(大型と騒がれながら、速度が遅くて迷走したお陰か京阪神には殆ど被害なしで済んだようですが、遠く離れた所でも大きな雨の被害が出ているようで、被害に遭われた方にお悔み申し上げます。
再び言葉の話題に戻ります。)
先日書き込んだ「堪忍」と同じように、謝りの際に「ごめん」或いは「ごめんなさい」という言葉も使います。
漢字では「御免」で、「免」に尊敬を表す接頭語である「御」を付けたもので、元となる「免」については<コトバンク>に拠ると
1 見逃してやる。まぬかれさせる。まぬかれる。「免疫・免罪・免除・免税・免責/減免・赦免・放免」
2 許可する。「免許・免状/天下御免」
3 職を解く。仕事をやめさせる。「免職/任免・罷免」
とありますが、直接に“謝る"という意味とは少し違うように思えます。
一方、「御免」という言葉で調べてみると、<goo辞書>には、
1 正式に免許・認可することを、その決定を下す者を敬っていう語。
例:名字帯刀が御免になる、天下御免
2 役職などを解かれることを、その決定を下す者を敬っていう語。
例:お役が御免になる
3 嫌で拒否する気持ちを表す語。もうたくさん。
例:戦争は二度と御免だ、その役は御免です
4 過失などをわびるときや許しを乞(こ)うときに言う語。
5 他家を訪問したり辞去したりするときに言うあいさつの語。
例:御免(なさい)お邪魔します、では御免
と、ちゃんと‴許しをこうときに言う語”との記載があります。
それでは、「御免」が何故に謝罪を意味する言葉になったのかが気になり、更に調べてみました。
諸説ありましたが、一番腑に落ちたのは、<えいすう総研>の下記の説明でした。
「免」には「逃れる・許す」という意味があり、「御」は相手への敬意を示しています。つまり<(相手に対して)これ以上責めないでください>という気持ちから「ごめんなさい」という言葉が謝罪の表現として用いられるようになりました。
尚、「ごめん」に関連して思い浮かべることが二つあります。
(1)同じく謝罪の意味を表す言葉として、「すみません」がありますが、この語源は「気が済まない」で、何かをしてもらったとき「相手に感謝するとともに、相手に負担をかけてしまって申し訳ない」という気持ちを表していると聞いたことがあるのですが…
(2)かって高知県長岡郡に「後免」という町があり、「面白い名前やなぁ」と思っていました。
現在は南国市の後免町(まち)となっているようですが、JR土讃線には現在でも「後免」という駅が残っていて、土佐電鉄の分岐点になっているようです。(まさ)