四輪クドウの独り言

見えたまま、聴こえたまま、感じたまま…

読んでください。白内障報告。官僚・行政の無謬性と総理の知性。反知性主義の懸念=精神科医が知性を研ぎ澄ませと

2021-01-28 17:36:33 | 日記

●白内障手術報告。左目2週間、右目1週間。昨日眼科で診察。視力も順調に回復しているので、次の2週間後には、新しい視力(遠・中・近)の検査をしてメガネの処方箋を出しましょうということになりました。自動車の運転は十分ですが、パソコンや新聞等読むのはしんどいのでメガネは必要です。とこういう状況です。

●国会では、総理のコロナ対応について追及が厳しく行われています。総理は防戦一方であるが、それでも自分たちのエラーについて認めようとしません。間違っていたと言う代わりに、グダグダと言い訳の答弁です。行政らしい。本当に行政らしいです。こういうのを「行政の無謬性」というのだそうです。無謬とは、「自分たちは正しいことをしているので、間違ったとは認めない」と、我が国の行政・官僚の独特の文化のようです。

●第1派の経験が活かされていないとか、学習成果が見られないという声をよく聞かれますが、官僚等公共機関は、まさに「無謬性」の本家ですから、間違いから学ぶことはしない傾向があります。民間に比べ経験則が活かされない典型です。本来これを是正させるのが「議会(議員)」の仕事(責任)ですが、国会も地方もこれが必ずしも機能している状況ではありません。うっかり執行部を厳しく問題点を指摘するものなら、「いじめるな」という声が聞こえてきます。また、議員自身が自己抑制しています。戦中戦後、一向に反省をしない、間違いを反省して改善することをしない日本は、これからも同じようにパンデミックで命を失うことでしょう。

●昨日の毎日新聞に興味深い記事がありました。「感染症と闘う」ということで作家(精神科医)の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏へのインタビュー。不安軽減への方法は「孤独が募ることによって抑うつが悪化。大丈夫ですよと声をかけると不安は軽減される」と。人間は不安やハラハラ、ドキドキの状態を嫌なものと捉えるが、その状態こそ一番いい状態です。剣豪宮本武蔵も「五輪書」でそう書いています。

●政府の対応で混乱したと見るが。パンデミック(世界的大流行)の時は、人間の本心のようなものがむき出します。手軽な回答を求めます。手軽とは「反知性主義」で、新型コロナではアメリカの大統領が医師や科学者の意見を無視して「マスクをするのは弱い人間だ」という。日本でも、感染拡大が収まっていないのに「Gotoキャンペーン」を進め、感染防止に矛盾している。新型コロナで、慎重さに欠けた政治家の姿勢や国民性が露呈したと思う。

●若い精神科医に見ていると、スライドを使った発表は上手だが、論文を書けない人が増えている。ツイッターで140文字の文章は上手でも、論を組めないというのは恐ろしい。「研究者は、観察し、由来をたどり、揺さぶってみることだ」と言った方がいたが、知性の磨き方の極意。パンデミックの今こそ、知性を磨き、手っ取り早い解決策には眉唾をもって応じなければいけませんと述べています。

●実に含蓄のあるインタビュー記事です。総理の知性、懐の深さ、人間の機微を感じないのは私だけでないように思います。先に「観る・見る・視る」について書きましたが、次回は「観考推洞(かんこうすいどう)」について書きます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする