min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

グレン・ミード著『ブランデンブルクの誓約(上下)』

2010-04-11 00:29:51 | 「マ行」の作家
グレン・ミード著『ブランデンブルクの誓約(上下)』 二見書房文庫 1999.6.15 初版 790円+tax

オススメ度:★★★★☆

グレン・ミードといえばあの『雪の狼』を思い起こす方が多いと思う。第二次大戦下、蜜名を帯びた男女のスナイパーとスパイが繰り広げる逃避行は何ともスリリングであった。この作品を読んでの通り、著者は本格的冒険小説の作家で、同作品において大いに期待された作家である。
本書『ブランデンブルクの誓約』は同作家の邦訳第二弾であるのだが、これがデビュー作とのことである。
題名から推察される通り、ナチス・ドイツの陰謀(もちろん戦後の)を描いたものである。
上巻はいくつもの難解なジグソーパズルをやっているようで読者はイラつくのであるが、下巻に至ってモザイク画像が鮮明になるように「彼ら」の陰謀が浮き上がってくる。
その内容はもちろんここで明かすことは出来ないのであるが、とにかく内容と規模といい想像を絶するもので、驚愕の結末に向かってなだれ込む。
とうていデビュー作とは思えない仕上がりで、この作家の他の作品を今一度追っかけてみたくなった。
ちなみに『熱砂の絆』は読んだが、『亡国のゲーム』、『すべてが罠』、『地獄の使徒』などは未読。




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