手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

「0」から「-5」を引き算すると「+5」になる、って、子供にどう説明?!

2014-05-09 20:23:33 | 教育
表題の文を、式で書き現わすと 、
0 - (-5)= +5 = 5
ということである。なお、+5 が 5と同じであることは、数学の世界では、正数を表す場合には、符号の + は省略できる、という約束に基づいている。
最近 中学生になったばかりの孫娘が、5月の連休中に数学の宿題に取り組んでいた。それで、私は、「0」から「-5」を引き算すると、「+5」になることを、彼女に分かり易く、うまく説明することが必要になった。
彼女の使っている教科書を見せてもらったが、うまく説明がなされていない。そこで、私はいろいろ考えた末、自己流ながら、仕方なく次のようなやり方で、理解してもらわざるを得ないのでは、と思って彼女に説明した。そうしたら、彼女も、なんとなく納得しているようだった。
さて、私が考えた説明は、次のようなものである。
いま、一例として、
5 - 5 = 0             式a
5 + (-5)= 0           式b
という等式を考える。式aと式bとは、左辺(=記号の左側部分)が異なった表現になっているが、同じことを意味している。例えば、5円のお金を銀行に預金している人が、その後、5円のお金を銀行から下ろした、とすると、残高の金額は、式aのやり方で計算できることは小学生でも理解できよう。ところで、預金額を正(プラス)の数値として扱い、一方、下ろした金額を負(マイナス)の数値として扱うことにしてみると、残高は、式bから計算できて、このように、残高が常に”足し算”という形式で計算できるのである。
ここで、預金額を正(プラス)の扱いとしたときに、下ろした額を負(マイナス)の扱いにする理由は、お金を預ける ということと、お金をおろす ということとは、まったく反対のことであるから、預金額を正(プラス)の扱いにすれば、下ろした額を、負(マイナス)の扱いにする、というのは、容易に理解、納得できることと思われる。
さて、ここで、私なりの思いつきになるが、式bから、その左辺にある(-5)という負数を削除して、左辺が、5 という数だけが残るように、したいとしよう。このためには、式bの左辺から(-5)という負数を引き算する必要がある。
一方、依然として、式bの等式が成り立つためには、左辺から(-5)という負数を引き算したら、右辺からも同じ数だけ、つまり、(-5)という負数を引き算する必要がある。こうして、等式bは、
5 + (-5)- (-5)= 0 - (-5)     式c
という等式に変形できる。この式は、式bの両辺から、-5という同じ数を引き算したものであり、当り前に成り立つ式である。この式cの左辺の中にある + (-5)- (-5)という部分は、-5という負数から、それと同じ-5という負数を引き算する項になっていて、0 になるので、結局、式c の左辺には、5 だけが残り、式cは、次のようになる。
5 = 0 - (-5)            式d
この式の結論は、式dを導いた過程、プロセスから明らかのように、タネも仕掛けもない厳然たる帰結であり、正しい結果と言わざるを得ないことである。
そして、この式dの結論こそ、まさに私が冒頭に書いた、
「0」から「-5」を引き算すると、「+5」になる
という事実を表しているのである。つまり、誰がなんと言おうと、「0」から「-5」を引き算した結果は、5 すなわち +5 になる、と認めざるを得ないのである。
ここで、私にとって、不思議に思い、説明し難いのは、ここで例に出した、銀行に関わる例え話で無理にこじつければ、「0」から「-5」を引き算する、ということは、預金残高0円の状態において、5円を引き出すことを更にもう一度引き出す、ということであり、その結果が、なんと、5円を預金したことと同じになる!という事実である。これって、どうしても考え難い、理解しがたいことである。
なお、式aが式bに書き換えられた事実を応用すれば、式dは、
5 = 0 + (-(-5))            式e
とも書き換えることができる。
式dや式eは、5 という数以外のどんな数に対しても、あてはまる事実である。したがって、私としては、数学の計算式の時に、式の中に、今の場合の、- (-5)というように、負の数の前に重ねて負号(マイナスの記号)が付いているときは、これを無条件に、機械的に、つまり、理屈抜きに、
- (-5)= +5
というふうに、正の数に置き換える! ということを覚えておくことが賢明だ、と思う。
あるいは、別の覚え方としては、正(プラス)に対して反対の概念が負(マイナス)であり、それとは逆に、負の反対が正である、ということを念頭に入れておけば、便宜上、容易かもしれない。ここで、”反対”という概念を表すのに、元の数にマイナス(-)という負符号を付ける、というふうに約束しておくのだ。たとえば、5 という正の数に対して、反対の数が負の数であり、これを元の数 5 にマイナス符号を付けて、-5 と書いて負の数として表すのだ。
一方、負の数の反対の数が正の数というわけなので、このことは、負の数に負(マイナス)符号が付くと正(プラス)の数になる、ということを表わすことになる。例えば、-5 という負数に対して、その反対の数は、正の数5になるというわけだ。このことは、元の数 -5 にマイナス符号を付けて、- (-5)が正の数 5 になる、ということを意味している。今の場合、マイナス符号が二重に付いているのがミソである。正の数にひとつだけマイナス符号が付くと負の数になり、それに更に、もうひとつマイナス符号が付くと、元の正の数に戻る、というわけである。この考え方を推し進めると、
( - ( - ( - 5 ) ) ) という数は、実は、
( - ( - ( - 5 ) ) ) = - ( - ( - 5 ) ) = - ( + 5 ) =( - 5 )= - 5
となるので、- 5 という負数そのものなのであることがわかる。同じようにして、
(- ( - ( - ( - 5 ) ) ) ) = ( - ( - 5 ) ) = (+ 5 )= 5
(- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) = ( - ( - ( - 5 ) ) ) = ( - ( + 5 ) ) = ( - 5 )= - 5
- (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) = - ( - 5 ) = + 5 = 5
ということも理解できよう。
このようにして、分かることは、5 というような正数に対して、連続的にマイナス符号が奇数個ついていると、結果は、-5 というように、負の数になり、一方、偶数個ついていると、結果は、正の数になる、ということである。
ここで、蛇足ながら、8 から、(- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) という数を引き算する計算、つまり、
8 - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) という計算をしてみることにしよう。
引く数の (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) は、上記より、- 5 だから、結局、
8 - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) = 8 - ( - 5 )= 8 + 5 = 13
となる。
あるいは、また、8 - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) の式を、
8 - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) = 8 + ( - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) )
と書き換えることができるので、
8 - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) = 8 + ( - (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) )
           = 8 + (- (- ( - ( - ( 5 ) ) ) ) ) = 8 + ( 5 )=8 + 5 = 13
となり、当然ながら、同じ結果になる。

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