酒タバコ肥満撲滅委員会

市民マラソンを楽しみながら、酒とタバコと肥満は嫌いだ、と呟く日常をうだうだと。

タスポから約3ヶ月

2008-09-26 13:07:35 | Weblog
成人識別カードのタスポカードがなければタバコを自販機で買えなくなって、約3ヶ月が過ぎました。
知人情報ですが、某繁華街に設置してあるタバコ自販機の売上は相変わらず大幅に下がったまま、タスポ以前と比較すると80%減だそうです。
凄い数字ですね。以前の2割しか売れないってことですからね。

もともと世間は、タバコを自販機で売るのは未成年者喫煙を助長するということで、タバコ自販機撤廃の動きがありました。
自販機での売上に大きく依存していたタバコ業界は、自販機を禁止されちゃたまらないということで、タスポカードなる成人識別カードを作りました。
ところが、自販機を救うはずのタスポカードが自販機の足を引っ張る結果となりました。
カードを作るのは無料ですが、免許証などのコピーが必要なことなどが面倒くさがられ、カードの表面に写真や名前が記載されるなどの個人情報的な側面でも嫌われました。
プリペイド機能はあるとはいえ、現時点ではタバコしか使えない機能ですから、あまり便利とは言えません。


今考えると、なぜタバコごときのために顔写真・名前入りのカードを持ち歩かなきゃならないんだ、それに落としたときに第三者に顔と名前を見られるのは嫌だ、という「喫煙者だけどタスポは絶対に作らない」人が多数派になるのも当たり前な気がします。
しかし、ここまで嫌われるとは私は予想しませんでした。
特に都心部ではそれなりに普及すると読んでいたのですが大はずれでした。

日本たばこ(JT)のタバコの売上は、タスポ導入以降、数%落ちているそうです。
(4%前後らしい)
タスポをきっかけにして禁煙したり本数を減らした人の分でしょうね。
自販機で売れていた分はコンビニなどの対面販売(対面販売ならタスポなしでも買える)に流れ、一度そういった買い方に慣れてしまった喫煙者がまた自販機に戻ってくる可能性は少ないんでしょうね。

タスポがなくてもタバコを買える自販機(顔で年齢を認証する)もあって、ここぞとばかりに営業攻勢をしているそうです。
ただ、今までタバコメーカー(JTなど)から自販機を無償で借りていた店が、お金を払ってまでして顔認証の自販機を導入して儲かるかどうかは難しそうです。

タバコ自販機は、タバコメーカーが販売店に無償で貸すのが一般的です。
日本タバコの他にもタバコメーカー(フィリップモリスなど)があるので、各タバコメーカーは自社の自販機を貸すことで販売拠点を増やすことにやっきでした。

顔認証の自販機メーカーは、タスポを推進してきたタバコメーカーに敵対する立場です。
タバコ業界が一丸となってタスポを推進していたのに、その会社だけタスポのいらない顔認証を売り物にしたのですから、お金を出してタスポ推進をしているタバコメーカーは面白く思うはずがありません。

ですから、タバコメーカーが顔認証の自販機を販売店に貸してくれる可能性は現時点ではゼロ、したがってどうしても顔認証を使いたい販売店は自費で買うかリースするしかない訳です。


自販機を守るはずのタスポカード、結果的にはタバコ自販機が街から消える引き金になってしまったのかもしれませんね。
タバコメーカーだって、これから先は売れない自販機には見切りをつけて無償リースを打ち切ることすら考えられます。
そのうちタバコの値上げもあるだろうから、タバコ業界は衰退の一途ではないでしょうか。
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