あ 秋は紅葉の高千穂峡(あきは もみじの たかちほきょう)
昭和30年発行『宮崎縣教育かる』を50音順に紹介していく。
(絵札・読み札の裏面に、それぞれクイズ、易しい解説も印刷されていた。)
最初に詠まれているのは高千穂峡。
今さら紹介するまでもなく、全国的に有名な観光スポットである。
宮崎県北の高千穂町にあり、正式名称「五ヶ瀬川渓谷」の通り、五ヶ瀬川上流に位置する。
阿蘇山から噴き出した溶岩流が五ヶ瀬川によって浸食され、見事な柱状節理の峡谷を形成。名勝、天然記念物に指定され、峡谷に流れ落ちる真名井の滝は日本の滝100選に選ばれている。
ちなみに現代ひむかかるたでは『ろ』で詠まれている。
http://www.miyazaki-c.ed.jp/himukagaku/karuta/ro/index.html
群馬県には、県内の名所旧跡や名産品、伝統文化、偉人などを読み込んだ『上毛かるた』というものがあり、誰もが子どもの頃から慣れ親しんでいるそうだ。
同県出身のタレント井森美幸さんが、テレビで「つ」「 鶴舞う形の群馬県」「ね」「 ねぎとこんにゃく下仁田名産」と、ランダムな問いにすべて即答し、「群馬県出身の人なら誰でも全部暗記してます。」と誇らしげに言っているのを見たことがある。
楽しみながら郷土について学び、大人になって県外に出てもふるさとへの愛着を持ち、いいことだなあ…と思っていたら、なんと我が出身県宮崎県にもあった。
http://www.miyazaki-c.ed.jp/himukagaku/karuta/index.html
宮崎公立大地域研究センターが県内小学生に読み札を募集し、学生が絵札を描き、2006年に制作されたとのこと。
ところが、さらに驚くことがあった。
それよりはるか以前、すでに『宮崎縣教育かるた』なるものが存在していたのだ!
上毛かるたは昭和22年初版、昭和30年改訂版が発行され、それと同じ昭和30年発行だった。
しかも保存されていたのがまさにふるさと日之影町!
町のF田酒造(現F田酒店)さんに、1枚も欠けることなくきれいな形で残っていた。
郷土の貴重な文化資料とも言えるそのかるたを、同家のご好意によりお借りした。
これから50音順に1枚づつご紹介していきたいと思う。
まずは外箱から。
定価や局番なしの電話番号に時代がうかがえる。