中村航著「リレキショ」河出文庫 490+tax
不思議な小説である。ファンタジーと呼んでもいいのだろうか。“半沢良”19歳。というのは彼を拾ってきた?「姉さん」が付けてくれた名前と想定年齢である。彼がどこの生まれでどのような人生を送ってきたかは一切語られない。
一方、何故「姉さん」が彼を拾ってきたかも明確には語られることはない。どうも彼女が「弟が欲しかったの」という程度しか確たる理由はないみたいだ。
姉と弟の生活が始まり、その弟が近くのガソリンスタンドにバイトで就職するために「履歴書」を作成する。ひとつは一応第三者がみて「履歴書」らしいものを書いて用意するのだがもうひとつ自分を創り、導く「リレキショ」なるものを書き留める。これは姉さんが言うところの「意思と勇気があれば大抵のことは上手くいく」を具現したものである。
さらに姉さんのお友達山崎女史が登場し、更に三人の不思議な人間関係が醸成される。その関係はほとんどセクシャルなものではない。
そして漆原(ウルシバラ)なる受験浪人の女の子の登場によって更なるファンタジーの世界が広がる。
半世紀以上生きてきたオジサンの感性の、はるか上空を物語りは進行する。
不思議な小説である。ファンタジーと呼んでもいいのだろうか。“半沢良”19歳。というのは彼を拾ってきた?「姉さん」が付けてくれた名前と想定年齢である。彼がどこの生まれでどのような人生を送ってきたかは一切語られない。
一方、何故「姉さん」が彼を拾ってきたかも明確には語られることはない。どうも彼女が「弟が欲しかったの」という程度しか確たる理由はないみたいだ。
姉と弟の生活が始まり、その弟が近くのガソリンスタンドにバイトで就職するために「履歴書」を作成する。ひとつは一応第三者がみて「履歴書」らしいものを書いて用意するのだがもうひとつ自分を創り、導く「リレキショ」なるものを書き留める。これは姉さんが言うところの「意思と勇気があれば大抵のことは上手くいく」を具現したものである。
さらに姉さんのお友達山崎女史が登場し、更に三人の不思議な人間関係が醸成される。その関係はほとんどセクシャルなものではない。
そして漆原(ウルシバラ)なる受験浪人の女の子の登場によって更なるファンタジーの世界が広がる。
半世紀以上生きてきたオジサンの感性の、はるか上空を物語りは進行する。
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