有川浩著『空の中』角川文庫 2008.6.25一刷 705円+tax
オススメ度★★★★☆
ひとによっては馬鹿馬鹿しいほどのストーリーかも知れない。それほど荒唐無稽な内容だ。だが、ここに登場させたひとつの浮遊“物体?”“生物?”によって、人間の根源的な存在理由が鮮やかに問われることになる。
何より登場人物が魅力的だ。この“生物?”によって命を落とすことになった自衛隊パイロットの息子瞬とその幼馴染の佳江。ふたりを暖かく見守る川漁師の宮じい。
事故を起こしたときの僚機を操縦していて、からくも事故から逃れた武田光希三尉、事故究明のため航空機製造会社から自衛隊に派遣されてやってきた春名高巳のふたり。彼らに対峙することになる反【白鯨】運動団体のリーダーである若き美貌の少女白川真帆。
登場人物のひとりひとりの際立ったキャラクターが鮮明に描かれ物語をいっそう盛り上げる。
土佐の仁淀川でのびのびと育まれた佳江と途中からではあるがその自然の恵みと宮じいに見守られて育つ瞬のカップルは極めて良い感じ。
だが魅力的な登場人物の中でもとびきりカッコよく可愛らしい?武田光希三尉にすっかり惚れてしまった。あの茫洋として鋭い感性を持つ春名高巳との物語を機会があれば是非作っていただきたいものだ。
有川浩という作家は「図書館戦争」とそのシリーズで一躍脚光を浴びたらしいがなかなか面白い作家のようだ。
オススメ度★★★★☆
ひとによっては馬鹿馬鹿しいほどのストーリーかも知れない。それほど荒唐無稽な内容だ。だが、ここに登場させたひとつの浮遊“物体?”“生物?”によって、人間の根源的な存在理由が鮮やかに問われることになる。
何より登場人物が魅力的だ。この“生物?”によって命を落とすことになった自衛隊パイロットの息子瞬とその幼馴染の佳江。ふたりを暖かく見守る川漁師の宮じい。
事故を起こしたときの僚機を操縦していて、からくも事故から逃れた武田光希三尉、事故究明のため航空機製造会社から自衛隊に派遣されてやってきた春名高巳のふたり。彼らに対峙することになる反【白鯨】運動団体のリーダーである若き美貌の少女白川真帆。
登場人物のひとりひとりの際立ったキャラクターが鮮明に描かれ物語をいっそう盛り上げる。
土佐の仁淀川でのびのびと育まれた佳江と途中からではあるがその自然の恵みと宮じいに見守られて育つ瞬のカップルは極めて良い感じ。
だが魅力的な登場人物の中でもとびきりカッコよく可愛らしい?武田光希三尉にすっかり惚れてしまった。あの茫洋として鋭い感性を持つ春名高巳との物語を機会があれば是非作っていただきたいものだ。
有川浩という作家は「図書館戦争」とそのシリーズで一躍脚光を浴びたらしいがなかなか面白い作家のようだ。