線路端日誌

東海地方の鉄道を中心に、細かいネタからこつこつと。

1月の新聞記事から:北陸の私鉄

2009年01月30日 22時17分14秒 | 私鉄(北陸)
1月の新聞記事、北陸の私鉄のニュースを拾ってみます。

中日新聞『福鉄福武線、ヒゲ線延伸案採用決定 議論平行線のまま』1月17日

福鉄福武線市役所前~福井駅前間の通称“ヒゲ線”の処遇をどうするか検討が続けられてきましたが、現在のヒゲ線をそのまま福井駅方向に延伸することに決まったそうです。福武線にはえち鉄三国芦原線が田原町から乗り入れるという計画があり、そうなると高頻度で列車が行き交うことになるために駅前商店街からは反対が出ている中での決定でした。

福井新聞『トレーラー、架線を切断 福鉄福武線 上下線3時間10分不通』1月22日

トレーラーが架線を切断して逃げるという災難がありました。

毎日新聞『北陸鉄道:石川線の2.1キロ繰り上げ廃止 国交省が通知「不適切」 /石川』

廃止届の提出されている北陸鉄道石川線鶴来~加賀一の宮間ですが、繰り上げ廃止は無くなったそうです。繰り上げ廃止には官の認めが必要なんですね。地元には猶予が与えられたといえるのでしょうか。

北日本新聞社『「ネコ電」2代目へ 万葉線、新年度』

Cat Tramさんのブログ猫電車日記で知ったのですが、万葉線の猫電車の初代が引退となり、2代目の登場となるそうです。登場は4月以降。現在の猫電車は老朽化が進んでいるそうで、2編成のアイトラム導入とともに引退するそうです。加越能鉄道時代にデザイン公募によって登場し、沿線に親しまれてきた「猫電車」。2代目はどのような姿になるのでしょう。


現在の「猫電車」(再掲)

台湾糖鐡訪問記 その2

2009年01月24日 13時24分48秒 | 鉄道
つづきです。12号積込み所を見たのち、虎尾の街へと歩き続けました。出発は12:40頃。朝の寒さはどこへやら、温かく乾いた天気になりました。


砂埃を巻き上げて走っていくサトウキビダンプ (拡大できます)

それほど歩かないうちに、11号積込所へと着きました。番小屋にはおばちゃんがいて、明日は何時にやってくるかということを教えていただけました。12号と同じくここも積み込み作業が行われている最中で、古そうなダンプカーがやってきては貨車にサトウキビを落とし込んでいました。


11号積込所  (拡大できます)






積込中

眺めている間に、貨車が全て満載になりました。すると、おばちゃんがトラクターのエンジンをかけて車両の入れ替えを始めました。まず満載の貨車を積込スペースから押出します。次に、連結面間にバンパーを差し込んで空の貨車を積込スペースへと持ってきて、積込ピットへと押入れていました。ブレーキの付いていない貨車をどうやって停めるのだろうと思っていたのですが、貨車の走行抵抗を利用して実にうまいこと、前の車両にスレスレぶつからないように貨車を止めていました。時間もあっという間で、まさに職人技でした。


貨車の入れ替え  (拡大できます)

30分ほど滞在したのち、また歩き始めます。日差しのせいもあって体がだるくなってきます。背丈ほどのサトウキビ畑の中、13:50頃に10号積込所へと到着。貨車はあったものの、ここは積込み作業をしていませんでした。


10号積込所 (拡大できます)


ピット

10号積込所を過ぎると、線路端に野菜畑が現れるようになりました。小規模なものが多かったのですが栽培されている野菜は多種多様でした。

次の9号積込所までの間にサトウキビの刈り取り風景を見ることができました。




刈り取り機とダンプ (拡大できます)

恐竜みたいな大形の刈り取り機を使い、斜め後ろにダンプカーを並走させて刈り取り作業が行われていました。刈り取り機から噴き出されるサトウキビがちゃんとダンプに入っているのか遠目には疑わしかったのですが、近づくにつれてちゃんと入っているのが見えました。

台糖によるサトウキビの搾りかすの再利用所と畜産所の横を過ぎると9号積込所へ着きました。15:15頃だったでしょうか。最も製糖工場に近い積込所です。


9号積込所 (拡大できます)


この光景はどこも同じ

最後の貨車への積込みが終わろうとする所でした。積込みが終わると既に済んでいた貨車のひと固まりとの連結がトラクターでもって行われ、連結部にピンが落としこまれていました。


積込済みの貨車

9号から先は、水田と菜の花畑が景色の主役でした。あちこちでツバメが飛びまわってもいたので、日本の春を思わせる景色でした。








陽の傾いていく中を歩いて行くと、最高時速300kmの高速鉄道、台湾高鐡の高架をくぐりました。列車はないものの、前時代的なナローのシュガートレインと高速列車が交差する、不思議な光景でした。


下のひょろひょろな線路が糖鐡、上が高鐡 (拡大できます)


歩き続けて、ようやく虎尾の街に着いたのは17:30過ぎでした。闇が辺りを覆い始め、街は灯りを点し始めていました。


宵の虎尾

へとへとになりましたが、いい思い出になりました。

台湾糖鐡訪問記 その1

2009年01月20日 22時44分38秒 | 鉄道
さきの3連休+1日で、台湾へと出かけていました。サトウキビを農場から工場へと運ぶナローを虎尾というところまで撮影に行く大学の先輩の方についていく、という形の旅行でした。その記録を、見たまま中心ながら2回に分けて書いてみたいと思います。

訪問したのは1月11日(日)でした。前の晩に虎尾市内のホテルに入り、この日は朝6時半に起床しました。台湾は南国であるともいわれるのですが、少し肌寒い朝でした。この旅行中は台湾にも寒波が来ていたようで、テレビニュースをつけると、「低温特報 下探6度」「寒流来襲!低温特報 厳防寒害、老人小心温度突然変化~」などと大騒ぎの様子でした。ただ、朝方寒かったのは放射冷却の影響だったようで、日が高くなるにつれて気温も日本の春並みに上がりました。

虎尾(fuwei)は、台湾中西部の雲林県にある街です。ここに残る、サトウキビを農場から工場へと運ぶナローゲージのトロッコ列車、糖鐡を今回訪れました。この種の列車はかつて台湾の多くの場所で走っていたそうですが、トラックへの輸送転換と台湾における製糖産業自体の衰退によって、現在も残っているのは虎尾一か所の一路線のみとなっているそうです。


朝の街

まず、糖廠の出口へと赴きました。


入れ替え中

小さなDLが入れ替え作業に勤しんでいる様子を、門の外から撮ることができました。その後、列車を牽いて出てくるところを撮ろうと待ち構えていたら、工場の人と思わしきおじさんがなにやらジェスチャーで工場の中、ヤードの入口あたりの事務所前を指差しました。ここまで入って撮ってもいいよ、ということのようで、スクーターで犬走りを走っていくおっちゃんについてぞろぞろと入らせていただきました。このおじさんからは、列車は8時半ごろから2本出てくること、今日の列車は3本あることも教えていただけました。


控え車


三線軌の転轍機

現在は工場と農場(積込み場)を直結する路線しか残っていませんが、かつては台鐡の駅へも線路が延びていたそうです。1,067mmゲージの貨車も糖鐡内へ乗り入れていたらしく、その時代に使われていたと思わしき、両方の貨車を備えた廃車体が放置されていました。もしかしたら今も動くことは動くのかも…


糖廠の煙

聞いた時間までは数十分あり、踏切近くの店で肉まんとパン、豆乳を買って朝食を摂りながら、咲いている花や野良猫を眺めながら待ちました。

8:25、一本目の列車がやってきました。


空車を連ねてやってくる



車体の割に大きなエンジン音の大きな機関車がまず通り過ぎ、続いてミシミシと音を立てて空の貨車が通り過ぎていきます。速度は遅いはずですが、車両が小さいために早く感じられました。

工場を出ると列車は道路との併用軌道区間へ入り、路面トロッコとなります。もっとも、土が積もっているのであまりそんな感じはしません。二本目はここで撮りました。写真のデータによると、8:38。線路近くにたむろする野良犬を警笛で遠ざけて走っていきました。


砂煙を巻き上げて

朝の二本撮影後、台西客運の虎尾バス停へと向かい、そこからタクシーに乗りました。台湾のタクシーはどれも真っ黄色に塗られているのですぐに分ります。龍巌國小(小学校)を通り過ぎた所にある踏切でタクシーを降りると周囲はひたすらサトウキビ畑でした。



降りた地点のすぐそばに踏切小屋がありました。そこの中年女性によると、現在地は12号積込所と13号積込所の間とのことでした。13号積込所へと向かい、踏切からは線路沿いの道を西へと進みます。足元にはサトウキビが落ちていました。列車が落としていったもののようで、手に取ってみるといずれも干からびていました。


さとうきび畑の中

歩いているうちに、遠くに黄色い機関車の姿が見えてきました。こちらに向かってきているので歩くのをやめて待ち受けることに。


工場へ向かう積荷編成時間は9:40

線路わきに土を盛り上げた所があり、そこからサトウキビ畑を入れて撮ってみたつもりだったのですが、いまひとつな構図となってしまいました。列車は左右に揺れながら、ポロポロとサトウキビを落として走っていきました。


落し物

列車が通り過ぎた後、再び線路沿いに歩きます。先ほどまでとは違い、まだ水気の残っているサトウキビがそこかしこに落ちていました。


13号積込所 積込設備


上から見る


廃車体


全景

積込所を嗅ぎまわったのち、ふたたび西へと歩き始めました。もう一本、列車がやってくるという期待を込めてのことで、13号付近から少し歩くと並木道となって、なかなか良い雰囲気。ここで待つことに決まりました。


14-13号積込所にて

待ってはみたのですが、列車はなかなか来ませんでした。列車は必ずしも終点まで走るものばかりではなく、途中で折り返すものもあります。もしかしたら12号以前の積込所で折り返しになっているのかもしれないという可能性もあるため、東の方へと移動を開始することになりました。

先ほどの踏切まで戻ってくると、廃車体利用の踏切番小屋に人の姿はありませんでした。踏切番の人がいなければ、もうその日は列車が走らないということです。

廃線跡などに寄り道しながら線路上を東へ歩き続ける。サトウキビ畑の光景が刈り取りの終った一面茶色の景色に代わった頃、貨車と12号積込所が見えてきました。畑の中の道をダンプカーが砂塵を巻き上げて積込所へと走っていくのも見えてきます。積込み作業の最中ということなので、自然と足が速くなります。


ダンプカー


積込所


積込中

結構な頻度でダンプがやってきては、サトウキビを貨車へと落とし込んでいきます。積込みはなかなか豪快で、塊が一度に落ちると貨車は脱線するのではないかというほどに揺れていました。積込みは1両ごとに行われ、1両が終わるとトラクターで何両にも連なった貨車を押して移動させて次の積込みに備えていました。


満載

写真や動画を撮っているうちに、東からやってくる列車の姿が見えてきました。




工場からの空車が到着


砂埃がすごい

列車が止まるとすぐさま機回しが始まりました。このDIEMAの機関車は意外に速い速度で転線、積込みの終った貨車との連結リンクにピンを落とすや否や、もう発車態勢に入ってエンジンをうならせ始めました。大慌てでカメラをかまえます。


工場へ向け発車


ぞろぞろと

サトウキビを満載した列車は、サトウキビをポロポロ落としながらノッソリと工場へ向かって去っていきました。

列車が出た後も積込み作業はまだ続いていました。今日の列車がもしかしたらまだあるのかもと思って作業員の方に筆談で聞いてみましたが、答えは「没有」。貨車を指差して「明天」とも言われました。どうやらサトウキビを積み込んだら明日まで貨車は放置のようでした。


工場方を望む


空車。貨車は一両ごとに自重が違った

貨車を観察したりした後、虎尾の街へ戻るために歩き始めました。12:40頃でした。

1/18 8862列車と8865列車

2009年01月20日 22時05分31秒 | JR(東海)
鮮度落ちですが、1/18(日)、東武50050系の甲種輸送列車(8862列車)が東海地区を通っていきました。


EF200-8+東武50050系 木曽川ー岐阜にて


ビニールシートは無し

EF66が使用されることの多い列車ですが、今回はEF200の牽引でした。

おまけとして。

EF65 87+ヨ+チキ 8865列車 穂積ー西岐阜にて


EF210-154+コキ100系列 1062列車

EF210も大所帯になっていますね。

養老鉄道「夢鉄道」

2009年01月08日 23時46分17秒 | 私鉄(東海)
昨年12月から、養老鉄道で電飾電車「夢鉄道」が運行されています。沿線の青年団体の事業によるもので、3両編成のうち1両に電飾が施されています。


611号に電飾・装飾が施されている 大垣にて (拡大できます)

養老鉄道のホームページによると、10日までの運行とのことです。

養老鉄道『電飾列車「夢鉄道」を1/10まで運転します。(神戸八光会主催事業)』

名鉄一宮発着となった豊川急行

2009年01月03日 13時04分11秒 | 名鉄
12月のダイヤ改正から、名鉄では一宮発着の急行列車が増加しました。従来名鉄岐阜~豊川稲荷で運行されていた急行のうち、昼間時の列車の運行区間を短縮したことによるものです。


3番線へと到着する一宮終着の急行列車 名鉄一宮にて


折り返し豊川稲荷行きとなり発車を待つ

これまで名鉄一宮駅の3番線が営業列車に使用されることは多くなかったので、目新しい感じがします。縮小ダイヤ改正の結果なので、目新しいものとて素直に喜べませんが。

謹賀新年

2009年01月01日 15時46分44秒 | 雑記
新年、明けましておめでとうございます。
昨年は名鉄を中心に「ネタ」が多く、何かと忙しく、また7000系が定期運用から外れるという寂しい年でもありました。
今年はいよいよ、名鉄7000系が完全に引退する年になるかと思われます。少し気が抜けてしまいますが、日常の鉄道の姿を記録することも大切ですので、東海、北陸を中心に今年も追いかけ書いていきたいと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。