老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

女性の方が、割り切りが良い?

2021年11月09日 19時49分44秒 | その他

 どなたか忘れましたが、「女性が入ると会議が長引く」とか、女性の決断がさも遅いような発言をされ大ひんしゅくを買ったことがありましたが、私が最近経験したことでは全く逆ではないかと思うようになりました。

 先日、堺市に行くのに久しぶりに地下鉄に乗ったのですが、その帰路の電車内で、私の横に座られた3名のおばさん(私より少し若くて60台後半から70代前半という所でしょうか)の話されている内容が、耳に入ってきました。

 その内容は、
お一人が、「私んとこ、ダンナの認知症が進んで、手間かかるから施設に入れたってん」
もう一人が、「うちもやねん、家では対応できんようになってしもうて、施設に入れたろうと思うてんねん」
更にもう一人が、「うちは、先に逝ってくれたから楽やけど、おたくら大変やねえ!」

 大阪のおばちゃんらしく、素直といえば余りにも素直なのかも知れませんが、このような会話を電車内で他人にも聞こえるような大きな声で話せる神経には、さすがに驚いて眠気も吹っ飛びました。


 やむを得ずツレアイをグループホームに入居させ、今までのツレアイが中心の二人の生活から独り身の生活に放り出されて、精神的にも少し疲れているタイミングの私だけに余計に敏感に感じたのかも知れませんが、このような会話を聞いていると、男性の私が何かウジウジと拘っていることが馬鹿らしくもなり、それぞれの方の本当の心の内は少し違うのだろうと思いつつも、女性の(といって、全ての女性を同一視するわけではありませんが・・・)割り切りの良さに羨ましさを感じました。


 これに比べて、男性(これも、全ての男性というわけではないでしょうが・・・)の方はどうも割り切りが悪いようで、私の場合もできるだけ自宅でケアしてやりたいとの気持ちから脱せずに、近所にもご迷惑をおかけすることになってしまって、ようやく決断ということになりましたが、少なくとも電車の中このような内容の会話が出来る男性は少ないのではないかと感じました。


 更に、ツレアイの経過をご連絡した先輩からの一言がグサッとました。

 この先輩は、私が会社に入った時に色々とお世話になった人で、鹿児島の知覧に住まわれていますが、奥さんの介護度が上がり自宅では世話ができなくなったので、やむを得ずに昨年春先に介護施設のお世話になったということで、私はツレアイの認知症がかなり進んでこれが最後の遠距離旅行になるだろうとの予感もあり、ツレアイを連れて鹿児島に向かい先輩宅に泊めてもらって、色々と介護のお話をお聞きました。

 コロナの関係で奥様にはお会いできなかったのですが、その後昨年秋に奥さんが亡くなったとの、涙声の連絡を受けました。

 そのような仲なので、今回はツレアイが施設のお世話になった経緯を報告すると、その先輩はしみじみとした声で、「それは仕方ないが、君の場合はまだ奥さんが生きていてすぐ近くに居るやないか。亡くなってしまえばそんな悲しみとは全く違うで・・・ 奥さんが近くで生きているだけでも幸せに思わなあかん・・・」とのことでした。


 先に紹介した、大阪のオバちゃんの車内での会話とのギャップに、人の優しさを感じて嬉しく思った次第です。(まさ)


今日の夕食
鴨肉/豆腐がメインの、例によってall-in-oneの鍋で、野菜は、シイタケ/白菜/人参/シュンギク/ゴボウ/タマネギです。
約1週間の夕食紹介で、何とか食材のバライエティも考えながら、たっぷりと食べていることがご理解いただいたようなので、取り敢えず夕食紹介は中止です。今後は適宜掲載とします。