「引き寄せの法則」の穴

引き寄せの法則というのが一部で話題になっています。

思えば実現する、ということのようです。

ただ、この法則では突然の不幸に見舞われた人については説明できていません。
津波で命を奪われた人達、原発のせいで不自由な避難生活を続けている人達は、この法則では全く説明できません。

ただ、願えば叶うという意味では、積極的思考になれるので私は悪くない考え方だとは思います。

この手のものは使い分けではないでしょうか。
バラ色の未来ばかり夢想していてはリスク管理がおろそかになります。
リスクばかり心配していたら、悲観的人生になります。

そういえば「起きていることはすべて正しい」という言葉もありますね。
これもネガティブにならないという意味ではいい言葉だと思いますが、全てをこの言葉通りにすることはできません。
突然襲ってきた大きな不幸の前では、この言葉は無力です。
もし、その時をむかえてもこの言葉に意味があると感じるなら、それは洗脳に近い状態ではないでしょうか。危険です。

人生は理不尽なもの、一つの言葉で全てを表せすことはできません。
理不尽だからこそ宗教がどの時代でも必要とされているのでしょう。

ただ、前向きに考えることはいいことです。
幸せか不幸かを決めるのは、心の持ちようで変わることも多いからです。

ちょっと後ろ向きの時や、今ひとつパッとしない日々が続いている人は、こういったポジティブシンキング系の言葉を読んでみるのも良いかもしれません。
（ちょっと気持ち悪いと感じる人も多いでしょうけど・・・）