老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

明日に向かって撃て

2022年03月23日 19時33分39秒 | その他

 先日久しぶりに映画「明日に向かって撃て」を見ました。
ジャン・レノ主演の「レオン」と共に、私が大好きな映画で、今までに何回観たことでしょう。

 1994年製作の「レオン」と比べると、随分古く1969年公開のアメリカ映画ですが、丁度アメリカがベトナム戦争遂行中で、反戦運動が活発化しヒッピーなどが出てきた時代の映画で、「俺たちに明日はない」「イージー・ライダー」「いちご白書」「ディア・ハンター」などと共に、アメリカン・ニューシネマの代表作の一つとされています。

 この映画は、原題を『Butch Cassidy and the Sundance Kid』と言い、19世紀末~20世紀初に実在した銀行/列車強盗ブッチ・キャシディと、サンダンス・キッドの逃避行を題材にした西部劇で、主演はポール・ニューマン(ブッチ役)と、ロバート・レッドフォード(サンダンス役)で、主題歌の「雨にぬれても」もヒットしました。

(余談ですが、当初はポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンが折半して脚本を買い取り、ニューマンはサンダンス・キッド役で出演する予定だったのが、マックイーンが都合により出られなくなり、ニューマンはブッチ役となり、サンダンス役には当時まだ無名だった ロバート・レッドフォードが起用された由です)


 私の印象に残っているこの映画の場面は、

・銀行/列車強盗のユーモア感溢れる鮮やかな手口

・サンダンスの元恋人である教師のエッタ・プレイス(キャサリン・ロス)が二人とつかの間の平和な日々を過ごす中で、主題歌をバックにして当時の新しい発明品であった自転車でブッチと楽しく遊ぶ場面

・再三の列車強盗に対して、鉄道会社が強力な追跡者を組織し、二人を執拗に追跡する場面

・最後にボリビアで警察隊に完全に包囲されて絶望的な状況の中でも、「次はオーストラリアに行こう」などと軽口を叩きながらブッチとサンダンスは銃を構えて外へ飛び出す場面

など沢山ありますが、何といっても印象に残っている最大の理由はこの映画をアルゼンチンで観たということでしょう。


 ストリーでは二人とエッタの3人連れは、鉄道会社の追跡から逃れるために、ニューヨークから船に乗り金銀錫など鉱物資源に恵まれている(と信じて・・・)南米ボリビアへ逃れて、最後に二人はボリビアで死ぬのですが(エッタはどうなったか不明です)、アルゼンチンで観て最も観客が沸いたのはスペイン語の判らない二人がスペイン語に堪能なエッタに書いてもらったメモを見ながらスペイン語で銀行強盗をする場面でした。

 二人のたどたどしくてタイミングの狂ったスペイン語には館内大笑いだったのをはっきり覚えています。
(ボリビアは内陸国なので、ニューヨークから直接船では行けず、史実ではアルゼンチン経由でボリビアに入ったようで、観客達もそのことは知っていたようです)

 また、当然乍らこの映画は英語なので、下の方にスペイン語で字幕スーパーが入るのですが、当時私は何とかスペイン語の日常会話が少しできるようになった時で、堪能とは程遠かったのですが、不思議に映画の英語の会話よりは、スペイン語のスーパーの方が判りやすかったですね。(まさ)