 橋は瀬田川に架かり、現在の大橋と小橋に分けて整備したのは織田信
長と言われている。東海道が整備されると、長さ二十三間の小橋と、長
さ九十六間の大橋が架かり、間に中島が有ったと東海道名所図会では紹
介している。



 瀬田の唐橋は、嘗ては瀬田川に架かる唯一の橋で、多くの旅人が行き
交う交通の要衝には、「急がば回れ」の諺が生まれた。
 琵琶湖を舟で渡る方が近道で楽だが、天候に左右され思わぬ足止めを
くう事がある。それよりは多少遠くても確実なこの橋を渡れという事だ。



 鉄筋コンクリート橋に変わるのは、大正12(1923)年6月で、現在の
橋は昭和54(1979)年に架け替えられたものだ。
全長223.7m(大橋約172 m、小橋約52 m)で、県道2号大津能登川長浜
線が渡っている。



 橋は県内有数の観光地で、唐橋東詰・西詰とも東西南北の道路が交差
している。両側の歩道も、地元のみならず多くの観光客の歩く姿やサイ
クリストを見ることが出来る。



 現在では平日でも、1日当り1万台以上の交通量が有るらしく、休日に
は更に増え渋滞し、通行には時間がかかる可能性もある。
現在の格言は、「急がは この橋避けよ」となるようだ。(続)




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