min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

第四の射手

2006-06-17 13:40:54 | 「ナ行」の作家
鳴海章著『第四の射手』実業之日本社(JOY NOVELS)2005.10.25 857円+tax

鳴海章氏はスナイパーに関する作品をかなり上梓している。古くは「撃つ」があり、続いて「死の谷の狙撃手」「長官狙撃」「冬の狙撃手」「バディソウル対テロ特殊部隊」そして本作「第四の狙撃手」となっている。
本作は「死の谷の狙撃手」の続編になる。

アメリカの軍部の一部で秘密裏に生み出された究極の殺人兵士軍団ポイズン(毒)。幼い少年たちが拉致同然に集められ、厳しく素質を選別された上更に薬物投与、脳への外科的手術をも行って作り上げた“二重人格”を持つ殺人者集団だ。
あるシグナルを与えられると殺すことへの何の躊躇も持たないキリング・マシーンと化す。
その一員、暗号名ダンテのが日本に帰ってきた。普段は自らが「毒」と知ることもなく。

帰国の目的は前作で殺したはずのボスニアヘルツェゴビナ出身の女狙撃手アンナが生きており、何らかの“狙撃”を目的に日本へ入国するらしいとの情報を得たためだ。
一方、「アフリカの曙光」と呼ばれるアフリカ某国のリーダーを警護すべく、かっての公安警察の特殊狙撃部隊に属していた仁王頭は現在道警に所属し、今回この護衛任務の為上京していた。
そして「アフリカの曙光」を成田から警護している途中、仁王頭の目の前で日本初の“自爆テロ”が行われた。
アンナの来日と「アフリカの曙光」更に米国大統領の来日が決まり、誰が狙撃のターゲットになるのか一挙に緊迫の度を増す。それに加えて謎の“究極の狙撃手”の影が・・・

前作「死の谷の狙撃手」でも感じたのだが、このポイズンを生み出した米国の軍部からはみ出したポイズン、その後の彼らを活用しようとする組織がますます不透明になっている。
その組織はシンジケートと呼ばれるのであるが同じシンギケートの内部で多様化されワケがわからない状態となっている点が今回もまた不満要素となってしまった。


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