sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

小さいシルクのスカーフ

2019-03-04 | 小さいもの
東南アジアに住んでいたころに、某ブランドのすごく綺麗で繊細な
薄いシルクのバティックを、年に一度か二度買うのを楽しみにしてて、
だいたい大判の、巻いてスカートにできるサイズを買ってたけど、
数枚だけ小さいのがあって、そのうちの1枚をとても便利に使ってた。
それを去年の秋になくしかけた。

丸めるとゲンコツくらいの小ささになるとても薄いシルクだけど、
すごく暖かいので季節の変わり目にはいつも小さな布の巾着に入れてカバンに入れてた。
それをマンションの外階段のところで落としたらしい。
気付かずにいたんだけど、朝ゴミ出しに家を出たら
階段の途中の手すりに引っ掛けてあって、あれ?これわたしの!と気づいた。
巾着は見当たらなかったけど、スカーフは引っ掛けてあってみたところ汚れもない。
うちの棟の住人4軒分の人しか通らない場所なので、
誰かが見つけてひっかけておいてくれたんだろうけど、よかったー。
一応手でそっと洗って、干しました。そのあと旅行にも持っていった。
これがこのスカーフを落とした1回目。

2回目は前にも書いたけど、マンションの敷地内の、桜の木の並んでる芝の上。
朝の通勤時に落としたらしく、帰り道に、きょろきょろしながら歩いてたら
見つけました。
雨も降ってなくて、マンションの清掃の方もいらっしゃらない日だったのがよかった。
本当に運がいい。

そして3回目はお正月早々。
夜に出かけてかなり遅く帰ってきて、ぱたんと眠ったのですが、
4時頃にふと目が覚めて、あ、スカーフあるよね?と急に気になって探してもない。
夜中の帰宅途中、あまり寒くなかったのでスカーフは巻かずに、
でも二度も落としたスカーフなので、また落とすといやだなあと、
バッグの奥深く押し込んだはずなのに、ない。
とても焦った。二度あることは三度あるのだなぁと、
そして今回はもう見つからないかなぁと、ショックだった。
落としたなら、財布の出し入れをした駅だろうか、
念のため前夜の訪問先のお宅と、乗った電鉄会社に聞いてみなくてはと思いつつ、
まだ暗い朝の4時にじっとしていられなくて、上着も着ずに、なんとなく家を出て、
駅の方へ歩いてみたら、家の前から数分歩いたところにふわりと落ちてた。
びっくり。
帰宅は遅かったので、落としたならそのままあるかも、と少し思った気もするけど
期待はしてなかった。
見つかるとは思わず、ショックでふらりと外に出ただけだった気もするし、
その時の気持ちは、あるような気もしてたのか、あるはずないと思ってたのか、
自分でもわからないけど、本当にびっくりしてなんか感動してしまった。

わたしはものに愛着を持ちがちなのですが
大事になりすぎるとなくした時がこわいし、
そしてものは時々なくなるので、本当はあまり愛着を持ちたくない。
でも、このスカーフには、縁があるということなのかなぁと思う。

きれいだけどすごく地味な色合いなので、
最初は特にお気に入りというわけでもなかったスカーフですが、
10年以上使っていると、すごく愛着がわいてきます。
本当に薄くてすっごく小さくなるけど、めちゃくちゃ暖かい。
もっと大事にしよう。