手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

北京五輪での「口パク」少女の影の少女、可哀想

2008-08-25 16:02:21 | スポーツ
新聞によれば、昨日幕を閉じた北京五輪においては、その開幕式で著名曲「歌唱祖国」を独唱した、美少女、林妙可ちゃん(小学3年生、9歳)が、実は他人(楊沛宜さん)の歌声に合わせて「口パク」をしていた、という。開会式の音楽総監督が「口パク」は楊さんの容姿が見劣りするためで、中国共産党指導部の指示だったと説明している、という。
実際に独唱した歌声の主は、北京市の小学1年生の少女、楊沛宜さん(7つ)だったそうだ。当の彼女は、今月18日夜、林妙可ちゃんが出演するテレビ番組を見たが、その際、番組の中の司会者は、開会式で全世界に流れたのは楊さんの歌声だったことに最後まで触れなかった、という。
翌朝、楊さんが歯型が残るほど強く腕をかんでいたことが判明したそうだが、心を傷つけられた彼女の気持ちは十二分にわかる思いがする。無念の気持ちが痛々しく伝わってくる。彼女の両親はマスコミの取材を避けるため娘を遠方に避難させたというが、担任教師も「彼女をこれ以上傷つけないで」と訴えているそうだ。
おそらく彼女は、テレビを見てるとき、司会者がまもなく自分の名前を語ってくれる、と期待していたであろう。ところが、最後まで彼女の名前が語られることなく番組が終了したことは、テレビ局が、この世における彼女の存在を否定したことになろう。開会式の場で、「容姿が悪いから」との理由で、替え玉を映像で流したこと自体、彼女にとってはすごい屈辱であり、ショックであったろう。その上、テレビ番組では、自分の存在を完全に無視されてしまい、小学1年生の彼女が、いかに心を傷つけられたか想像を絶するものがある。
五輪という華やかな舞台で、「口パク」という"ヤラセ"を公然と認めるって、日本では考えられないことだ。華々しい舞台の影で悔しい想いを抱く少女の姿、実に可哀想に思う。