Soulful Bigover

「自由」と「ロマン」を求めて、creativeなアウトドアライフをめざす。

雲上の花道 Part3(北アルプス 岩小屋沢岳 山行)

2010年08月17日 | Mountain summer
                 『チングルマ』
                       (爺ケ岳 種池山荘付近にて 10.8撮影)

”チ~ム Bigover” の「花いっぱいの山に行こう」山行第三弾。
計画は柏原新道~針の木岳~針の木雪渓~扇沢の縦走。
しかし、結果は稜線で悪天候に捕まり途中敗退。
今回は主立った成果の無い山行となった。

天気予報では14日は晴れだった。
この日が天気良ければ、この山行の成果はあがると踏んでいた。
7日ぐらいより入念に準備して、13日の早朝自宅を出発する。
しかし残念な事に、日本海に発生した前線がここら当りに大きな影響を与える。
日本海側の気象は、たいへん不安定な状況になったようだ。
14日は終日悪天、高山帯の稜線上は風雨が厳しい状況が続いた。(下界は?)

標高差こそ少ないが、この稜線縦走の行程は長い。
そして針ノ木岳手前にて、ガラ場などを含む急登下降が連続する核心部がある。
風雨に叩かれながら消耗した体で、ここを通過するシュミレーションを行なう。
いいイメージが浮かんで来ない。
また狭い稜線でエスケープする場所の確保も保証は出来ない。

意外にあっさり撤退を決める事が出来た。
事前の情報と勘で、今後の天候の回復はもう無いとした。
この状況では厚いガスの中で景色も無く、花を愛でる余裕も無いだろう。
(この雨ではカメラも出せんし・・・)
厳しい自然の猛威から体を防御し、一歩一歩注意集中し続けて行動継続する事に意味が無いと判断した。

折り返し点となった新越乗越山荘で、この日の予定行程としては1/3、距離的には半分ぐらいをトレースした。
このルート、北アルプスでも「いぶし銀のいいルート」だとあらためて実感する。
そんな好ルートは、ぜひいい条件の時に踏破したいと思った。

お楽しみはまた次の機会という事で・・・。

記録
 山域     北アルプス後立山 爺ケ岳周辺
 目的     ピークハント(花見)及びテント泊縦走登山(敗退)
 日程     2010年8月13~15日 
 メンバー   ”チ~ム Bigover” の計2名
 概況     単純標高差1300m  トータル歩行距離 18km
        行程時間  *1日目 6.0h *2日目 7.0h *3日目 3.5h
       ・行動方法 無雪期・一般ルート・トレック登山
       ・山行形態 テント泊縦走(山中 2泊)

 トレース図


 行程     8/13(金)曇り
         01:50  自宅深夜発→彦根IC→豊科IC→扇沢 スノーシェード下 P(6:30着)
               ・高速渋滞無し、扇沢のPはすべて満車、上記Pに空きを見つけてP
                後続車続々と来る、車置けて良かった
         07:40  柏原新道登山口より入山(1330m)~柏原新道~    
               ・長野県警指導所(臨時)に計画書提出して入山
         10:50  柏原新道(1960m)~
               ・高曇りで日差しは無い、眼下の篭川にガスが湧く
               ・ガレ場のある沢を渡って、最後の急登をじっくり登り切る 
         13:30  種池山荘(2450m)(幕営泊)
               ・砂地で快適な幕営地(500円/人、水150円/L)
               ・のんびりテント生活を楽しむ (夕食 ポトフ+カレー)
               ・19時就寝 その後小雨が降り出す

         8/14 (土)雨~曇り~雨(稜線部風雨)
           02:00  起床
               ・起床時は雨無し、今日は天気いいはず・・・?
          04:15  種池山荘(2450m)(幕営撤収)~棒小屋乗越~
               ・撤収時は雨、テントびしょぬれ重くなる 
               ・5時過ぎに陽が登る、雨やまず
               ・それでも花など愛でながら行く(ハクサンフウロなど)
               ・扇沢側の稜線に出ると風が強い、厳しい登高となる
           06:40  岩小屋沢岳(2630m)登頂
               ・ガスと風雨の中での登頂
               ・前半の行程ですでに消耗し始める
               ・後半の核心部の事を考えるといいイメージが湧かない
               ・この辺りで撤退を決める
           07:20  新越乗越山荘(2460m)~往路撤退~
               ・小屋周辺は風が当たらず、いい所に小屋はあるもんだと感心する
               ・ちょうど雨がやんだのでゆっくり復路の為の補給と休息をとる
               ・相変わらず稜線は風強い
          09:40  奥小沢源頭部付近(2600m)~
               ・上空少しガス晴れて景観を得る(有明山展望する)
          11:10  種池山荘(2450m)(幕営泊)
               ・またここで幕営、ストーブガンガン焚いて濡れ物を乾かす
               ・午後からまた風雨始まる
               ・天気予報で明日も不安定な気象であるという
                明日はどこも行かず早々に下山するとする
               ・夕飯 スパム汁+カルビ丼

         8/15 (日)ガス/高曇り
           03:30  起床
               ・朝食~出発準備(幸い雨無し)
          07:00  種池山荘(2450m)(幕営撤収)~柏原新道~
               ・小屋周辺をちょっと散策+コーヒー飲んで下山 
           07:40  柏原新道石ベンチ(2240m)~
               ・風があり行動中も涼しい、助かる 
          10:20  登山口 P(1330m)下山
               ・無事下山 
          14:40  P→大町温泉郷「薬師の湯」入浴→豊科IC→関ヶ原IC→自宅着(18:00) 
               ・心配していた高速の渋滞たいした事無かった、順調に走行し無事帰宅      

   

登山口の立派な看板を見てモチベーションを揚げて入山


柏原新道沿いに花は疎ら、それでもこんな綺麗な花にも会えて標高差1100mの登高を楽しむ
可憐なシロバナニガナ


爺ケ岳をバックに静かな佇まいをみせる種池山荘


今回最高到達点となった「岩小屋沢岳(2630m)」
風雨強くここで今回山行の敗退を決める


稜線で風に揺れていたトウヤクリンド、山では秋の到来を告げる花だそうだ


悪天候の中登高を続ける単独の登山者、気を付けてね!


遠かった針ノ木岳、また次の機会にこの稜線を踏破したいものだ


下山後大町温泉郷「薬師の湯」で入浴、ここで昼食に「黒部ダムカレー」なるものを食す、ご当地メニューだそうだ

パートナーblog 前編 後編 番外編

BIGOVER Photoへもどうぞ

人気ブログランキングへ