min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

ゼーランジャ城の侍

2005-09-21 17:46:49 | 時代小説
新宮正春著 新人物往来社刊行 1989.4.15 第1刷 ¥1,350

17世紀台湾の台南、安平にオランダ人によって築かれたゼーランジャ城は鄭成功の軍船に包囲されていた。オランダ軍側と鄭成功側にそれぞれ日本人侍の傭兵がおり、鄭成功の暗殺をもくろむ勢力とそれを阻止せんとする勢力、同じ日本人傭兵同士が繰り広げる暗闘を描いた異色の作品。
全般的に著者新宮正春の文章に堅さが目立ち、構成が荒削りに感じるところがあり、せっかくの小説の素材が生かされなかった気がしてならない。

尚、余談ではあるが鄭成功に加担した日本の侍によって構成された「鉄面人隊」の活躍を描いた好書に 高橋和島著 『朱帆』『怒帆』がある。

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