sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

スカーフとさくらんぼコンサート

2018-08-01 | Weblog
ものって、なくさないのが一番いいとは思うけど、
なくしたものが知らない人の親切で戻ってくるのは、もっと素敵かもしれない。
どなたか存じ上げませんが、わたしのエルメスの、
とろけるようなグレイッシュピンクのスカーフを拾って、
わかるように金網にくくりつけておいてくれた方の、幸せをすごく祈ります!

コンサートに行く前に、カバンの持ち手にくくりつけてたはずのスカーフを
なくしてしまったんですよ。気がついたのはコンサート開始5分前。
ホールに来る前に1杯飲んだ店からここまでの間のどこかだろうけど、
もう探しに戻る暇はない。
とても大事なスカーフだから一瞬悩んだけど、慌てても仕方ないか、と
とりあえずコンサートを楽しむことにした帰り道、
お店にあったらいいなぁと祈りながら元来た道を歩いてたら、
コインパーキングの横の金網になんだかふわりと揺れてぶらさがっているものが!
コンサートも良かったけど、知らない人の親切に、特別な夜になりました。

コンサートは、さくらんぼコンサート。チケットを友達にもらったのです。
山形交響楽団のコンサートで、さくらんぼがもらえるのがなんかうれしい。
そして、去年か一昨年かに豊中にできた、この新しいホールにも
初めて行けてうれしかったです。
ホール自体も、かなりいい感じでした。
今回のは大ホールだったけど、西宮の芸文センターより少し小ぶり?で、
地方のオケのどこかアットホームな演奏にとても合ってて、いい雰囲気でした。
ただ、ホールの大きさとホワイエの広さが合ってないのは残念。
休憩時間にホールのお客さんがでてくると、ホワイエは芋の子洗い状態で、
この日は山形の食品など物販をしてて楽しそうだったのに見る気にならなかった。
あの倍くらいの広さが必要な気がしますね。

そして演奏は、クラシックで一睡もしなかったのって、ここ数年で初めてかも。
しかもビール数杯飲んだあとなのに。
地方のオケってほとんど聴いたことなかったけど、
良くも悪くも垢抜けなさがあって、日常と繋がってる感じがあって
大きなホールの大きなオケで、非日常を味わうのもいいけど
こういうのもいいなぁと、とてもリラックスして楽しみました。

でも、演奏の間、スカーフのことも少し考えていました。
もしわたしが明日死ぬんだったら、
高いスカーフより、このコンサートに来たということの方が良かったと考えるだろう。
では来週死ぬなら?やっぱりスカーフよりコンサートよね。
来月だったら・・・コンサートの方だな。
来年だったら・・・うーん、やっぱりコンサートかな・・・。
そんな風に考えると、とても好きなスカーフだったにしても、
こうしてコンサートに来て楽しく過ごしたということの方が、大事だから
帰り道で見つからなくても仕方ないよな、というようなことを考えたのでした。
そう考えると、スカーフはさておき、
人と会ったり楽しく過ごすことには、できるだけ出かけるようにしたいな、
元々はかなり出不精だけど、
出かけることをあんまり億劫に思わないようにしようと思いました。
でも結局スカーフは見つかって、記憶に残るいい夜になったのでした。