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相鉄9000系(旧塗装)鉄道コレクション販売会&車両センター内プチ見学会に参加

2016-09-24 | 鉄道[首都圏・私鉄等]


今日相模鉄道(相鉄)では、9000系車両旧塗装編成の鉄道コレクション(事業者限定品)の発売会が開催され、MAKIKYUも足を運ぶ機会がありました。
(写真は相鉄線車内の発売会を告知する中吊りです)


この発売会はかしわ台駅近くに位置する車両基地内で実施、勿論メインは鉄道コレクションの購入で、この鉄道コレクションは今日の車両基地内発売分だけ記念硬券進呈のおまけ付き、また今日発売開始となった鉄道コレクションの発売だけでなく、それ以前に発売となった一部の鉄道コレクションや、各種相鉄グッズ発売なども行われていました。

これらは海老名駅改札口前に店舗を構える相鉄運営の鉄道グッズ店による出張販売、これらの商品は中型トラックをレンタルして店員の方が自ら搬送したとの事で、車両基地内には中型トラック(ニッポンレンタカー)の姿も見受けられたものでした。

 
また車両センター内プチ見学会と名乗っている事もあり、車両基地入口に保存されている神中鉄道3号機関車とハ24号客車(客車は車内見学可)をはじめ、発売会場となった工場内でも普段は見られない車両の展示が行われていました。

 
今回の車両展示では丁度検測車の検査時期に当たったのか、それとも敢えて検測車の検査時期を狙って発売会実施を意図したのかは分かりませんが、西武線古参車両の如くドアだけ銀色無塗装・それ以外が黄色一色となった7000系改造の検測車が展示。


日頃伺う機会のまずない検測車内の様子や、一般人が切り離された姿を見る機会は滅多にない棒連結器なども見る事ができました。

 
そしてその奥には現行検測車登場に伴って現役引退した旧検測車の姿もあり、よくこんな裏方の車両を3両も揃えて展示した…と感心する程でしたが、この車両は海老名方の貫通扉に掲げられている行先表示サボを時々差し替えるというファンサービスまで行っており、MAKIKYUが見た時には今日の相鉄線では考えられない行先表示も見受けられたものでした。


この他相鉄のゆるキャラ「そうにゃん」との撮影会なども実施され、厚木線での特別列車運行時などにも登場したそうにゃんの宣伝にも結構力を入れていると感じたものでした。

イベント自体は小規模で地味な印象ながらも、検測車展示・見学撮影などは足を運ぶ甲斐が十二分にあったと感じる内容で、今後も同種イベント開催に期待したいと感じたものでした。

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近鉄16200系「青の交響曲」~私鉄版「はやとの風」とも感じる異色の特急車両

2016-09-23 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

毎月21日は幾つかの鉄道系月刊雑誌の発売日、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にはその内のいずれかを毎月購入、もしくは立ち読みなどで目を通している方も少なくないと思います。

幾つか刊行されている月刊誌の一つでは、最近になって更新内容が変更された近鉄一般車両のB更新(一度更新工事を施行して一定年数が経過した古参車両に対し、更なる長期使用を行うための延命修繕工事)車両に関して特集した記事もあり、この車両の車齢や更新内容などは異例とも感じます。

また狭軌(線路幅1067㎜)の南大阪線用車両の中には、一般車として更新された車両だけでなく、B更新に併せて優等用(特急)車両に改造した車両も存在しており、この車両は用途変更に併せて塗装を改めただけでなく、扉数の減少(各車4→1扉)などで外観も大きく変化、また形式名も6200系→16200系に改められるなど、近年登場しているB更新施工車の中でも、特に目立つ存在となっています。

この16200系は10日に「青の交響曲」として運行を開始したばかりで、1編成しか存在しない事から原則として週6日運転、運休日は一般特急車が代走していますが、MAKIKYUは先月に続いて今月も関西へ足を運ぶ機会があり、早速乗車できましたので取り上げたいと思います。


「青の交響曲」は名前の通り濃い青(紺色)を基調とした装いになっており、装いは往時のブルートレインを連想させる雰囲気、また「交響曲(シンフォニー)」と名乗る事もあり、始発駅での発車前には車内でクラシック楽曲が流れるなど、他の近鉄特急とは随分雰囲気の異なる車両となっています。


改造種車となる6200系は3両と4両の2種類が存在、「青の交響曲」はその中でも3両編成の車両が改造種車として選定されていますが、中間車はラウンジスペースとバーカウンター・フリースペースになっていますので、座席は両先頭車にしか設けられていません。

この座席も2+1列配置のDXシートとなっていますので、3両編成ながらも南大阪・吉野線の一般特急車2両編成よりも旅客定員数は遥かに少なく、随分贅沢な空間の使い方をした車両になっています。


DXシートとなっている両先頭車は、種車が一般車両だけに窓サイズが一致しない事を逆手に取り、元々客窓だった箇所に回転式リクライニングシートを2列、元は客扉だった所を埋めた箇所にテーブルを配したボックス配置の座席(リクライニング可・回転不可)を設置した特徴的な座席配置となっています。


座席の横幅だけでなく、前後のシートピッチもかなり広く感じられたものの、乗車時間がさほど長くない事もあってか、リクライニング角度はやや控えめとなっており、JR新幹線普通車指定席の2+2列席に近い印象を受けたものでした。

これだけの設備にも関わらず、特急料金は「しまかぜ」の様な特別列車料金設定はなく、通常のDXシート料金(さくらライナーのDXシート車と同額)となっており、しかも南大阪・吉野線内は距離比例加算もありませんので、大阪阿部野橋~吉野間を乗り通しても720円、距離比例加算となる近鉄他線区の同距離特急料金(900円)よりも安い設定ですので、豪華な客室設備の割にはお得感があります。

その事もあってか、MAKIKYUが乗車を目論んだ日は当初満席、後にキャンセルが僅かに発生して特急券(全車座席指定)を購入できた位ですが、設備と定員、改造費用や料金設定などを考えると、「青の交響曲」列車単独での収支は満席でも厳しく、私鉄一の高級特急車として知られる「しまかぜ」と同様に、車内物販や沿線誘客なども含めて何とか…というレベルなのではと感じたものでした。


また対象としている利用客の年齢層が高めである事を意識しているのか、観光列車やそれ以外の特急車両では前面展望性を高めた車両が多い中で、種車の一般車時代に比べて展望性が悪化しています。

吉野線内は単線でダイヤに制約が大きい事もあり、一般特急車と同等ダイヤでの運行で観光列車ならではの停車時間設定もありませんので、目的地まで車内でゆっくりとくつろぎたいと感じる向きには好適と感じる反面、子供連れなどで乗って楽しむという雰囲気とはやや異なるのは、難点と捉える向きもあるのでは…と感じたものでした。

ちなみに改造種車の元用途や車齢などは、JR九州が九州新幹線開業に合わせ、様子見状態で古参の一般型気動車・キハ147系を改造した特急「はやとの風」を登場させ、異色の特急列車として注目されたのと酷似しており、「はやとの風」は後に追加改造車の登場や別の同種列車が続く程のヒット作になっています。

近鉄自体でも特急として運行している列車ではありませんが、観光客向けの改装車両として既に伊勢志摩地区を走る「つどい」という前例があり、関西の他私鉄でも南海の「天空」という類似例がありますが、関西私鉄の一般車格上特急車は「青の交響曲」が関西初、大手私鉄全般を見渡しても他の同種事例は東武の「スカイツリートレイン」程度という非常に珍しい車両になっています。
(私鉄の一般車格上げ特急車に関しては、富士急6000系(元JR205系の改装車両)を有料特急車と見做し、開放扱いで普通列車にも充当していると解釈している方は別ですが…)

座席定員数の少なさ故に満席御礼の状況が続くのであれば、今後4両編成で活躍中の6200系や、性能的にはほぼ同等の6020系付随車(サ)を追加改造した4両編成での運行を検討しても…と感じたもので、毎年混雑する吉野の桜シーズンはどの様な運用を行うのかも気になる所です。

「青の交響曲」は種車が首都圏私鉄なら支線運用からも撤退するレベルの古参鋼製抵抗制御車だけに、よくここまで大規模な改造を施工したと感心すると共に、活躍が何時まで続くのかも気になる所ですが、こんな事を感じているのはMAKIKYUだけでしょうか?

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能勢電鉄 5100系電車~車齢40年超えの移籍車両

2016-09-19 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

先月MAKIKYUが関西へ足を運んだ際には、兵庫県~大阪府の府県境周辺を運行する能勢電鉄にも乗車機会がありましたが、その際には同社では昨年稼働開始したばかりの新形式・5100系にも初めて乗車したものでした。

能勢電鉄では阪急梅田直通の特急「日生エクスプレス」の走行距離調整用に、近年阪急6000系が8両1編成移籍し、この車両の名義は能勢電鉄所属ながらも、運用の大半が他社(阪急)線内という異例の状況になっていますが、5100系はこの1編成を除くと能勢電鉄の自社車両では最新型の部類に入ります。


ただ能勢電鉄では最新型の部類に入るとは言えども、親会社でもある阪急の古参車両が移籍して活躍するという状況は相変わらずで、それどころか5100系に至っては車両番号も阪急時代のままで活躍しています。

路線自体も阪急と直通運転しており、起点の川西能勢口駅では連絡改札を介さずに乗換可能であるなど、名義上は阪急とは別会社ながらも、阪急の1支線なのでは…と錯覚しそうな雰囲気で、近年保守合理化を狙い、車両の装いを阪急と同様のマルーン一色に改めてからはその傾向が尚更…とも感じます。

また5100系は能勢電鉄が専ら自社線内において運用する車両の中では最新鋭ながらも、製造から40年を超えた経年車で、系列間移籍とは言えどもこの様な古参車が大量に移籍するのは異例ですが、同系導入によって経年50年超えの1500系(元阪急2100系)の全面淘汰を実現しており、若干ながらも平均車齢の若返りを実現させています。

ちなみに5100系は現在でも阪急宝塚線で活躍している車両も残存、同線運用車は現在8両編成で運行していますが、4両か2両を複数併結して編成を構成している事もあり、短編成で運行する支線区への転用も比較的容易で、阪急自体でも最古参の3100系代替で近年箕面線運用に転用された車両も存在しています。

大半が4両編成、末端区間(山下以北)折返列車の一部を2両編成で運行している能勢電鉄としても、この様な編成構成の車両だと使い勝手が良く、現在4両編成と2両編成の2タイプが存在しています。


阪急と相互直通運転を行っている路線だけあり、車両規格などは同一であるものの、阪急でワンマン運転を行っているのは3両編成で運行している今津線西宮北口以南(通称今津南線)と甲陽園線のみ、これに対し能勢電鉄は自社線内列車全てでワンマン運転(都市型)を行っているため、能勢電鉄移籍に際してはワンマン対応改造を行っているのが、阪急時代との最も大きな変更点と言え、運転台などを見ると違いは一目瞭然です。

 
一部車両では行先表示のLED化も実施していますが、表示枠自体は既存の枠を流用している事もあってか、スペースはやや小さめとなっており、この事もあってか日英2か国語を交互表示にする事で対応しているのも特徴です。

車内は能勢電鉄に移籍して間もなく20年、それでも専ら自社線内で運用する車両の中では5100系に次いで新しく、1編成だけの異端的存在としても知られる3100系(元阪急3000系)の様な冷色系へのイメージチェンジは行われず、阪急系ならではとも言える木目の化粧板やオリーブグリーンの座席モケットなどもそのままとなっています。


5100系の一部は阪急時代末期に大規模なリフレッシュを施行しており、能勢電鉄移籍車両の中にはこのグループも混在、これに関しては新車並の内装を誇り改装の必然性が乏しい事も一因かと思いますが、それでもブラインドはイラスト入りの独特な印象のモノに交換、阪急時代との差異が少ない車両という印象が強い中でも、意外な所で独自色を出していると感じたものです。

ちなみに今日取り上げた5100系は、能勢電鉄移籍車両の中でも4両編成で活躍する車両の一部で、阪急時代のリフレッシュ改装有無などで幾つものバリエーションが存在しているのも特徴ですが、MAKIKYUは他に2両編成の5100系にも乗車機会があり、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。

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山陽電気鉄道 6000系電車~久々に登場した新型車両

2016-09-17 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

先月MAKIKYUが関西へ足を運んだ際には、和歌山方面以外に大阪市内や兵庫県内などでも最近稼働開始した車両に幾つか乗車する機会があり、兵庫県内では山陽電気鉄道にも乗車機会がありました。

山陽電気鉄道の既存車両は、阪神直通特急でも用いられる中堅の5000系列と、製造年次が多岐に跨る事から様々なバリエーションが存在する古参3000系列の2形式が活躍する状況が続いてきましたが、長期に渡って製造され初期車は製造から50年を突破し、老朽取換必須の時期に差し掛かっています。

3000系列の一部は更新工事を施行し、まだ暫くの活躍が続きそうですが、かなり草臥れた印象を受ける車両も数多く存在し、同系の代替車両として今春に登場したのが、山陽では久々の新形式となる6000系です。


6000系は今春に3両2編成が登場、今後も3000系代替で増備が進行する見込みで、2編成併結の6両で阪神梅田直通も可能と言われていますが、現在は3両単独で専ら山陽普通(神戸高速線含む)での運用となっています。

高運転台・アルミ車体などは、中堅格の5000系列と共通する点ですが、山陽初・最新型ならではとも言えるフルカラーLEDを採用した行先表示や、戸袋窓部分に赤~オレンジ色がグラデーションで配色されたステッカーなどが際立ち、前面に「6000系DEBUT」というヘッドマークが掲げられた姿も、運行開始から日が浅い最新型車両ならではの姿と感じたものでした。

 
MAKIKYUはこの6000系に支線の網干線で乗車機会がありましたが、同線ではワンマン運転を行っている事もあり、側面の種別表示は「普通」表示の下が英文表示(LOCAL)とワンマン表示が交互表示されていたのが印象的で、また側面表示は種別・行先だけでなく号車番号も表示されるのも大きな特徴と感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、車長や扉数、窓割や配色などは異なるものの、簡素な印象の化粧板や特徴的な形状の袖仕切り、天井形状など、千代田線や小田急線でお馴染みの東京メトロ16000系に類似した部分が幾つも見受けられ、製造メーカーがどちらも同一(川崎重工業)である事も影響しているのでは…と感じたものでした。


近年の新鋭車両では、客ドア内側に注意喚起の黄色いラインを配する車両が数多く存在し、関東ではドアの中央部分、関西ではドアの両端に黄色いラインを配する事が多い状況(一部例外あり)ですが、山陽6000系ではドアの中央部分と両端の双方に黄色いラインを配しているのが大きな特徴で、今後この様な車両が他でも相次ぐのか気になったものです。

各ドアには一部ではスマートドアとも呼ばれる押しボタンも設けられ、相互直通運転先の最新鋭車両と同種の意図で設けられたものと思われますが、節電が求められる中で車内空調維持に努める必要もある事を考慮すると、通勤型車両でももっと普及して良いのでは…と感じます。


先頭車では乗務員室が運転席側だけ大きく客室側にせり出し、反対側だけに客席が設けられているのも大きな特徴で、車内はメーカー標準仕様の要素が強いと感じる中で、この構造は既存型式同様に山陽らしい仕様とも感じたものでした。


山陽では新造車導入が暫くなかった事もあり、今流行のLCDモニターによる案内表示装置も6000系で初登場となっており、モニター自体は一つだけで最新型にしては割合簡素な印象です。

 
ただ日英2か国語に加えて中国語と韓国語も表示、中国語は簡体字と繁体字の双方が併記される仕様となっており、これは山陽亀山駅が近年中華圏の同名駅と姉妹提携を行った事も影響しているのか…とも感じたものでした。

また3両編成で中間車にシングルアーム式パンタグラフが2基搭載された姿は、1M2Tもしくは中間車と片方の先頭車が電動車なのでは…と感じてしまいますが、パンタグラフを装備した中間車が付随車、パンタグラフを装備していない両端車が電動車という、直流区間専用車では珍しい配置となっているのも特徴的と感じたものでした。

設備面ではオールロングシート車だけに、専ら普通運用に充当されるのであれば無問題、今後の活躍にも期待の車両と感じましたが、2編成併結で阪神直通特急に充当、梅田~姫路間を通して乗車となると、現状でもライバルのJR新快速に比べて苦戦が否めない状況ですので、新鋭ながらも更なる見劣りが否めなくなるのでは…とも感じたものです。

今後恒常的に直通特急に充当される事になるのか否か、また直通特急充当用に客室設備を一部変更した編成が出てくるのかも気になる所で、3000系列代替で増備が進むと推測されますが、新たなバリエーションの展開にも期待したいと感じたものでした。

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南海7100系「めでたいでんしゃ」~今春に運行開始した加太線向け改装車両

2016-09-11 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

先日「MAKIKYUのページ」では、和歌山電鐵で6月に稼働開始した改装車両「うめ☆電車」に関して取り上げましたが、和歌山市内では南海から経営分離された和歌山電鐵(貴志川線)だけでなく、現在も南海が運行している支線・加太(Kada)線でも、観光客向けに改装された車両が今春運行を開始しています。

加太線で今春運行を開始した改装車両は「めでたいでんしゃ」と称する電車で、日頃MAKIKYUは首都圏を生活拠点としている身ですので、和歌山は近場とは言い難く、「めでたいでんしゃ」も先月ようやく乗車、また加太線自体も滅多に利用機会のない路線だけに、久々の乗車となりました。

加太線で現在活躍する車両は、現在は専ら支線用となっている2扉中型車の2200系(通称角ズーム)と、古参車ながら南海本線でも主力となっている4扉大型車の7100系の2種類が存在、後者もワンマン運転対応改造を施行した2両編成に限定され、どちらが運用される場合でも現在は基本的にワンマン運転となっています。

角ズームは高野線山岳区間の座席指定制有料観光列車「天空」に改造された車両をはじめ、貴志川線向けに改造された車両が経営移管と共に和歌山電鐵に移籍、その中には先日取り上げた「うめ☆電車」の様に大改装を施した編成が何本も存在、これに加えて遠く九州へ移籍してドアの増設改造を施行された編成も存在するなど、製造両数こそさほど多い車両ではないものの、今日では多様なバリエーションが存在する車両の一つになっています。

この角ズームを加太線向け改装車両に改造すれば、角ズームの更なるバリエーション充実が…と思った方もいると思いますが、「めでたいでん」に改装されたのは角ズームではなく7100系です。


改装車両目当てで混雑する際の収容力を見込んだか、加太線の宣伝目的で今後他の7100系と併結して南海本線で運用→なんばなど大阪都心部に姿を現す事を意図して、7100系を敢えて選択したのなら喜ばしい話という気もしますが、どんな動機で7100系を改造種車に選定したのかも気になる所です。

この「めでたいでんしゃ」では、加太の名産にもなっている「鯛」をイメージし、車体には無数の鱗が描かれた非常に特徴的な装いとなっており、運転席背後の客窓は鯛の目玉をデザインしたラッピングが施されているのも大きな特徴ですが、このラッピングのお蔭で特等席とも言える最前部座席からの車窓はやや犠牲になっていますので、これは賛否両論が分かれる所かと思います。


車内に足を踏み入れると、側面や天井の化粧板こそ従来通りながら床材が貼り換えられ、座席モケットやブラインドなども「鯛」をデザインしたものに交換されるなど、観光向けの改装車両らしい雰囲気に仕上がっています。


座席モケットは一般席が同柄で色違いの2種類、優先席は両柄を市松模様で組み合わせたものとなっており、ブラインドも鯛の鱗をデザインした独特のデザインに改められ、車内はさながら鯛ずくしと言っても過言ではない状況になっています。

これに加えて客ドアも内側が真っ赤な装いになり、つり革も交換、吊り輪が木製に改められているのも大きな特徴です。

木製の吊り輪自体は近隣の和歌山電鐵をはじめ、和歌山電鐵の車両改装を手掛けたデザイナーが関与する車両などで近年目にする機会も多いですが、吊り輪は鯛を模った独特な形状となっており、これは和歌山電鐵の発展に大きく寄与した「故たま駅長」でも仰天するのでは…と感じた位です。


この吊り輪は形状だけでも特徴的ですが、これに加えて吊り下げる高さを変えて不均等とする事で、鯛が泳いでいるかの様に見せる演出までされており、これに加えて車両内に1箇所は今流行の吊り輪が♡形となったつり革も存在しています。


そして無数の鱗が描かれた外観塗装も、♡が描かれた鱗が僅かに存在するなど、至る所に観光向け改装車両ならではの遊び心が感じられ、南海もよく考えたな…と感心したものでした。

「めでたいでんしゃ」は貴志川線の改装車両を参考にしながらも、幾つもの改装車両が活躍する貴志川線とは異なった雰囲気に仕上がった改装車両に仕上げられ、普通列車として特別料金なしで乗車できるのも有難いと感じたものです。

貴志川線が南海→和歌山電鐵移管後に相次ぐ活性化策が功を奏し、外国人観光客も多数来訪する路線にまで変貌した事を見ると、加太線の車両を活用した活性化策実行開始は随分遅いとも感じますが、「めでたいでんしゃ」運行を機に加太線の活性化、更には他支線でも同種の取組みが出て来れば…とも感じたものでした。

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和歌山電鐵「うめ☆電車」~大改装車両の第4弾

2016-09-06 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、今夏にJR阪和線・紀勢本線で運行開始したばかりの最新型車両・2255100番台に関して取り上げましたが、それ以外にも和歌山方面で最近走り始めたばかりの車両に乗車する機会がありました。

その一つが和歌山電鐵で6月から稼働開始した「うめ」電車で、南海貴志川線を両備グループに移管して発足した和歌山電鐵では、現段階で車両代替は行わず南海時代の車両を使い続けています。

しかしながら南海から経営移管と共に移籍した6編成全てが健在ながらも、和歌山電鐵発足後に既存車両を次々と改装、「いちご」「おもちゃ」「たま」と、他に類を見ない非常に個性的な車両を次々と登場させています。

改装車両が3編成揃った段階で、在籍車両の丁度半数が和歌山電鐵発足後に改装された車両となりましたが、これに次いで6月に登場した第4弾が「うめ電車」です。

同編成の登場で改装車両の比率が過半数、元々和歌山電鐵では車両運用をHPでも公開、運用のやり繰りなどで改装車両のいずれかを運用する様に努めている状況ですが、4編成目の改装車両登場によって、3編成が運用される昼間時間帯でも最低1編成の改装車両が確実に捕獲出来る様になっています。

和歌山電鐵では既に活躍中の改装車両3編成、それも特に第2弾以降の車両は観光列車と見間違える、というよりも観光列車を兼ねた車両と言っても過言ではない位です。

そのためこれ以上強烈な改装車両を今後登場させる事はできるのだろうか…と感じる状況で、無機質で没個性的な低コスト型標準使用車でなければ、規格的に走行可能な電車ならどんな車両が出てきても驚かない程です。

それでも第4弾となる「うめ電車」では、既存の改装車両と同様に両備グループやJR九州の車両改装などで有名な某デザイナーが関与し、このデザイナーが絡んだ車両ならではの特徴も多々見受けられるものの、和歌山電鐵では初めて、全国的に見ても異例と言える部分が幾つも見受けられたものでした。


外観は赤を基調としたデザイン、多数のロゴや英文字が散りばめられた某デザイナーならではと感じますが、個人的には既存改装車両の延長線と言っても過言ではない印象。

既に強烈な改装車両の数々に触れた身としては、さほど驚かないものと感じましたが、和歌山電鐵に初めて乗車する人物が予備知識なしで遭遇したら、かなり驚くのでは…と感じる装いです。


車内に足を踏み入れると、最近の某デザイナーならではともいえ、至る所で木をふんだんに用いた内装が特徴的で、幾種もの柄を用いた座席モケットや車両間の貫通路に設けられた暖簾など、某デザイナーが絡む改装車両の定番とも言えるアイテムも目白押しとなっています。

 
ブラインドですだれを用いるのは、某デザイナーの改装車両に限れば定番化していますが、「うめ電車」では貴志方車両(写真左側)はすだれを用いているものの、和歌山方車両(写真右側)では木枠と和紙を用いた非常に独特なモノとなっており、2両それぞれでブラインドの形状や材質を変えているのは非常に特徴的です。

また某デザイナーが関与した改装車両では、特徴的な座席や装飾、調度品などを引き立たせるためなのか、側面や天井の化粧板はシンプルに仕上げられている事も多くなっていますが、最近では天井も派手に装飾する車両が次々と登場しており、うめ電車もこの一例です。

天井が装飾されただけでなく、照明も既存の蛍光灯を撤去、LED電球を配しており、今まで某デザイナーが余り手を入れない事が多かった部分も随分手を加えたな…と感じたものでした。

その一方で客ドアは今まで赤などの塗装を施して際立たせることが多かったものの、側面化粧板の他部分と同様の仕上げとなっており、こちらはややトーンダウンした印象…

と思いきや、運転席背後の片開扉は戸袋窓が閉塞され、車内側はミラー仕上げという、これまた他に類を見ない非常に凝ったモノとなっています。


 
世間を驚かせる改装車両を次々と登場させ、これ以上の改装車両は出せないのでは…とも感じる状況で、「うめ電車」でまたも新たな仕掛けを色々施した改装車両を登場させた和歌山電鐵、廃線の危機にあった路線をここまで注目される存在に押し上げた功績は相当と感じます。

改装されずに残存する2編成は現状のまま推移するのか、それとも更に新たな仕掛けを施した改装車両として今後世間を賑わす事になるのかも気になる所ですが、既に改装された車両も含めて種車が結構な古参車だけに、現在の2270系各編成自体があとどれだけ活躍できるのかも気になる所です。

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JR西日本225系5100番台~幾つかの疑問を感じる阪和線用最新型車両

2016-09-02 | 鉄道[近畿・JR]

先月は遠出をはじめ、それ以外の要件も重なり「MAKIKYUのページ」更新も余りできない状況でしたが、遠出の際には初めて乗車した車両が幾つも…という状況で、今日はその一つ・225系5100番台車に関して取り上げたいと思います。

225系はJR西日本のアーバンネットワークにおける最新型の近郊型電車として増備が進む車両で、関西在住の方をはじめ、それ以外でも近年関西へ足を運ばれている方であれば、既に乗車した事がある方も少なくないと思います。

近年のJR西日本新型電車の標準仕様ともいえる0.5M方式による全電動車方式を採用、2両以上であれば1両単位で自在に編成組成が可能となっているのも大きな特徴で、この辺りはJR東日本などの新型電車とは対称的な設計思想が伺えます。

同系導入は2010年にはじまり、先代の223系とは編成単位での互換性がある事から、両者は共通運用され混結して運行する事も日常茶飯事となっていますが、東海道本線・山陽本線を中心に活躍するグループと、阪和線・紀勢本線を中心に活躍するグループでは、窓下の帯色や座席配置などが異なっており、通常運用では同一グループ同士での混結のみとなっています。

2グループの中でも阪和線・紀勢本線を中心に活躍する225系は、番台が+5000された「5000番台」として導入されており、帯色や座席配置などは先代223系の阪和線・紀勢本線を中心に活躍するグループに合わせられていますが、225系自体が今年導入された編成から大幅に仕様変更→100番台として区分された事から、阪和線・紀勢本線向けの最新車両も番号帯が+100された5100番台となっており、今夏に運用が開始されています。

この5100番台では100番台と同様に…

・先頭車前面が既存225系よりもやや丸みを帯びた形状に変更
 
(写真は阪和線・紀勢本線用225系、写真左側が最新車両5100番台/右側は既存5000番台です)

・種別/行先表示のフルカラーLED化&種別幕の廃止


・車内蛍光灯のLED化


などの仕様変更が行われています。

この阪和線・紀勢本線向けの223系は現在全て4両編成、225系も5000番台車は全て4両編成となっており、4両単独か2編成併結の8両いずれかの編成で運行していますが、5100番台は阪和線・紀勢本線向け既存223・225系各車両との併結も行う4両編成だけでなく、専ら単独運用となる6両編成が登場しているのも大きな特徴です。


また先に述べた100番台・5100番台における各種仕様変更は、広島地区の新鋭車両・227形の仕様を概ね踏襲したものと言っても過言ではないと感じたものですが、阪和線・紀勢本線向け車両特有の2+1配列座席である事に加え、外海に面した海岸沿いをはしる紀勢本線にも多用される事から、5100番台では補助椅子格納スペースを小変更した避難用梯子が備え付けられているのも大きな特徴です。

これ以外の227系との差異は塗装・編成構成と運用上の最高速度を除くと、車端部分がロングシートであるか否かと、車内案内表示装置がLED文字案内か大型LCDモニターなのかといったレベルですので、225系の別番台を名乗るよりは、227系の別番台にした方が良かったのでは…とも感じます。

ちなみにMAKIKYUは先月阪和線に乗車した際、阪和線・紀勢本線用にJR西日本が導入した3扉近郊型では初となる6両編成の車両には乗車していないものの、5100番台には関空/紀州時快速と区間快速で乗車機会がありました。

設備的には既存の225系などと大差ない車両と感じ、近郊型車両にしては上等な居住性などは大いに評価できるものでしたが、227系の仕様を踏襲した事もあってか、関西の電車ではJR・私鉄共によく見かける蛍光灯グローブは廃止され、またLED蛍光灯もグローブ付きに近い見付けではないため、天井見付けは既存の225系に比べるとやや簡素と感じたものでした。

阪和線・紀勢本線の快速系列車に関しては、これでも設備的には充分過ぎるレベルで、多過ぎる停車駅や退避・分割併合などでの途中駅停車時間の長さなど、列車設定上の問題が大きいと感じています。

また専ら区間快速以下の列車に充当される6両編成の導入意義は疑問に感じる所で、6両編成での大阪環状線乗入列車を設定するならまだしも、そうでなければ阪和線内の駅に3ドア車用のホームドアを設置するとしても、運用目的などを考慮すると全席クロスシートは逆に問題と感じる位、編成組替も容易な形式だけに、今後先頭車のみ増備して組成変更される可能性なども…と感じたものです。
(阪和線・紀勢本線では先代223系で大規模な編成の組成変更を実施、形態の揃わない車両が混成された編成も多数存在する状況ですので…)

阪和線各駅にホームドア設置を行わないのであれば、30N・40N工事などを施行していない103系を今後末永く使い続けるのは論外としても、大阪環状線から323系導入で余剰となる201系を転用するか、環状線に続いて323系を導入する事で、主に各駅停車充当となる6両編成は既存205系と併せてロングシート車運用にした方が得策と感じる位ですので…

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一畑電車 デハニ50形~営業運転から退役した古豪も

2016-08-21 | 鉄道[中国]

先日「MAKIKYUのページ」では、東急1000系のリバイバル塗装車と、近年東急→一畑電車に移籍した同系に関して取り上げましたが、これに続き久々の新造車導入も告知されるなど車両更新が進み、一畑電車の顔ぶれが次々と変化しつつあります。

その一方で現在主力となっている元京王車両などが大量導入されるまでの間、永年活躍していた昭和初頭に導入された古豪の一部が、営業運転こそ行っていないものの綺麗な状態で姿を留めています。

昭和初期に自社発注された車両も扉数などにより幾つかのバリエーションが存在し、現存する「デハニ50形」は客用扉が2箇所+小荷物室を併設し荷物室扉が存在、今世紀に入ってもイベント運転などで活躍する程でしたが、保守面や安全基準強化の影響などもあり、2009年で営業線での運転を終了しています。

 
しかしながらデハニ53号は車両基地のある雲州平田駅に常駐、車庫内に営業線とは線路が繋がっていない短距離の体験運転専用線を設け、低速(最高速度15㎞/h)ながらも体験運転用車両として稼働、希少な車両の動態保存としても注目の存在となっています。

MAKIKYUが昨年一畑電車を利用した際には、乗車だけでなく「運転」もしたものでしたが、気動車は何度か運転した事があっても「電車」は初めてでした。

 
希少な古豪の見学・乗車・運転と3拍子揃った体験運転会参加は決して安くないものの、わざわざ遠く島根まで足を運んだ甲斐は充分にあったと感じたものでした。


デハニ53号のブレーキは、MAKIKYUが今まで体験運転で動かした2種類の気動車と同種の「自動空気ブレーキ」で、旧式ながらも今でも気動車や路面電車では現役で用いている車両も数多く存在しています。

同じ自動空気ブレーキでも以前運転した気動車2種類に比べると応答性は遥かに良好と感じた反面、ブレーキハンドルが重なり位置から少しでもずれると空気圧が下がりブレーキの利きが弱まるなど、感触は随分異なると感じたものでした。


またデハニ50形はデハニ53号車だけでなく、デハニ52号車も現在出雲大社駅構内に静態保存されていますが、こちらも屋根付きで保存され、保存状態も見た目は博物館収蔵車両並と感じたものでした。


体験運転用に用いられているデハニ53号車とは同年代に製造された同一形式ながらも、内外に様々な差異が見受けられるのも興味深い所です。

デハニ50形は今日でも綺麗な姿で姿を留めている事自体が奇跡的とも言え、それも同一形式で2両も残存、その両者が異なる形で保存されているのは異例と感じます。

一畑電車の事業規模や経営状況なども考慮すると相当な事かと思いますが、他地方私鉄でも希少な旧型車両を活用する施策の一つとして、一畑電車に続いて体験運転専用車として整備する様な動きが出てこないのかも気になったものでした。

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東急1000系・リバイバルカラー編成に遭遇

2016-08-15 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では一畑電車1000系電車に関して取り上げましたが、同系の種車にもなっている東急1000系は現在でも東急多摩川・池上線において多数活躍しており、MAKIKYUは今月も池上線で乗車機会がありました。

同系は元々池上線などの支線向けに導入された車両だけでなく、東横線~日比谷線直通用に導入され、後に東急多摩川・池上線に転用された車両も存在しています。

日比谷線直通運転中止に伴って東横線から離脱・転用された車両の中には、制御機器更新を行った編成も存在しています。

制御機器更新を行った編成は、車体色も帯色が赤色→緑系を基調とした装いに改められ、内装も化粧板が木目調に改められるなど、雰囲気が大きく様変わりしており、この車両は編成番号も1500番台に改められています。
(以前この車両に関して取り上げた記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)

1500番台車も最近では数を増やし、東急多摩川・池上線の主力車両の一つと言っても過言ではない状況になっていますが、最近ではこの車両以外で1000系を大改装した編成も登場しており、これが今日取り上げるリバイバルカラー編成です。


リバイバルカラー編成は元々池上線用に導入された1017Fを改装、装いは紺色を基調に窓周りが黄色となり、この塗装は昔東急線で活躍していた旧型電車を模したものですが、個人的には小田急2600形最末期のリバイバルカラーにも通じるものがあると感じたものでした。

外観塗装の変更だけに留まらず、車内もかなり手が加えられており、化粧板は木目調、つり革の吊り輪もオレンジ色の優先席付近以外は木製になるなど、レトロ調に仕上げられているのが大きな特徴です。


木目調の化粧板は1500番台車や7000系などで用いられているものと比べると、色調がかなり濃いものとなっており、車内照明も近年流行のLED蛍光灯に交換、こちらも電球色を用いるなど、他編成とは違いが一目瞭然と言う状況でした。

ドア上には千鳥配置でLED文字案内装置と思われる出っ張りも見受けられましたが、ここはテープが貼られている状況で、せっかく大改装を施したからには、LEDかLCDによる文字案内等があっても…と感じたものでした。
(幾らレトロ電車とは言っても、バリアフリー対応も昔ながらにする必要はないと思いますので…)

またリバイバルカラー編成は内外共に大改装を施しているものの、編成番号は1500番台に改番されておらず従来通り=制御機器更新は行っておらず走行音も従来通りとなっているのも大きな特徴で、1500番台への改造車が相次いで登場する中で、それ以外の編成をリバイバルカラー編成に改装したのも少々意外な気がします。

この編成は現行のまま活躍を続けるのか、それとも今後制御機器更新を実施して1500番台に改番されるのかも気になる所ですが、趣味的には非常に興味深い車両で、機会があればまた乗車しても…と感じたものでした。

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一畑電車2100系「ご縁電車しまねっこ号」~ゆるキャララッピングを施した人気編成

2016-08-08 | 鉄道[中国]

昨年MAKIKYUが一畑電車に乗車した際には、現段階では最新型の1000系電車(元東急1000)や、観光向けに特別仕様とした5000系電車(2編成中1編成は更に内装木質化工事を実施)だけでなく、それ以外の車両にも乗車機会がありました。

現在一畑電車では元京王線車両が編成数・両数共に最多数派となっており、先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた5000系以外にも、種車や性能は同等の2100系が4編成活躍しています。

2100
系は先に導入された2編成は京王線時代と同様の3扉車、その後導入された2編成は5000系と同様に中央扉を埋めた2扉車となっています。

どちらもオールロングシート車として導入、その後2扉車の1編成は改装されて「楯縫号」となり、この編成中の1両のみは観光向けの利用を想定した特別仕様となっていますが、この編成は朝ラッシュ時の限定運用のみで用いられる事が多く、他編成に比べて稼働率が低い車両となっています。

ちなみに2100系は各編成共に黄色と白を基調に、扉部分が青色、車体側面下部がグレーの装いで登場していますが、現在は編成毎に異なる装いに改められ、2100系で「一畑電車新標準色」とも言えるこの塗装は見られない状況になっています。


その中でも現在人気を博しているのが、島根県のゆるキャラ「しまねっこ」をラッピングした「ご縁電車しまねっこ号」で、昨年MAKIKYUが一畑電車に乗車した際には、この編成にも乗車機会がありました。

レールファンではない観光客の人気も高い事から、観光向けに利用し易い時間に設定されている休日の松江しんじ湖温泉~出雲大社前間を結ぶ急行電車には、この編成が充当される事も多く、MAKIKYUがこの急行に乗車した際にも、この「ご縁電車しまねっこ号」に当たったものでした。


この編成は「しまねっこ」のラッピング施行だけでなく、床材もご縁電車にちなみ、あみだくじを描いたものになっています。


しまねっこのぬいぐるみが座席に鎮座しているなど、見た目だけでなく乗って楽しめる電車となっており、車内には今流行の
形つり革も見受けられたものでした。


また「ご縁電車しまねっこ号」として運行している編成は、前面や側面はピンク色を基調としたラッピングが施されているものの、連結面部分のみ「一畑電車新標準色」のままとなっているのも大きな特徴で、これは評価が大きく分かれる所かと思います。

この「ご縁電車しまねっこ号」は5000系や楯縫号などに比べ、設備面では平凡ながらも人気を博している事から、最近導入が進む1000系でも第3編成は同種ラッピングを施し「ご縁電車しまねっこ号Ⅱ」として走らせている程です。

1000
系は第12編成の外観差異が乏しく、趣味的な面白みはイマイチと感じていましたので、第3編成でしまねっこのラッピングを施したのは、個人的には評価できる事と感じています。

ただ元南海車両に続き、元京王車両(2100系・5000)も新造車導入などで一部編成代替と言われていますので、その中に「ご縁電車しまねっこ号」が含まれている事に対する代替策としての対応なのか否かも気になる所ですが…

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一畑電車 1000系電車~外観は様変わりした一方で内装は…

2016-08-01 | 鉄道[中国]

先月「MAKIKYUのページ」では、一畑電車で活躍する特別仕様車・5000系に関して取り上げましたが、現在一畑電車は車両代替進行期という事もあり、事業規模の割には車両バラエティが豊富で、趣味的には非常に面白い状況になっています。

今後久々の自社発注新車導入が行われる事も発表されていますが、現在営業列車として活躍する車両は全て他社からの移籍車両となっています。

その中で最も新しい車両は
1000系と呼ばれる車両で、MAKIKYUは昨年夏久々に一畑電車へ乗車した際、初めて同系に乗車したものでした。

この車両は元東急1000系電車で、一畑でも同型式を名乗っていますが、元中間車だった車両を先頭車化改造しており、車番などは東急時代そのままではなく改番されています。

東急時代の形式にちなんで敢えて1000番台を付番したのか、それとも空きの番号帯を充当したためにたまたま一畑でも1000系になったのかは気になる所です。


前面は今までに東急から各地の地方私鉄へ移籍した中間車の先頭車化改造車の大半と同様に、原型とは大きく異なる機能本位の簡素な形状で、貫通型の様にも見える非貫通型車となっています。


近年東急から上田電鉄へ譲渡された車両も同種の前面形状となっており、1000系は今後他の地方私鉄にも移籍予定ですので、今後各地でこのスタイルを見る機会が増えるのか否か気になります。

最初に導入された編成と2番目に導入された編成の装いはステンレス車にも関わらず、一畑電車で昔活躍していた車両(現在でも保存車などで現存)と同様のオレンジに白帯となっています。
(
3編成は「しまねっこ」をデザインした異なる装いとなっています)

これは一畑電車HPで公募した3案の中で最も得票数の多い塗装案を起用したものですが、ビード付きステンレス車で銀色のステンレス地が全く見えない装いは、個人的には少々違和感があり、昨年夏時点で活躍していた2編成が共にこの装いと言うのも…と感じたものでした。
(
過去に活躍した車両の装いを踏襲するのであれば、第2編成はアイボリーにブルー細帯でも良かった気がします)


また一畑電車で活躍する元京王車などは、一畑電車移籍に合わせて内装の大改装も実施していますが、東急1000系はまだ首都圏でも第1線で多数活躍する車両という事もあってか、種車とは大きく異なる前面形状や装いとは裏腹に、内装に関しては東急時代と大差ない雰囲気となっています。


東急時代とは路線特性や用途が大きく異なるだけに、LCDモニターによる運賃表示器や自動両替機付運賃箱、整理券発行機などの車内収受式ワンマン運転関連装備が目立ちますが、それ以外はほぼ東急時代を踏襲している状況ですので、日頃東急多摩川線や池上線を利用している方が、島根へ足を運んでこの車両に乗車しても、地元の電車に乗車していると錯覚するのでは…と感じる程です。

東急1000系譲渡の先行事例となった伊賀鉄道(三重県)の様に、一部座席の取換えなどがあっても良かったのでは…と感じる程ですが、一畑電車どころか山陰地区の一般車両で定期運行を行う電車では初のVVVF(山陰地区は電車運行自体が少ないエリアですが…)で、長期に渡る活躍も見込まれる車両ですので、今後大きな動きが出てこないのかも気になる所です。

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いすみ鉄道 キハ20 1303~旧型もどきの最新型気動車

2016-07-28 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」に関して取り上げましたが、その際には同列車の乗車整理券と共に「房総横断記念乗車券」の画像を掲載しています。

そのためMAKIKYUが小湊鐡道と共にいすみ鉄道にも乗車した事を推測された方も居られるかと思いますが、いすみ鉄道では昨年一般車両の代替が完了しています。

開業当初から活躍したレールバスに代わり、今日では新型気動車が活躍しており、一般車両は旧型で統一されている小湊鐡道とは対照的ですが、初期に導入された2両(いすみ300形)はメーカー標準仕様を踏襲した部分が多く、新型気動車の標準的な外観となっています。


しかしながらその後登場した2両(いすみ350形)は、いすみ鉄道は旧国鉄の旧型気動車を購入して動態保存状態で運行、大きな注目を集めている事もあってか、いすみ鉄道名物となっている「キハ52形」などの旧国鉄キハ20系列に酷似した前面形状で登場しています。

これだけでも相当な話題性を集める車両と言えますが、昨年レールバスを完全代替するために導入された1両は、塗装もいすみ鉄道標準塗装の菜の花を基調とした黄色系統ではなく、旧国鉄気動車を模したツートンカラーとなっています。


この車両は前面形状や塗装だけでなく、形式名も「キハ20 1303」名乗る程の徹底ぶりで、旧型もどきの「偽レトロ気動車」もここまで徹底するとは…と感じる程です。


形式名と塗装を除くと、いすみ350形(オールロングシート・トイレなし)との大きな差異はいすみ300形と同等の車内設備になった事(セミクロスシート・トイレ付き)が目立つ程度ですが、名物キハ52形がツートンカラーからタラコ色1色塗装(通称首都圏色)に塗り替えられ、一旦ツートンカラーが消滅したいすみ鉄道において、ツートンカラーが復活したのも注目点と言えます。


いすみ鉄道・小湊鐡道の両線が接続する上総中野駅では、丁度小湊鐡道の旧型気動車とも並び、昭和時代を再現した雰囲気とも感じるツートンカラーの車両同士が並ぶ姿をカメラに収める人物の姿が、何人も見受けられたものでした。

小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」は基本的に上総中野駅へは入線せず、隣駅・養老渓谷駅までの運行となっていますので、「偽レトロ」同士の並びが見られないのは少々残念な気もしますが、両者が並ぶとなればこれも面白いと思いますので、機会があるなら「里山トロッコ」の特別運行などにも期待したいものです。


またいすみ鉄道名物の旧型気動車は、MAKIKYUはキハ52形が運行開始してから間もない頃と、その後キハ28形を購入・運行開始して間もない頃に乗車していますが、キハ52形が現在の首都圏色に塗装変更されてからの乗車は、先月が初めてでした。

現在いすみ鉄道で活躍する首都圏色の気動車は、正真正銘の旧型気動車「キハ52」1両だけですが、キハ20系列を模した前面の黄色い気動車は先述の通り2両存在しています。

その内の1両を再塗装する際には首都圏色に塗り替え、ツートンカラーの「キハ20 1303」との2両運行を実現させるのも面白いのでは…と感じたものです。

新型気動車は車内収受式ワンマン運転(整理券方式)を導入しており、ドア配置はキハ20系列でもキハ20形やキハ52形ではなく、酷寒地仕様のキハ22形に近い形態ですので、仮に首都圏色に塗り替えた新型気動車1両の形式番号も旧国鉄風にするなら、「キハ22 2352」などを名乗った方が似合いそうな気もするのですが、こんな事を考えてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

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一畑電車5000系「出雲大社号」~もう1編成はロマンスカーとして活躍

2016-07-23 | 鉄道[中国]

先日「MAKIKYUのページ」では、一昨年内装の木質化改造を施行した一畑電車の5000系電車に関して取り上げましたが、同系は2編成が導入され、内装の木質化改造を施行したのは1編成のみですので、もう1編成は一畑電車導入時仕様のまま活躍しています。

5000系自体が元々観光輸送を考慮した特別仕様車で、特別料金を徴収する列車として運用される車両を除くと、破格の設備を誇る豪華車両となっており、塗装も他車両とは異なる独自塗装を纏うなど、一畑電車の花形的存在と言っても過言ではない車両です。


この事も「しまねの木」を名乗る内装の木質化改造車も、外見はほぼ従来通りのまま活躍する一因なのでは…と感じる程で、現在一畑電車で活躍する2編成の5000系が並んだ姿を見ても、外見は車番と前面に掲げられたヘッドマークの差異を除くと差異を探すのが…と感じる程です。


内装木質化を施行していない編成も、車内に足を踏み入れると座席配置は2+1列配置のクロスシート主体、出入口付近にロングシートを配したセミクロス配置、出入口付近と通路の幅を確保しているのは、車内収受式ワンマン運行となる路線の特性が大きく表れていると感じます。


クロスシートは2人がけ・1人がけ共に進行方向に合わせて向きを変えられるのは、途中駅(一畑口)で進行方向が変わる路線の性質も考慮しているのでは…と感じますが、このクロスシートは1人掛けが転換式、2人掛けが回転式と異なるタイプを用いているのも大きな特徴です。

 
2人掛けの回転座席は、かつて小田急のロマンスカー・3100形(NSE)で用いられていた廃車発生品で、今日では博物館などでの収蔵車両は別として、現役で用いられる車両は数少なくなってきた非リクライニング仕様となっています。

車両自体も初期の冷房車で天井周りなども現代とは大きく異なるなど、至る所で高度経済成長期を連想させる雰囲気を漂わせており、古参車両好きの方にとっては、非常に興味深い車両なのでは…とも感じます。

ただ一畑電車での導入から15年以上が経過、それ以前の京王時代から数えると45年以上が経過しており、旧営団地下鉄の廃車発生品を用いた下回りも車体以上に古いものです。

京王5000系の地方移籍車でも、近年では同時期に京王から譲渡+旧営団地下鉄の下回りを組み合わせた車両が、富士急行で何編成も離脱しています。

一畑電車でも京王からの譲渡車と同時期に導入された元南海車両の離脱が相次いでおり、東急からの移籍車両に次いで久々の新造車導入が公式発表されるなど、今後急速に車両代替が進む事は確実な情勢です。

先日取り上げた「しまねの木」を用いて大規模な内装改造を施行した編成に関しては、まだ暫くの活躍が見込まれますが、内装木質化改造を行っていない編成に関しては、一畑電車で何時まで走り続けるのかも気になる所です。

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小湊鐵道「里山トロッコ」(2)~車内の様子など

2016-07-18 | 鉄道[首都圏・私鉄等]


先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」は、要特別料金(500円・写真)の観光列車だけあり、客室設備は定期列車に充当されるオールロングシートのキハ200形とは大きく異なるモノとなっており、全席が固定式のクロスシート配置となっています。


このクロスシートは吹きさらしのトロッコ車両だけでなく、前後の車両も含めて全て木製でクッション性は皆無ですので、長時間乗車には余り適しているとは言えませんが、低速運行を行う里山トロッコで上総牛久~養老渓谷間を乗り通しても1時間弱の道程、座席形状に特段難ありという状況でもないと思いますので、硬さが問題になる事は余りなさそうな気がします。


ただ中間2両のトロッコ車両は吹きさらしですので、当然ながら非冷房車となっており、MAKIKYUはこの状況を危惧して一般車両を選択したものでしたが、こちらも乗車整理券購入時に「一応冷房はありますが余り…」という係員の話を聞いていた通り、冷房装置は気休め程度という状況でした。

というのも、装備された冷房装置はダイキン工業製「F36RTCXS-W」という機種名の家庭用エアコンを車両の両端に各1台装備しただけで、天井がルーフ状になっていて日差しがかなり入り込む状況ですので、弱冷房車以下の微冷房車と言っても過言ではない有様で、停車中に冷房機直下で冷風に当たり、辛うじて「少し涼しい」と感じるレベルでした。


ちなみにMAKIKYUの乗車日は空席も多数あった事から、発車後にトロッコ車両へ移動して外の風に当たりながらの1時間弱はあっという間、個人的にはトロッコ車両で乗車整理券を購入しても良かったかな…と感じたものでした。

ただ完全空調が当たり前の今日ではトロッコ車で具合が悪いと訴え、一応冷房付の一般客車に案内されていた乗客の姿も見受けられ、突然の雨天時における対応なども考慮すると、異なる特性を持った2種の客車を選べるのは良い事と感じたものでした。


 
一般客車は、レールファンだと推進運転用運転台を装備した最後尾客車の運転台に注目が集まる所だと思いますが、逆側の機関車背後に連結される客車も、機関車直後は貫通路などがない事もあってか、バスの最後尾座席の如く5人掛け座席となっており、日本の鉄道車両でこの座席配置は余り見かけないと思いますので、これも注目かと思います。


車内の内装も観光列車ながら木を用いた座席と床を除けば派手さはなく、化粧板は昭和末期の私鉄車両を思わせるクリーム色無地、一般客車の客ドアも内側は化粧板と同色のクリーム色塗装仕上げですが、トロッコ車両は外観塗装と同様のツートン塗装となっているなど、差異が見受けられたのも興味深いと感じたものでした。


この「里山トロッコ」は景勝区間における徐行運転や各種観光案内、途中唯一の停車駅となっている里見駅での物販実施など、近年各地で運行している観光列車ではよくある取り組みを参考にした催しが幾つも…という状況でしたが、里見駅での軽食類物販は観光向けにしてはかなり割安な価格での発売(写真のコーヒーと唐揚げは100円・そら豆は150円)となっていたのも好印象でした。

また運行システムの関係上、乗降扱いを行う途中停車駅は里見駅だけながらも、途中乗降扱いを行わない各駅にも一旦停車する旨が案内されると共に、これらの駅を発車した直後には「次の通過駅」を案内する放送が流れ、この放送も他の列車では余り聞かれない独特な放送と感じたものでした。
(「次の停車駅」という表現ならば、駅窓口でダイヤグラム縮刷版を配布している事でも知られる某大手私鉄の車内LED文字案内などでお馴染みですが…)

微冷房車としか言い様がない一般車両における冷房の利きの悪さや、吹きさらしとなるトロッコ車両は、真夏の盛りに乗車するのは少々辛そうな気もしますので、この時期の乗車であれば一般車両を含めて要注意と言う気もしますが、趣味的にはなかなか面白い存在と感じ、機会があればまた乗車しても…と感じたものでした。

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一畑電車5000系改装車両「しまねの木」~改装工事は隣県で実施

2016-07-14 | 鉄道[中国]

近年は「ばたでん」と呼ばれる事も多い山陰唯一の電化私鉄・一畑電車、以前は「一畑電気鉄道」が正式社名でしたが、近年では分社化により「一畑電車」という通称と勘違いしそうな名前が正式社名となっています。

日頃首都圏に身を置くMAKIKYUは遠方という事もあり、乗車したのは数度程度ですが、首都圏私鉄からの移籍車両導入事例が幾つも存在する路線ですので、首都圏在住でも親近感を感じるという方は決して少なくないと思います。

首都圏からの移籍車両も全事業者は様々ですが、その一つで現在も活躍している5000系は、元々京王電鉄で使用していた5000系電車の車体と、旧営団地下鉄(現東京メトロ)の廃車発生品(日比谷線3000)を用いた下回りを組み合わせ、1990年代に導入された車両です。


この時期には一畑電車だけでなく、幾つかの地方私鉄で同種車両導入が行われていますが、一畑電車が同時期に導入した京王線の車体+営団の下回りを組み合わせた2100系と異なり、5000系は観光輸送を強く意識した車内設備に改装されているのが大きな特徴です。


この5000系は2編成4両が導入されていますが、その内の1編成(デハ5009+デハ5109)2年前に地元・島根県産の木材をふんだんに使用した内装に大改装されています。

京王線の車体+営団の下回りを組み合わせた観光向け車両で、ドア数の削減(3ドア
2ドア)を行い、内装に木材をふんだんに用いた車両としては、富士急行が運行する「富士登山電車」が非常に際立つ存在で、元々首都圏の大量輸送向けに導入した車両も、改装次第でここまで変わるのか…と感じた程です。
(
以前「MAKIKYUのページ」で公開した「富士登山電車」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)


一畑電車5000系の改装車両も、内装の激変ぶりは「富士登山電車」と双璧を成す存在と言っても過言ではなく、化粧板や床材をはじめ、荷棚やつり革に至るまで様々な所で「しまねの木」や木目調シートを用いた内装は、他に類を見ない非常に強烈な印象の車両と言っても過言ではないと感じた程です。


主体を占めるボックス席は、ボックス毎に合板の仕切りで半個室上に区分され、木製テーブルも設けられるなど、グループでの行楽利用に適した設備に改められています。

 
各ボックスの間には窓上の荷棚とは別に、荷物置きが設けられているのは、他の車両では余り類を見ないこの改装車両ならではの特色で、高い位置にある荷棚への荷物上げ下ろしが負担に感じる客層にも考慮したのか…とも感じたものです。

特徴的なボックス席は合板の仕切りが存在する事で、通路を挟んだ反対側の車窓を眺め難く、改造車故に座席と窓割が一致しないのも難点ですが、全座席をボックス席とはせずに、ドア付近の一部はロングシートとしたセミクロス配置となっていますので、ボックス席を好まない客層向けにも配慮している辺りも評価できる点と感じたものです。

「富士登山電車」が京王5000系改装車両における「東の横綱」なら、こちらは「西の横綱」と言っても良い程ですが、外観に関しては元々観光電車として他車両と差別化した装いで導入した事から、改装前のデザインや装いを堅持しています。

そのため「しまねの木」と記した木製ヘッドマークが装備されている事を除くと、木質化改装を行っていないもう一編成と大差ない状況ですので、この点は「富士登山電車」に比べるとインパクトがやや薄いと感じる方も少なくないと思います。

また5000系の京王
一畑への譲渡時における改造は、地方私鉄譲渡車両の改造実績が豊富な京王系列の京王重機で実施していますが、一昨年の木質化改造は京王重機ではなく近隣の米子市(鳥取県・安来市等島根県の自治体とも隣接)に位置するJR西日本系列の「後藤工業」で実施しています。


車内には「KEIO」ロゴ付きの京王重機プレートと共に、後藤工業のプレートが並んで掲出されていましたが、後藤工業はJR関連会社という事もあってか、車内はJR西日本で活躍する車両を連想する部分が散見されたのも大きな特徴です。


ちなみに後藤工業は今秋以降、一畑電車では久々に導入される予定の新型車両(単行運転可能なステンレス製車両)の発注先にもなっており、先日概要なども公式発表されています。

この公式発表ではプレスリリースに添付されたイメージ図に問題があり、当該イラストの削除と後藤工業公式HPにおけるお詫び掲載となったのは残念な限りで、同社で同種事案が再発しない事と、新型車両自体の納入や運行予定などに影響が及ばない事を願うばかりです。

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