線路端日誌

東海地方の鉄道を中心に、細かいネタからこつこつと。

台湾糖鐡訪問記 その2

2009年01月24日 13時24分48秒 | 鉄道
つづきです。12号積込み所を見たのち、虎尾の街へと歩き続けました。出発は12:40頃。朝の寒さはどこへやら、温かく乾いた天気になりました。


砂埃を巻き上げて走っていくサトウキビダンプ (拡大できます)

それほど歩かないうちに、11号積込所へと着きました。番小屋にはおばちゃんがいて、明日は何時にやってくるかということを教えていただけました。12号と同じくここも積み込み作業が行われている最中で、古そうなダンプカーがやってきては貨車にサトウキビを落とし込んでいました。


11号積込所  (拡大できます)






積込中

眺めている間に、貨車が全て満載になりました。すると、おばちゃんがトラクターのエンジンをかけて車両の入れ替えを始めました。まず満載の貨車を積込スペースから押出します。次に、連結面間にバンパーを差し込んで空の貨車を積込スペースへと持ってきて、積込ピットへと押入れていました。ブレーキの付いていない貨車をどうやって停めるのだろうと思っていたのですが、貨車の走行抵抗を利用して実にうまいこと、前の車両にスレスレぶつからないように貨車を止めていました。時間もあっという間で、まさに職人技でした。


貨車の入れ替え  (拡大できます)

30分ほど滞在したのち、また歩き始めます。日差しのせいもあって体がだるくなってきます。背丈ほどのサトウキビ畑の中、13:50頃に10号積込所へと到着。貨車はあったものの、ここは積込み作業をしていませんでした。


10号積込所 (拡大できます)


ピット

10号積込所を過ぎると、線路端に野菜畑が現れるようになりました。小規模なものが多かったのですが栽培されている野菜は多種多様でした。

次の9号積込所までの間にサトウキビの刈り取り風景を見ることができました。




刈り取り機とダンプ (拡大できます)

恐竜みたいな大形の刈り取り機を使い、斜め後ろにダンプカーを並走させて刈り取り作業が行われていました。刈り取り機から噴き出されるサトウキビがちゃんとダンプに入っているのか遠目には疑わしかったのですが、近づくにつれてちゃんと入っているのが見えました。

台糖によるサトウキビの搾りかすの再利用所と畜産所の横を過ぎると9号積込所へ着きました。15:15頃だったでしょうか。最も製糖工場に近い積込所です。


9号積込所 (拡大できます)


この光景はどこも同じ

最後の貨車への積込みが終わろうとする所でした。積込みが終わると既に済んでいた貨車のひと固まりとの連結がトラクターでもって行われ、連結部にピンが落としこまれていました。


積込済みの貨車

9号から先は、水田と菜の花畑が景色の主役でした。あちこちでツバメが飛びまわってもいたので、日本の春を思わせる景色でした。








陽の傾いていく中を歩いて行くと、最高時速300kmの高速鉄道、台湾高鐡の高架をくぐりました。列車はないものの、前時代的なナローのシュガートレインと高速列車が交差する、不思議な光景でした。


下のひょろひょろな線路が糖鐡、上が高鐡 (拡大できます)


歩き続けて、ようやく虎尾の街に着いたのは17:30過ぎでした。闇が辺りを覆い始め、街は灯りを点し始めていました。


宵の虎尾

へとへとになりましたが、いい思い出になりました。