手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

一人で5日間かけて行った屋根の修理工事代が200万円超とは! 工事業者の騙しの手口にご用心!!

2023-11-18 19:18:53 | 生活
私は、屋根瓦の修理に関して、業者の口車に載せられて工事契約を結び、まんまと150万円ほどをドブに捨てるハメになった。今なお悔しい思いを抱く私は、同じ失敗を繰り返さないようにするため、ここに経験談を書き留めておくことにした。
<契約にいたる経緯>
それは、今年8月のことだった。
見るからに20歳代の男性が我が家の近くを歩いて通りかかり、たまたま戸外にいた私は話しかけられた。見るからに作業員姿の彼が言うには、「お宅の屋根瓦、あそこん所、傷んでいるようだから、今のうちに修理しておいたほうがいいですよ」、と。私としては、自宅は、今や築30年にもなるので、このへんで一度、ちょっと調べてもらって、必要なら修理してもらうのもいいかな、と思い、相談にのってもらうことにした。すると、彼は、まもなく、梯子を乗せた車で、自分が勤務している埼玉賢加須市の工事会社の社長を伴って我が家にやってきた。すると、二人は、すぐに車から梯子を降ろし、社長が屋根に登って、あちこち調べて修理が必要な部分を携帯電話のカメラにおさめた。その後、私たち夫婦は、社長から携帯で写した写真を見せてもらいながら、屋根の傷み具合の説明を受けた。30歳くらいの同社長が言うには、”現在、こんな状態だから、今のうちに修理しておかないと、後々、大変なことになって、修理費用も莫大になりますよ!”と言う。
そこで、私たちは修理費用を見積もってもらうことにしたら、社長は、すぐさま”待ってました”とばかり、その場で約20分もかけないで、次の内容の見積書を作ってくれた。
まず最初に、棟シーリング工事の「瓦調整」という項目があって、その長さが58.5メーターに及び、メーターあたりの費用を3000円、と記載。また、「合わせ部、面部、重ね部」工事部分が、同じく58.5メーターに及び、これはメーターあたりの費用を10000円、と記載。一方、漆喰入れ替え工事・掘削に関しては、既存の漆喰の撤去・新設部分が、全体の総延長で120.9メーターに及ぶとしていて、この部分の処分費用として、メーターあたりの費用を2500円と記載、一方、120.9メーターに及ぶ漆喰新設では、メーターあたりの費用が9500円と記載されていた。
そして、これら各項目ごとの金額を合算して、その後、消費税を上乗せして、総額は、240万円という金額になるというものだ。社長からは、工事は、たっぷり2週間はかかり、作業員は一人、時々は二人がかかる、との説明があった。
それで、私は家内とも相談、今、工事を先延ばしすると、さらに費用が膨らむと困ると考えて、その場で、見積書どおりでの契約にサインしたのだった。
さて、工事が始まるまでの間に、私は、240万円という金額が高すぎて、契約書記載の工事終了後の一週間以内の支払いは無理!!と思い、それを社長に電話連絡した。すると、社長からは分割払いでもいいから、何とか支払いできないか、との提案があったが、それでも、私は無理、と応えた。ここで、社長は本件に関しては、”既に工事のための仕込みも済んでいるから”、と、明らかに契約取り消しは不可能です、とうことを匂わすような発言をした。そんなことで、私は、ギリギリ215万円なら、なんとか支払いが可能と答えた。すると、社長からは、当初見積もりにあった工事内容の一部分の変更、具体的には、漆喰入れ替え工事部分の総延長を120.9メーターから100メーターに縮小・変更するならOK、という返事。こうして、金額的には、当初の工事額より25万円少ない215万円での金額で、工事をしてもらうことになった。
<工事から支払い完了>
実際の工事は9月に行われた。工事は、家の周囲に鉄パイプといった作業用の足場を組むといった大掛かりなこともせず、Iさんという29歳の作業員が一人で工事を行った。彼は宇都宮の自宅かろ毎朝9時半ごろ、車で我が家に到着、午前・午後と彼なりのペースでタバコを吸うなり、飲料補給したりなどしながら、仕事をすすめて、夕方5時半ころには、帰宅した。
作業期間中、彼が材料として持ち込んだのは、瓦どうしの接着とか瓦の補強などのための漆喰という材料だけだった。これは紙袋に入った粉末状のもので、一袋に数十キロ入ったものが4~5千円で販売されているものだ。工事は、この粉末を水に溶かして糊状にして、専用のコテで瓦に塗りつけるものだ。工事は、なんと5日間であっと言う間に終了した。契約時、社長が2週間以上は、かかると言っていた工事期間とは、あまりにも違う!!。私はここでハッキリと騙されたことに気がついた!!
工事が終了した翌日、早速、社長から電話がかかってきた。彼は、開口一番、工事が終了したので、契約書にあったように、今後一週間以内に工事代金を現金で支払ってほしい、と言う。私は、銀行振込がいいのでは、と提案したら、同社長は、契約書に記載されている通りに、あくまでも現金を主張したので、私は、急いでアチコチの銀行口座から費用をかき集めて、現金を用意した
さて、我が家に一人で現金を受取りに来た社長は、なんと、札束を自動で数える機械を携えてきたのには、驚いた。そして、私が渡した1万円札の束を機械にセットして、粛々とカウントを始めたのだった。彼は、一見、真面目くさった顔つきでカウント操作をしている風に見えたが、内心は笑いが止まらぬほど、ほくそ笑んでいたに違いない。この場にいた私は、騙されて大金を支払ったことで、実に情けない、という惨めな気分になった。そして、後世、このときの屈辱感を絶対に忘れまい、との気持で、札束を数える社長の現場を携帯電話で動画撮影した。
<反省点>
5日間の工事期間中、工事の合間に、タバコ休憩していたIさんに伺ったところでは、彼は工事業者の正社員ではなく、工事業者の社長からの依頼で仕事を請け負ってるだけという。さらに、彼は、私が工事業者と交わした工事契約額215万円については工事業者の社長からは聞かされていない、とのことだった。ここで、私は彼に、今回工事を工事業者から、いくらの値段で請け負ったのかを質問したのだが、それには答えてもらえなかった。
さて、ここで、もしもの話だが、今回の工事の前に、私が仮に誰か友人を介して、29歳の彼Iさんを紹介してもらって、Iさんに個人的に頼んで今回の工事をやってもらったとしたなら、工事金額はいくらになっただろうか?、ということだ。いくら何でも、100万円は請求しないだろう。もし、彼が5日間の作業だから50万円でいいヨ、と答えたなら、今回の215万円のうち残り150万円以上のカネは工事業者の社長の丸儲けなのだ。
さて、もしも、今回作業してくれたIさんを一般のサラリーマンに置き換えれば、たった5日間の仕事で手取り215万円を稼いだ、というに等しいのだが、こんな馬鹿げた話は、サラリーマンの世界ではありえない話だ。ところが、屋根の工事業者という特別な業界の世界では、それがまかり通っているのだ。その根本原因は、工事現場が一般人が立ち入らないような場所ー屋根ーにある、ということに尽きる。通常、私たちは屋根に登ることがなく、屋根瓦の敷設状況とか工事の状況を把握するのは困難なので、屋根の工事業者の言いなりにならざるを得ないのだ。ここに、工事業者が見積金額を大幅に膨らませて私たちをダマす余地が入り込むのだ!
今、私が反省して思うことは、社長の作った「棟シーリング」工事に関わる契約書内容を厳格に査定してから、契約をとりかわすべきだったのだ。社長が約2、30分程かけて作った見積書には、前述した通り、棟シーリング工事の「瓦調整」という項目があって、その要工事部分の長さが58.5メーターに及ぶ、とか、一方で、漆喰入れ替え工事・掘削に関する項目では、既存の漆喰の撤去・新設部分が、全体で120.9メーターに及ぶ、と書かれているが、これらの長さの数値って、甚だいい加減な数字なのだ。屋根に上って20分ぐらいの間に携帯で屋根の傷み具合を撮影しながら、これらの長さを正確にはじくことは不可能なはず!。屋根の上で社長ひとりで巻き尺を使って正確に長さを測った、なんて到底思えない。その上に、メーターあたりの諸費用についても、3000円、とか10000円、さらに9500円とかの金額が記載されているが、これらの金額の数値の具体的根拠はまったく説明しなかった。しかし、説明されても、屋根の上での作業実態を見ることのない私たちには、詳細な質問・追及ができにくいのが現実なのだ。
このほか、契約を交わした後で、契約書の裏面をみて分かったことだが、クーリング・オフに関して、「お客様(注文者)からのご請求によりご自宅でのお申し込みまたはご契約を行った場合等」の場合、クーリング・オフの権利行使はできません。と記載されていた。本来なら契約前に社長からクーリング・オフについて説明があって然るべきのはずだが、彼はこの件を敢えて、説明しなかったのは、彼の悪意によるものだ、と思わざるを得ない。
以上、述べた通り、今回の工事では、私の軽率な契約によって、大金を業者に騙し取られてしまった。今後、2度と同じような失敗を繰り替えないためには、屋根の上という工事に関わるような工事の発注には、どう対処すればよいか、今回の失敗事例を参考にして、十分に反省しなければならない、と肝に銘じた。
例えば、契約にあたっては、2社以上の業者から見積もりを取り寄せて、比較検討する、など、必須なことだ。その他、依頼する工事内容に即した工事業者が、自分の知り合いにいるか、いない場合には、誰か知り合いにの人に業者を紹介してもらうなどすることも有効であろう。
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